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オンラインゲームで知り合った友達が同じ高校のTOP4美少女達だったけど、僕は本当に友達のままでいていいの?  作者: しょぼん(´・ω・`)
第九章:過去、現在、未来

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第21話:一人が二人に

 ピタリと動きが止まり、はっとした千麻(ちあさ)さん。

 この声って──。


喜世(きよ)さん!?」


 思わず辺りを見回すと、いつの間にいたのか。僕達の横にいつものチャイナ服っぽい装備の喜世(きよ)さんが、めちゃくちゃ焦った顔で立っていた。


『お、お前ら今、キスしようとしてたよな!?』


 喜世(きよ)さんが慌てて駆け寄ってくると、僕達二人を交互に見る。

 一方の千麻(ちあさ)さんは、凄くバツの悪そうな顔。

 え、えっと、喜世(きよ)さんの言ってることは事実だけど、ここはちゃんと説明したほうがいいのかな?

 でも、千麻(ちあさ)さんのお願いだったし、僕から何か言うのは変だったりする?


 戸惑いながら千麻(ちあさ)さんに顔を向けるけど、ちらりと視線を合わせた彼女はまた俯いてしまい何も言えずにいる。

 うーん。ここはやっぱり僕が話そう。


 そう思った矢先、先に口を開いたのは喜世(きよ)さんだった。


『だいたい千麻(ちあさ)のその格好……ま、まさか、もうお前らそういう関係なのか!?』


 彼女は突然叫ぶと、強くショックを受けたかのような愕然とした顔をする。

 え、えっと、そういう関係?


「えっと、それってどういう──」

『そそそ、それはありません! 神に誓って友達のままです!』


 僕が尋ね返そうとした瞬間、慌てて割って入った千麻(ちあさ)さんは両腕を横に振るエモートを交え、強く否定する。

 それを聞いて、喜世(きよ)さんが心底ほっとした顔をしたけど……あ、もしかして、ウェディングドレス姿だったから、僕達がゲーム内で結婚したって思ったのかな?


 このシャインズ・ゲートにはキャラ同士の結婚っていう概念があって、確か結婚した者同士は愛で結ばれた特殊技が出せたり、パーティーに一緒にいると強いバフがかかるっていうのがあったはず。

 流石に子どもを作ったりなんてことはできないけど、この恩恵に預かりたくって結婚する人達も多いって前に聞いたような気がする。


『じゃ、じゃあお前、なんでそんな恰好なんだよ?』

『え、えっと、これにはその、深いような、深くないような理由がありまして……』


 気を取り直した喜世(きよ)さんの問いかけに、千麻(ちあさ)さんは顔を真っ赤にしたまま、困り顔で返事をする。でも、どこか曖昧な感じで要領を得ない。

 それを見ていた喜世(きよ)さんが、はっとすると僕を見た。


『ま、まさか、お前のリクエストか!?』

「え? ううん。千麻(ちあさ)さんがこれを着てきたんだけど……」


 あ。そういえば、すっかり理由を聞くのを忘れてた。

 僕も答えを求めるように千麻(ちあさ)さんに目を向けてしまう。

 彼女は身を小さくし目を伏せたまま、僕や喜世(きよ)さんをちらちらっと見ると、大きなため息を漏らす。


『そ、その、とある事がきっかけで、私がその、優汰(ゆうた)君にき、き……』

『キ、キスをお願いしたのか!?』


 また目を皿のようにした喜世(きよ)さんに、千麻(ちあさ)さんがコクリと頷く。


『ま、まさか、お前ら二人がリアルでキスしたんじゃねえよな!?』


 喜世(きよ)さんの続けざまの質問に、千麻(ちあさ)さんは彼女と同じくらい動揺しながらまたも両手を振って否定するエモートを見せる。


『そそそ、そんなこと、できるはずございません! わ、私達は友達ですよ!? ね? 優汰(ゆうた)君』

「え? あ、うん。流石に僕も、リアルだったら断わってるよ」

『そ、そっか。そりゃそうだよな。わ、悪い』


 千麻(ちあさ)さんの予想外の剣幕と僕の素の反応を見て、喜世(きよ)さんは頭を掻くエモートを見せる。


『じゃ、じゃあ、なんでこんなことになってんだよ?』 

『そ、それはその……私がその、ゲーム内で、キ、キスの練習をしたいと相談し、承諾いただけたのですが。えっと、その……この方が、雰囲気がでるかなと、思いまして……』


 さっきの反応から一変。その場でもじもじとしたエモートを見せる千麻(ちあさ)さん。

 ふ、雰囲気って……ああ。確かに岩良(いわよし)さんと只野先輩の件がきっかけなら、将来二人が結婚するかも? って考えてもおかしくないし。

 ドラマなんかでも、結婚式でキスをするシーンってよくあるもんね。わざわざそういうシーンをイメージしたのかな? 何となく腑に落ちた。


『にしたってだろ。お前、そうやって()()()()するのはどうなんだよ』

『ぬ、抜け駆けのつもりは……』

『いや、抜け駆けだろ。用事があるって言っておきながら、二人っきりになりやがって。だいたい練習ってなら、その……お、俺だって、キ、キスのひとつやふたつ……』


 頭を掻いたまま、顔を赤くし口を尖らせ不満を見せる喜世(きよ)さん。

 って、あれ?


「き、喜世(きよ)さんも、その、キ、キスの練習とか、したいの?」

『そ、そりゃ、決まってんだろ。言わせんなよ。恥ずかしい……』


 僕が緊張しながらそう尋ねると、彼女は指をツンツンと胸の前で合わせるエモートと共に、顔をまっかにし恥ずかしそうに俯く。

 そ、そっか。喜世(きよ)さんもしたいのか……。


 う、うーん……。

 ま、まあ、ゲーム内なら構わないっていう気持ちは変わらないし、練習相手が増えるのは問題ない気がする。

 実際、さっき千麻(ちあさ)さんに顔を近づけられただけで恥ずかしさがヤバかったし、練習するなら僕も慣れないといけないし。回数は多いほうがいい……んだよね?


 前の喜世(きよ)さんとのゲーム内でのキスを思い出した僕の心が揺らぐ。

 練習とはいえ、あれ以上の恥ずかしさを感じるわけだし。実際まだ頭が少しふわふわしてる。


『な、なあ。優汰(ゆうた)。その、俺も、よ。その、キスの練習に、ま、混ぜてもらうってのは……駄目か?』

「え、えっと……だ、駄目ってことはないんだけど──」


 なんとなく断るのは悪い気がして、OKを出しそうになったんだけど。

 ほぼ同時にスマホがブルブルッと振動したの見て、言葉を途中で飲み込んだんだ。

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