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オンラインゲームで知り合った友達が同じ高校のTOP4美少女達だったけど、僕は本当に友達のままでいていいの?  作者: しょぼん(´・ω・`)
第六章:注目の的

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第14話:真面目な話の前に

「え?」


 瑠音(ると)さんの申し出に、僕は沙和さん達と顔を見合わせる。

 別に話したいことがあるのなら、聞くのは何らやぶさかじゃない。ただ、祝勝会をするって時にする顔じゃないのだけが、ちょっと気になっただけ。


「私は別に、構いませんが……」


 千麻(ちあさ)さんが神妙な顔でそう言った後、沙和さんの顔色を窺う。

 すると、沙和さんは瑠音(ると)さんの雰囲気なんて関係ないと言わんばかりに、いつものような眩しい笑顔を見せた。


「うん。いいよ。じゃーあー、スタビのアイスロイミラテで手を打っちゃおっかなー」


 ……え? スタビのアイスロイミラテ?

 急に飛び出してきた言葉に、僕はまた首を傾げていた。


 スタビっていうのは、有名な喫茶店チェーン『スタービック』のことだけど、ロイミラテっていうのはメニューのひとつなのかな?

 あそこはコーヒーのお店みたいだったし、今まで行ったことがないからわからないんだよね。


 でも、こんな真面目な雰囲気の中で、奢りの話?

 予想外だった答えに首を傾げていると、同じ気持ちだったのか。瑠音(ると)さんの表情が緩み、呆れ顔になる。


「そういうと思ったわ。貴女(あなた)はロイミラテで。千麻(ちあさ)はストロベリーフラペオレでいいわよね?」

「はい。私はそれで大丈夫ですが」

「やっりー! やっぱるとっちって、話がわかるー!」


 好きな飲み物にありつけるから、か。

 にっこにこになった沙和さんの笑顔に違和感はあるけど、これって彼女なりに瑠音(ると)さんの緊張を解そうとしたのかな?

 

優汰(ゆうた)様は何になさいますの?」

「え? ぼ、僕はいいよ。ごちそうになってばかりじゃ悪いし」

「気にしないでちょうだい。みんなにとってもいつもの事ですし、何より優汰(ゆうた)様はまだお金に困っているのだから」

「ゔ……」


 そ、それを言われると、正直ぐうの音も出ない。

 バツの悪そうな顔をした僕を見て、瑠音(ると)さんがくすりと笑う。


優汰(ゆうた)様は本当に本心を隠さないわね。その分、(わたくし)が迷惑をかけることもあるのだから。今は素直に厚意を受け取ってもらえないかしら?」

「ま、まあ。ただ……」

「あら。まだ何かございますの?」


 瑠音(ると)さんの問いかけに、僕はちょっと困った顔をする。


「え、えっと。実は僕、スタビって行ったことなくって」

「マ!? スタビの飲み物めっちゃ美味しいよ?」

「そ、そうかもしれないけど。僕は紅茶やお茶が好きなんだけど、スタビは珈琲店っぽかったし。あのキラキラな空間に、一人で入るのもちょっと勇気がなくって……」


 そう。僕は未だにスタビに入ったこともなければ、飲み物を飲んだこともなかった。

 だから、さっきメニューの名前を聞いてもぴんとこなかったんだよね。


「確かに、一人であの中に入るのは勇気がいりますね。私も皆さんと行く時でもなければ狙って入りませんし」


 顎に手を当てながら、千麻(ちあさ)さんがそう共感してくれる。

 よかった。TOP4でも当たり前ってわけじゃないんだ。

 彼女の言葉にほっとしていると、沙和さんがこう言ってきた。


「言われてみればそうだよねー。じゃ、これからみんなで行ってみる?」

「え? これから?」

「そ。このマンションの三階に住人専用のスタビがあるんだよねー。流石に今日は喜世(きよ)待ちだからテイクアウトにするけど、メニュー見ながら注文したほうがイメージ湧くっしょ?」

「たしかにそうね。ちなみに珈琲店ではあるけれど、紅茶やお茶を使ったメニューも色々あるわよ」


 それだったら確かに困らなそうだし、みんながいれば迷った時にオススメとかも聞けそうだよね。


「じゃあ、一緒に行ってもらってもいいかな?」

「もちっ! 優くんの好き、探してこ!」

「そうね。優汰(ゆうた)様がどのような味が好みか知れるのは楽しいもの」

「そうですね。では、行きましょうか」

「おっけー! じゃ、れっつごー!」


 元気な沙和さんの号令に合わせ、僕達はそのまま一度部屋を出て、スタビに向かったんだ。


      ◆   ◇   ◆


 あの後、僕達四人はマンション内のスタビに行き各々に注文をした。

 瑠音(ると)さんはキャラメルフラペオレっていう、見た目にかなり甘そうな飲み物を注文してた。

 僕は色々と迷ったけど、丁度期間限定で和紅茶フラペラテとかいうのがあったから、試しにこれを頼んでみた。


 ちなみに、さすがはマンション住人専用ってだけあって、店内を見たらセレブっぽい人も結構多くて、妙に落ち着いた空間が広がっていた。


「スタビっていつもこんな感じ?」


 出来上がりを待つ間にみんなにそう聞いてみたんだけど。


「流石にここまで落ち着いている店は少ないですね」

「だよねー。立地にもよるけどー、葛橋(かつらばし)駅前のスタビは学生とか多くて賑やかだよねー」

「ですね。最近総合レクリエーション公園にスタビができましたが、こちらは家族連れも多いですしね」


 と、みんながそう教えてくれた。

 流石にこの空気だと一人じゃ入りにくいかなって思ったけど、そうじゃないならもう少し入りやすいかも。近くにお店があるなら、味が好みだったら通ってみてもいいかも。


 そうこうしているうちに、店員さんがお持ち帰りの準備をしてくれて、僕達は再びマンションに戻ることにした。

 ちなみに荷物は流石に僕にもたせてほしいってお願いしてOKをもらったんだけど。


「優くんって気遣い百点満点じゃーん。みんなもこういうとこ、好きっしょ?」

「そ、そうですね。私も、優汰(ゆうた)様の優しい所はその、す、好きですよ」

「わ、(わたくし)は、優汰(ゆうた)様のすべてが、こ、好みですけれど」


 なんて少し恥ずかしそうに言われた時には、流石に気恥ずかしくなって苦笑いをするしかなかった。


      ◆   ◇   ◆


 部屋に戻った僕達は、窓際に設置されたて丸テーブルを囲うように置かれた五脚の椅子に腰を下ろした。

 僕がストローを使って透明なカップに入っている和紅茶フラペラテを口に含む。

 フラッペらしくシャーベット状の氷が一緒に口に入ってくるけど、これは甘すぎないし飲みやすい。少し暑い今日なんかには丁度いいかも。


「優くーん。味はどーお?」


 テーブルに肘をかけ、興味津々といった顔でこっちを覗き込んでくる沙和さん。


「うん。凄く美味しいね。これって飲みやすいし好みかも」

「そっか! じゃーあー、これからも飲みに行こ? 期間限定のって一ヶ月くらいでなくなっちゃうしー。やっぱ定番の中で好みのあると、通いやすいしねー」

「そうだね。ちょこちょこ行って好みの物探してみるよ」

「その時は私達も誘ってくださいね」

「そーそー。あーし達も、優くんと色々楽しみたいし!」


 沙和さんと千麻(ちあさ)さんの笑顔に、僕も自然と笑顔になる。

 そんな中、同じくキャラメルフラペオレを口にしていた瑠音(ると)さんが顔を上げると、真面目な顔で僕の方を見た。


「さて。それじゃ、本題に入らせてもらうわね」


 本題って、一体なんだろう。

 ここ数日の瑠音(ると)さんの異変。そにの理由がわかるのかな。

 僕がゴクリとつばを飲み込んでいると、沙和さんと千麻(ちあさ)さんからも笑顔が消える。


「るとっちー。そんな顔しちゃって、一体どんな話する気ー?」

「ええ。話は()()()あるわ」

「ふたつ、ですか」

「ええ。厳密には今日、話すことがひとつ増えたのだけど」


 今日ひとつ増えたって、一体何だろう?

 僕と沙和さん、千麻(ちあさ)さんがまた顔を見合わせると、瑠音(ると)さんが僕の顔を見てこう言ったんだ。


「どちらも、優汰(ゆうた)様に関わる事よ」

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