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オンラインゲームで知り合った友達が同じ高校のTOP4美少女達だったけど、僕は本当に友達のままでいていいの?  作者: しょぼん(´・ω・`)
第六章:注目の的

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第6話:どちらがいいのか

 夕方。

 洗濯物や布団を取り込んだりした後、今晩千麻(ちあさ)さんが家族での用事があるということで、今日はそこで勉強会を切り上げることになった。


「色々と世話になったわね」

「昨晩から長居してしまい申し訳ございませんでした」

「ううん。こっちこそ、勉強以外に色々させちゃってごめんね」

「いいのいいのー。これもお世話になった優くんのためだもん。ねー?」

「ええ」

「はい」


 夕焼け空が見える頃。

 玄関の入口に立った三人と僕達が笑顔を交わしていると、沙和さんがこんなことを言ってきた。


「ちなみにー。優くんもー、少しはアオハルできた?」


 アオハルできたか、か……。

 昨日からの思い出っていうと……そう言われれば、色々あった、かな……。


 沙和さんが急にお風呂に水着で現れたり。

 喜世(きよ)さんと沙和さんをハグしたり。

 千麻(ちあさ)さんと瑠音(ると)さん、二人と一緒にベッドに寝たり。

 起きたら、千麻(ちあさ)さんと二人きりで朝ご飯を食べたり、沙和さんが洗濯物の下着をしたりもしてきたし……。


 ……って、何でこんな思い出ばっかり頭に浮かべてるのさ。

 沙和さんとゲームしたり、みんなと夜中に散策したり、勉強会だってしたじゃないか!


「むふふ。どーお?」


 僕の心を読んだかのように、沙和さんが目を細めにやにやしてくる。

 で、でもまあ、こういうのも含め、この一晩で色々経験したのは確かだし。それが青春だと言われれば──うん。


「そうだね。青春、できたと思うよ」


 恥ずかしいこともいっぱいあったけど……。

 少し顔を赤くしながらも、僕は正直な感想を口にする。


「よかったー。じゃーあー、これからもー、一緒にアオハルしてこ?」

貴女(あなた)優汰(ゆうた)様を困らせないことが先ではなくって?」

「本当ですよ。もう一人で先走ってはいけませんからね?」


 笑顔を見せた沙和さんに対し、瑠音(ると)さんと千麻(ちあさ)さんがそう苦言を呈すると、沙和さんが納得いかなそうな顔で、二人に白い目を向ける。


「もー。そんなこと言ってさー。どうせ二人だってー、優くんと一緒に寝ることになって、抱きついたりして困らせたんでしょー? あーしと一緒じゃん」


 そう言われた瞬間、瑠音(ると)さんと千麻(ちあさ)さんが露骨にギクリとする。


「そそそ、そんなことありませんわ。優汰(ゆうた)様。貴方様(あなたさま)私達(わたくしたち)に困っていたなどという事実など、ございませんわよね?」


 慌てて瑠音(ると)さんが僕にそう問いかけてくると、千麻(ちあさ)さんと沙和さんの視線もこっちに集まる。


 困ってないかと言われると、まあ……正直、こっちが恥ずかしくなるくらい、二人にくっつかれてたのやっぱりちょっと困ったよね……。


「ええっと、まあ……」


 さっき頭に思い浮かべていた光景がより鮮明に思い返されちゃって、僕は自然と目を逸らし苦笑いを見せながら頬を掻く。


「ほらー。優くん困らせてたじゃーん」


 鬼の首を取ったみたいに呆れた声を出す沙和さん。

 瑠音(ると)さんと千麻(ちあさ)さんは顔を見合わせると、顔を真っ赤にしながら無言で目を伏せる。

 多分この反応、二人もまたそういう可能性があったけど、特別な友達だからって頑張ってくれたのかも。


「で、でも。その、沙和さんも洗濯物の下着を見せてきたし、あれだってちょっと困ったから」


 慌てて僕はそうフォローを入れた──つもりだった。

 でもその結果、三人はまるでオセロの白と黒が入れ替わるかのように正反対の反応を見せた。


「さ、沙和。あ、あなたはそんな事をしたのですか!?」

「な、何をしてますの!? あ、ああれは(わたくし)がまだ、優汰(ゆうた)様に見せてもいない勝負下着ですのよ!?」


 ……え? しょ、勝負下着?

 それってどういう意味なんだろう?


 憤慨する二人を見ながら首を傾げていると、沙和さんがやばっという顔をした。

 その直後。


「よ、よーっし! 今日はもう帰ろーっと。優くん。まったねー!」


 ささっと僕に小さく手を振った沙和さんが、そのまま玄関を開けると脱兎のごとく走り去っていく。


「ま、待ちなさい! ちゃんと話を聞かせてもらいますわよ!」


 はっきりと怒りの表情を見せた瑠音(ると)さんが、慌ててその後を追いかけ走り去っていく。


「ゆ、優汰(ゆうた)君。それではごきげんよう」

「あ、う、うん。二人にもよろしくね」

「はい」


 残された千麻(ちあさ)さんも少し困った顔で僕に頭を下げた後、そのまま玄関の外に出ていき、勝手に閉まった扉と共に僕は一人、静けさの中に取り残された。


 ……さっきの、口を滑らせちゃったかな?

 で、でも、口止めされていたわけじゃないし、問題ないよね。た、多分……。

 

 僕は失態を犯したかもしれないなと頭を掻きながら、そのままダイニングの方に歩き出した。


 でも、確かにたった一日なのに、いろいろな経験をしたよね。

 恥ずかしい思い出も沢山あったけど、みんなと勉強したりしたのは、なんか友達感あったと思うし。勿論、うまく教えられたか不安もあったけど。


 そういえば、みんなは喜世(きよ)さんの応援に行かないのか。

 友達だから本当は応援したいんだろうけど、それができないっていうのは人気者ゆえの悩みなんだろうなぁ。


 テスト前とはいえ、折角なんだし喜世(きよ)さんの応援に行ければって思ってるけど、みんなと一緒は無理。ということは……。

 ダイニングにあるテーブルの席に腰を下ろした僕は、顎に手を当て考えこむ。


 ひとりだけでも応援しに行ったほうがいいかな?

 友達が頑張る姿も見ておきたいし、やっぱり勝ってほしいし。

 でも、その話を三人にしたら、応援に行けないことを重荷に感じたり、変に気を遣わせちゃったりするかも。となると、お忍びで行くのがいいのかもしれないけど……。


 そういえば、どこで試合するんだろう?

 話は知ってるくせに、そういう情報は聞いてなかったっけ。

 TOP4から直接聞くこともできなくないけど、それをしたらきっと、僕が応援に行くって察しそうだよね。

 喜世(きよ)さんくらいは知っててもいいのかな?

 でも、行くって言って何かあって行けないとかになったら、期待だけさせてがっかりさせちゃうかも。


 うーん、どうしようかな……。

 色々考えてはみたものの、みんなにどう話しても角が立ちそうな気がしちゃって、僕はため息を漏らしながら、行くか行かないか考えあぐねちゃってたんだ。

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