雨の日の「小倉日記」伝。
次の日。七月一日です。
雨が降っています。利休鼠の雨かも知れません。
「九州北部では線状降水帯が発生する恐れが…長崎や佐賀は特に注意を…」
これは昨日のニュースですが、本当に夜や朝にかけて線状降水帯が発生していました。
昨夜、今日これからご一緒するMちゃんに連絡を入れてます。
彼女は唐津在住で、そちらの方が大雨だと聞いています。
「大丈夫。前の日から佐賀市の娘の家にいるから。」
あー、すみませんね。私と会う為に前泊まで。
とにかく降っています。持参している折り畳み傘ではどうにもならないということがひとめでわかるくらいの、容赦無い降り方です。
嗚呼。
嘆いている場合ではありません。大きな傘が必要です。
…ホテルに売ってないだろうか。
「ホテルで傘の販売をしてはおりませんが、お貸しすることは出来ますよ。」
との事で。
傘を借りて、コンビニに傘を買いに行きました。
ザバザバと降っています。
近くのホテルから出てきて、傘がないのかパーカーを被って歩いている気の毒な人がいます。トランクもずぶ濡れだよ。
可哀想に。
さあ!コンビニはすぐそこよ!
私はまどろっこしいのは好きではないので、すぐ店員さんに聞きました。
「傘どこですか?」
ビニール傘(大)を買いました。
「傘を借りてね、傘を買いにきたのよ、ふふふ。」
つい世間話をしてしまうのがおばちゃんの特徴です。
ホテルに戻ってMちゃんを待ちます。
8時に来てくれる予定です。11時半に小倉の友達Kちゃんと「湖月堂」で待ち合わせなんですよ。
「湖月堂」って栗饅頭売ってるだけじゃなくて、レストランもあるとは知りませんでした。
Mちゃんから連絡です。
「雨凄いから、電車かバスで行かない?ちょっと運転するの大変かも。」
OKですよ。
「駅まで車で乗せて行くから。車は駅近くに停めて置いておくね。」
助かります!
駅まで歩くと5分くらいなんですけど、トランクが濡れること請合いです。
車は一日停めても500円くらいとか。そうなんですか?
Mちゃんが迎えに来てくれたのは少し小降りになったタイミングでした。
駅で降ろしてもらって、彼女が来るのを待ちます。
そうだ。Suicaをチャージしておこう。高速バスだと荷物を置くスペースがあるものね。
あれで博多に行くのはアリだな。
それから…。
さア、チャージ!五千円ほどすれば良かろう。
うん?
『出来ませんでした。』
そのような意味の画面が出ます。
電波が悪いのかしら。
トライアゲイン!
『チャージ出来ません』
何故や?教えて?Suicaのペンギンさん!
※……それはSuicaにシステム障害が起こった日でした。
夕方まで復旧しなかったのを夜のニュースで知りましたよ…。
色んなことがありますね。
さて、三回くらい挑戦していたらMちゃんが来ました。
「電車にしよう。緑の窓口で買おうよ。」
わあ。緑の窓口…自慢ではないが二十年くらい使ったことが無かったですばい!
「新鳥栖から新幹線にしてみる?早めに着いたほうが良いよね?」
ははっ。Mちゃんの仰せのままに。
でも、新幹線なんてさあ。三十年振りよっ!少し胸がワクワクドキドキしちゃうわ!
Mちゃんにならって緑の窓口で買います。ふうっ、現金を多めに持って来ていて良かった。
久しぶりの長崎本線。
おおっ。車掌さんが、
「きっぷを拝見します。」
と、来た!そうだよね、そうだったよ。
雨だけど電車は空いてました。
自由席だったけど席に困ることなく。
新鳥栖で乗り換えます。カルガモのように着いていくわたし。
いや、本当に小倉への旅はMちゃんに頼りっきりでしたね、ホテルだけはコチラで押さえましたが。
彼女とも長い付き合いです。
大学では同じ研究室で。結婚前に二人で沖縄旅行に行きましたね。
私の結婚式のスピーチをやってくれたのも彼女です。
楽しかった沖縄旅行。
ハブとマングースのショー(その当時まだやっていた)を、
「えっ、見たい!」
と言った私を、
「そんなモノ、見たくない!」
と、理性で止めてくれたり。
あの時はレンタカーではなく、観光バスツアーでした。
パイン園や琉球村や、美ら海になる前の水族館に行ったりね。
ひめゆりの塔(まだ当時は生き残りの語り部さんがいた。)や
玉泉洞も思い出深い。
ああ、あの時も出先で爪が食い込んで爪切り買ったなあ。
その爪切りは最近までありました。流石に切れなくなったから去年辺りで処分したかな。
あちこちで爪切り買ってるよ。わたし。
「ねえ、新幹線に乗ると『じそーく、250キロー♪』って口からでない?」
「わかる。」
楽しい会話も進みます。
少しは雨も小降りになってくれないだろうか。
さあ、小倉につきましたよ。
在来線のホームからは、ゴダイゴの999のテーマソングが流れてきた。
「ジャニー〜トゥザ〜♪スターズゥゥ〜♪」
つられて口ずさむ私。
そして、無情にも小倉も雨でした。当たり前ですが。
ザバザバジャンジャンと降っておりました。
駅前のメーテルや鉄郎の銅像。
そしてハーロックも雨に濡れていたのでした。
後ろの茶色の壁や、ハーロックのマントに見える白いてんてんは雨粒です。
写真では良くわからないかも知れませんが…、
傘を差しても近づくのは躊躇するくらい降ってました。
これは駅の庇からギリギリの位置で撮ったものです。
駅の構内にいる車掌さんは余裕の表情です。
では、タクシーを捕まえてホテルに行くとしましょうか。




