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あの日、僕が守れなかった君は。  作者: Miho Isaka
第一章 規則違反

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Ⅳ 疑問

2025年6月25日




週3日の訪問が始まり約2か月が経過






私と智也の関係が神崎くんにバレて


黙ってもらう代わりに神崎くんの家に通わされている


週3日、月曜と水曜と金曜


最初はあんなことやこんなことをされるって覚悟してた


でも、お話しするだけ


まあ、今まではってだけなのかもしれないけど


それにしても最初の神崎くんは本当に怖かったな


なんか、圧? みたいなのを感じた


あの時初めて喋って


会話を重ねてみると意外と普通


私が慣れたのか、神崎くんが私に慣れたのか、圧はあまり感じなくなった


たまに学校で遠くから見る神崎くんは


男女問わず、友達も多くはないけど少なくもない


何もしなくても言葉から圧が出てしまうだけの


落ち着いた高校生って感じ


智也とは結構仲良さそうなんだよね


親友? っていう雰囲気は感じないけど


お互いによく知っている、って仲に見える


いつから友達だったんだろう




道中、桜庭はそんなことを考えながら、神崎の家に向かっていた



「どうぞ。」


「おじゃまします。」


神崎くんの部屋


ここも見慣れた


ここ1か月くらい感じていたことを聞いてみる


「どうして私は週3日も神崎くんの家で、おしゃべりをさせられてるの?」


「させられてる、、、? 桜庭さんは僕との会話が楽しくない、と?」


あ、圧だ


久しぶりに感じる圧


ビリビリする


「いや、楽しいよ。勉強になることもある。その、行動の部分とか。前みたいに学校では智也とくっつかなくなったし。」


「それを続けていれば新しく誰かに疑われることはないよ。」


「うん、それはそう、そうなんだけど。」


「これって、神崎くんにメリットが無さすぎない?」


神崎くんの動きが一瞬止まった


一本取ったか、、、!?


「メリットデメリットじゃないよ。これはまあ、『ほけん』かな。」


保険?


保健?


どっち?


エッチなことはしてないから保健ではないか


なら保険?


謎は深まるばかり


「その、『ほけん』って言うのは、、、?」


「保険。生命保険の保険。」


「あぁ、保険ね。」


やっぱり


保健体育ではなかった


「どういう保険?」


「まだ言えない。使わなければそれでいい。使うような状況にならないのが望ましい、という感じ。」


使う状況って?


「ぜっんぜん分からない。どういう事?」


「今は答えられません。使った時か、もしくは卒業して規則から解放されたら教えるよ。」


「ふーん。まあ智也とのデートの時間は作ってくれてるし、私はそれでいいんだけどさ。でも気にはなるよ。」


あれからも智也と会う頻度は変わってない


だいたい週3日


平日1日と、土日の両方


学校のある平日は、どっちかの家で勉強とかゲームとか


土日も同じ感じだけど、一緒に出かけることもある


これは神崎くんも知ってる


というか、智也と会うことは全く制限されてない


だから謎が深まる


目的が分からない


「妥当な疑問です。考える力がついてきましたか?笑」


笑った、明確に笑った


へぇ、こんな笑顔なんだ


ほんんど無表情だし、見たことのない顔


智也とは違う無駄に大人びた笑顔


やっぱり本当に同級生?


なんか色々考えてるみたいダし、やっぱり圧はあるし


考えてることは全然教えてくれないけど


でも怖い人じゃない、それは間違いない


会話を続けて、今日も帰宅の時間


「じゃあ、また。」


「うん、お邪魔しました。またね。」


神崎くんの家を後にする。


それにしても保険


保険かぁ、、、


よく分からないな


やっぱりまだ怖いかも

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