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あの日、僕が守れなかった君は。  作者: Miho Isaka
第四章 交差

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Ⅵ 気配




桜庭が高梨と話しているのと同じ時間


相馬は生徒会室で学園祭の後処理をしていた


各部活・クラスからの報告書・売上記録・次回への改善点


生徒会長の仕事である



相馬の頭の中にはある疑念が浮かんでいる




颯、今日は欠席だったな


先週の金曜からの出来事で疲れてたのか?


いや、もっと前から疲れた顔はしていた


生徒会の手伝いが要因だと思ってたが


結衣との保険作りを進め


高梨さんへのけん制


俺の動向監視


この3つも同時にこなしてたのか


逆に疲れる程度で済んでいたことが不思議だな


使命感か、、、?


俺と結衣の関係を守る


颯の気持ちは分かる


俺たちに同じ思いをしてほしくなかったんだろう


これまでに1回だけ


他の学校内カップルの隠蔽を手伝ったことがある


去年、2年生の4月だ


新入生の男女が付き合っていた


学校内で密会しているのを颯が見つけた


2人があまりに動揺していて会話にならなかったから第三者として呼ばれた


あの時の颯は、まだ今ほど感情を殺してはいなかった


まだ少し、感情で対話をしていた


あの時の颯は俺と同じようなことを言ってた


『卒業まで一旦別れろ』


俺もそれに賛同し、説得した


あの2人は今でも在学している


ただ、あの時の雰囲気から察するに、颯にバレていなければもうこの学校にはいなかっただろう


そしてまさか、今度は俺が守られる側になるとはな、、、


結衣と付き合ったのは、衝動だった


2年で同じクラスになって、同じ委員会


今の関係とは逆で、結衣がクラス委員長、俺が副委員長だった


だから放課後も一緒にいる時間が多かった


思春期の男女がそこまで近づいたらもう手遅れだ


でも後悔はしていない


結衣は良い彼女だ


前までは少し大胆だったけど


今は発覚させない事を優先している


颯に散々言われたお陰か


あの時


高梨さんが生徒会室に突撃してくる直前


結衣は見たことのない顔をしていた


何かを疑うような顔


俺を疑ってたわけじゃないのは分かる


1年半近く付き合ってるから、分かる


颯が嘘で高梨さんを諌めた後の


颯を見ていた結衣の顔


あの2つの表情


あぁ、これ以上は考えたくない




早く仕事を終わらせないとな

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