嫌いじゃないけどレベチ案件、な話
異世界界隈では、ざまぁというのが非常に流行っている。
異世界恋愛でも、かなり多いんじゃないかな。
別に嫌いじゃない。
絶対に読まないとか、地雷とかでもないし。
タイトルよりあらすじで選んで読んでる。
いや、タイトルが長過ぎて、逆に選びにくくなってしまって。
なので、それなりに読んでいると思う。
タグで引っ掛けてまでは読んでないけど、無作為に読んでても当たるからね。
そのくらい、多いわけだ。
で、ざまぁなんだが。
諸説あるだろうし、人によっても定義は違うということ前提で。
自分としては、一応、言葉の元に寄った解釈をしている。
結果、2つのパターンに分かれるのだね。
1.勝手に自滅パターン
2.忠告を無視自滅パターン
共通しているのは、自滅する相手に対し、自分がしているのは「忠告」まで。
自分のアクションが非常に少ないって点だな。
言うだけは言ってみた、やるだけはやってみた、が駄目だった、という感じ。
1の場合は、本当に知らない間に自滅してたくらいの勢いだ。
こちらはバナナの皮すら投げてないのに、なにもないとこで、すっ転んでた。
それが自分を虐げていた相手なら「ざまぁみろ」と言いたくもなる。
2の場合は、一応は忠告などしたにもかかわらず無視、自滅。
「バナナの皮が落ちてるから気をつけたほうがいいよ」と言ったのに。
「うるせぇ、よけいなこと言うな!」で、案の定すっ転んだ。
こちらからすれば「それ見たことか」である。
が、複数のざまぁ系を読んでいると、おやおや?と思うことがあるのだよ。
ざまぁレベルが半端ないというか。
Lv1.
自分にパワハラしていた上司が雪道で追突事故を起こす。
その相手が会社の会長とも知らず不躾な態度を取り、結果、左遷。
新しく来た上司は素晴らしくいい人だった。
左遷された元上司は年下の部下からこき使われているらしいと風の噂で聞いた。
Lv2.
自分にパワハラしていた上司が雪道で追突事故を起こす。
その相手が会社の会長とも知らず不躾な態度を取った。
あげく、免許不携帯であり、道路交通法違反で罰則。
その結果、会社を解雇。
新しく来た上司は素晴らしくいい人だった。
解雇された元上司は奥さんに逃げられたらしいと風の噂で聞いた。
Lv3.
自分にパワハラしていた上司が雪道で追突事故を起こす。
その相手が会社の会長とも知らず不躾な態度を取った。
あげく、免許不携帯であり、道路交通法違反で罰則。
しかも、保険が切れており、自己負担で賠償しなければならなくなった。
その結果、会社を解雇、退職金も賠償金にあてることになる。
新しく来た上司は素晴らしくいい人だった。
解雇された元上司は奥さんに逃げられ、勤め先もないらしいと風の噂で聞いた。
Lv4.
自分にパワハラしていた上司が雪道で追突事故を起こす。
その相手が会社の会長とも知らず不躾な態度を取った。
あげく、免許不携帯であり、道路交通法違反で罰則。
しかも、保険が切れており、自己負担で賠償しなければならなくなった。
その結果、会社を解雇、退職金も賠償金にあてることになる。
会長の車が珍しいクラシックカーであったため修理費用が莫大となる。
退職金はゼロとなり、奥さんにも逃げられる。
新しく来た上司は素晴らしくいい人だった。
新しい勤め先はなく、ホームレスになったらしいと風の噂で聞いた。
Lv5.
自分にパワハラしていた上司が雪道で追突事故を起こす。
その相手が会社の会長とも知らず不躾な態度を取った。
あげく、免許不携帯であり、道路交通法違反で罰則。
しかも、保険が切れており、自己負担で賠償しなければならなくなった。
その結果、会社を解雇、退職金も賠償金にあてることになる。
会長の車が珍しいクラシックカーであったため修理費用が莫大となる。
なおかつ、高齢の会長が全治半年、同乗者2名も全治3ヶ月。
治療費等を含めると退職金では賄えず借金を背負い、奥さんにも逃げられる。
新しい勤め先もなく、闇金業者に追われる身となる。
新しく来た上司は素晴らしくいい人だった。
ある日、新聞記事「樹海で自殺」の写真にて元上司だと気づいた。
このLv5くらいまで来ると、主人公の状況によっては「ざまぁみろ」とは言えぬ。
本人はなにもしていない。
相手が勝手に自爆しただけのことだ。
なので、ざまぁみろ、でもいいんだけどさ。
そこまでじゃなくても……と思うことはあったりする。
当然だが、主人公の状況次第では、この限りではない。
このくらいあってもいいだろうよ、と思うほどのことをしていればね。
主人公は、あくまでも傍観者に過ぎないのだよ。
相手がどんどん坂を転がり落ちて行くのを止められる立場でもない。
(上記のたとえで言えば、会長に詫びたり借金を肩代わりしたりすることになる)
だからこそ、あまり簡単に「斬首になりました」というのはなぁ。
なぜなら、たいていの場合、主人公は必ず救われているからだ。
それでもなお、Lv3程度では生温いわ!と思えるものがないとなぁ。
せっかくのざまぁが台無しというか。
スカッとし切れないのですよ。
いや、もうそこまでなるかね?と思ってしまう。
であれば、復讐ものにしたほうがいいのではなかろうかと。
それなら、相手に同情する余地はないハズなので。
復讐せずにはいられないほどの「なにか」があるハズなので。
自分の手を汚す汚さないはともかく、復讐してやる!という心意気はあるはずだ。
ざまぁには、本来、この「やり返す」という意識はない。
と、個人的には思っている。
あくまでも、相手が「勝手に」自滅して、それを「あらあら」と傍観する。
それが、ざまぁの醍醐味ではないかと、まぁ、そのように思っているわけさ。
だから、あまりにレベチな状態になると、ぅうーん…となる。
主人公の虐げられ度と自滅具合のバランスが大事なのかもしれないね。
ひとつの枠組みとして、ざまぁは、もっと幅があってもいいとは思う。
推理小説で密室殺人のトリックがどれほど生み出されてきたことかを考えれば。
密室トリックを題材とするものをテンプレートとするならば。
ざまぁ展開をテンプレートとするのもありなのじゃないかな。
自分は、それを否定する気はない。
ただ、まぁ、やっぱり、ざまぁ配分は大事なのじゃないか、という話。
釣り合ってないといかんよね、と(笑)
辞書的意味としての「様を見ろ」
・他人が失敗したり、痛い目を見たりした際に、それを愉快に思い、嘲り・罵りを込めていう表現。
・失敗した相手に向かって、それ見たことかの意で言う表現。
現状では、憎たらしい相手に自分で石をぶつけ捨て台詞として「ざまぁみろ、この野郎」と言うとか、夜中に落とし穴を作っておいて、憎たらしい相手が落ちるのを影から見て「ざまぁみろ」と含み笑いをもらす、など、自分で手をくだすといった意味合いは希薄なようだ。




