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授業終了の合図を示すベルが鳴ると、みんな一斉にクラスから出て行き次の授業へと向かう。俺はさっきまで自分で座っていた机の前に立ったまま、印刷された自分のスケジュールの紙を見つめる。
「えぇーとっ…次の授業は…アートか。クラスルームはD117…」
休み時間は5分。遅れたくないのでなるべく早めに行きたいが、その前にロッカーに寄って校長先生に渡されたアートの教科書を取りに行かなければならない。自分のロッカーは英語のクラスからすぐに近くにあるため、ロッカーに移動するまでに時間はかからない。早足で自分のロッカーに向かい、ロックを解除しようとする。だが…
「クッソ…開かない…ッ」
ガチャガチャと乱暴に鍵を回す。
もうすでに数回トライしているが、全く解除できない。焦りでイライラしてくる。そもそも俺はロッカーなんて物には慣れていないんだ。なぜなら俺がこの前まで通っていた高校は他校とは色々変わっていて全体的に建物が小さく、ロッカーが置いてなかった。だがほとんどの学校にはロッカーというものがあり、この学校も例外ではない。
朝学校に来た時は校長先生に案内してもらったついでににロッカーを開けてもらったので、自分で開けてはいない。何回もトライしているが、どうやら俺はロックを解除するのはとてつもなく苦手らしい。周りを見渡すが、みんな早歩きでクラスに向かっていたり、友達と話すのに夢中でとても助けを求める気にはなれない。そもそも俺は人に話しかけるのがに苦手なんだ…ッ
あぁ、恐ろしい、どうしよう…もういっそ教科書は諦めるしか…!
「ねぇ、君。大丈夫?」
いきなり後ろから声が聞こえ、思わず飛び跳ねる。ゆっくり振り返るとそこには、褐色肌で少しパーマがかった髪を持ち、透き通った琥珀の瞳が特徴的な女性が立っていた。
「ふふっ、驚かせちゃったかな?」
「い、いや…まぁ、ちょっと…」
緊張して顔が引きつる。
「そっか、ごめんね。でもなんだか困ってるように見えて。何か助けは必要かな?」
そう言うと、彼女はニコリと笑いかけてきた。綺麗な子だなぁ…ジーンズに白いパーカーというシンプルな服装がとても良く似合っている。




