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Delusion  作者: とればぁ
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 学校に着くと取り敢えずフロントオフィスに行き、校長先生と会う。校長先生に学校の教科書をもらい、学校の説明やらなんやらを聞かされたが、あまり聞いていなかった。ロッカーの場所まで案内してもらい、開け方も説明してもらった。俺、ロッカー苦手だなぁ…渡された教科書をロッカーに入れると、一時間目のクラスまで案内してもらう。そこで校長先生とは別れた。一人になって、不安だ…


 俺は普段から妄想ばかりで、授業なんかは全く聞いていない。いや、正確には最初の方はしっかり授業に集中しているのだが、自分が気づかぬ間にいつのまにか妄想に浸っている。もちろん、俺は授業に集中したいさ。俺だって自分の頭がどうしようもなく悪すぎるせいで、ほぼ毎回と言っていいほどテストでFを取ることについて焦っている。俺は今は11年生、来年卒業だ。みんな将来の事について考えているのに、俺は自分が未だに何をしたいのかわからないし、成績が低すぎて大学に入れる保証さえない。なんたって俺の平均成績はDだからな。俺の親は二人とも大学には行っていないが、俺に大学にだけは行っておけといつも言ってくる。そういうのは本当にプレッシャーになるからやめてほしいし、自分達が大学に行ってないからって俺に「サミュエル・スチュワート!」

 自分の名前を呼ばれ一気に現実へと意識が戻る。話を聞いていなかったせいで気づかなかったが、今は出席の途中だったらしい。周りからの視線が痛い…


「え?あ、はいっ!…ここにいます…えっと…すみません、少し、ぼーっとしていて…」


「まあ、転校してきたばかりで不安かもしれないけど、明日からは気をつけてね。私はミス・マルティン。よろしくね、サミュエル。」


 今は一時間目の英語の授業だ、いきなり話を聞いていなかった。


「は、はい、すみません…あと、名前はサムで通してます…」


 愛称のサム。小さい頃から家族からずっとそう呼ばれているし、サミュエルじゃちょっと長いからな。

 って、はぁ…それにしても、出席から恥をかいてしまった…みんな俺の事見てたし、変なやつだと思っただろうなぁ。早く家に帰りたい…と思ったが家に帰っても憂鬱だ。引っ越す前は俺と弟は別々のベッドルームを持っていたのだが、親が超絶小さい家を購入したため、俺は弟とベッドルームをシェアするはめになった。俺の楽しみが、家に帰ってベッドルームで一人妄想に浸るという幸せがなくなったのだ。もう、早く高校卒業して一人暮らししたいなぁ…



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