Night with a full moon Ⅱ
男の写真を懐にしまって、宿を探そうと立ち上がると、目の前に影が現れた。
4人の浮浪者たちだ。
「……なんの用だ」
4人はわたしを建物の壁に追い詰めるように囲むと、わたしの正面にいる茶髪の男が口を開いた。
「なんの用だ?それはこっちの台詞だよ。ここは俺たちの住処なんだ。部外者はさっさと出ていけ」
「それは知らなかった。悪かったな」
茶髪の男の言う通り、素直に出ていこうとすると、右から声がした。
「おいおい、謝るだけでいいと思ってるの?俺らの住処を荒らした落とし前をつけてからいけよ」
こういう現場に遭遇すると、さらに思う。
この世界は理不尽だ。
理不尽なことはもう既に起こっているのに。
その声を筆頭に、喧嘩が始まってしまった。
4人中3人が一斉に襲いかかってきた。まずは喧嘩の原因となった男の腹部に左アッパーを叩き込む。それと同時に、他の相手が上から肘を当てにきたのをかわし、そいつに回し蹴りを食らわせた。一斉に向かってきたはずの1人は、自分の予想以上に強かったのか、一瞬戸惑いを見せるも、気を取直して向かってきた。しかし、その甲斐なく左アッパーの顔面強打で終了。
残るは、今まで喧嘩を見物していた茶髪の男だけだ。茶髪の男は臆することなく、わたしに拳を振りおろしてきた。だが、わたしはそれを避け、茶髪の男の背後に回り込むと、その背中を思い切り蹴った。茶髪の男も顔面強打で気絶した。
わたしはやっとのことで路地を抜け出し、宿探しを始めた。
Night with a full moon Ⅱ the end.
And to be continued...




