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ファンの管理もしっかりしましょう

さあて、最後は風紀委員長です。

会長と同じ名字?と思ったら、二人は従兄だったようです。

おとうさま同士が双子の兄弟だそうです。

だから二人もどことなく似ているんですね。




同い年で比べられることも多かった二人は、よきライバル関係でもあったようです。

そんな委員長は、会長の変化に気が付き、原因をそれとなく探ったそうです。

それで、おそらく原因だろう私に接触してこられました。

あちらの方から来てくださるなんて、呼び出したり計画をたてたりする手間が省けて有り難いです。


そして、堕ちてくださるのもあっという間でした。

本当に手間がかからない方ですね。

そういう方は結構好きです。


どうしてそんなにあっという間に堕ちてくださったかというと、委員長は、どうやら私のファンだったようなのです。

ファン?と思われるかもしれませんね。

実は、私、結構な人気サイトを運営しているのです。

といっても、この学園に来てから朋ちゃんに勧められて始めてみたことで、実際の運営は全部朋ちゃんがしてくれていて、私のしていることと言えば、声を提供して、報酬を受け取っていることだけなのですが。

なにやら、色々なボイスをサイトにのせて、アプリフェイト?とやらでの収益を得ているそうです。

色々なキャラクターのキメゼリフや甘い台詞をのせるのですが、今までねだられてきていたものとかぶって不愉快な気持ちにもなりました。

しかし、ネットなので本人ばれがなく、私に危険性がないことと、数週間でかなりの人気を得たらしく、お財布がかなり潤ったのて、我慢して続けていたのです。


それが、今回効をそうしたようですね。



「あ、あの…もしかしたら、君、ボイスサイトを運営していない?」

『ええ、確かにしていますけど。』

「ああ、ほんまもんのアキラさんの声や。」


あれ?何だか急にイントネーションが関西弁に近い感じになりましたね?


「ずっとファンやってん。」

『はあ、どうも。』

「なあ、アキラさん。お願いがあるんやけど、『仕方がないですね、今日だけですよ?』とか『お仕置きしますよ?』とか言うてくれん?」


……言葉通り、本当のファンのようですね。

昨日アップしたばかりの台詞をあげてくるとは…。


『仕方がないですね、今日だけですよ?』


気合いを入れて、とびっきりの声を出してやります。

すると、委員長の全身がブルブル震えだし、近くにあった机をガンガン拳で叩き始めました。


「ほんまもんのアキラさんの声や~~!!!」


なんでしょう、この状況は……。


「あの、先輩……?」


ちょっとついていけない状況に追い込まれた私は、声を少しコントロールすることにしました。


「え~!今のお声も素敵やったけど、どうしてわざわざ声かえはるん?」

「いえ……なんだか落ち着かないようでしたので……。」

「ああ、それは堪忍なあ。ちょっと怖がらせてしもたかな?ファンやもんで、興奮しすぎてしもたわ。ほんま堪忍なあ。」

「いえ…応援してくださっているのですよね。ありがとうございます。」

「とんでもない!これからも応援し続けるで。」

「ありがとうございます。」

「そんでなぁ、もしよかったら俺とも友達になってくれへん?龍一郎や松浪とも仲ええんやろ?」

「私でよかったら是非仲良くしてください。」

「嬉しいわ~。これからよろしくな、綾ちゃん。」

「よろしくお願いしますね、先輩。」

「あ~!それあかん!龍一郎のことも先輩って呼んどるんやろ?俺のことは玲一郎って呼んでや。」


はあ!?初対面で何を図々しい!

内心苛つきながらも笑顔を保って返事をする。


「それはちょっと恥ずかしいので……玲一郎先輩ではどうですか?」

「え~!」


ああ、苛々してきました。

もう狙った人達はこの人以外は堕としてしまったので、最近私の言ったことに反論されることさえなくなってるんですよ。

それを!

馴れ馴れしい態度を改めて貰わなくては。

それに、そちらが主導権を握るなんて許しませんよ。


『玲一郎せ~んぱい?この呼び方イヤですか?』

「嬉しいですっっっ!!!」


顔を真っ赤にして即答する。

ああ、やっぱりこういう態度の子のほうが可愛いですよね。

男の子の中では、他の二人の違ってMではなさそうです。

でも、私のために私にとって都合のいい性格になってくださいね?

これからが楽しみです。

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