14 威嚇。
俺を威嚇する少年はなかなか立派な体格だった。嫌みではなくかなりの筋肉量で、マッチョな少年という感じだ。さぞかし力自慢なのだろう、と思われた。
少年は息がかかるほど顔を近づけ、わざわざ身体を折り曲げて下から睨めつけてきた。普通ならビビるかもしれないが、俺の中身は三十三歳であり、ヤクザとかにやられたら間違いなくビビるものの、何しろ相手は十四歳以下だ。ガキであり、微笑ましさが勝る。
ボーダンが、「おい、やめないかガルド」と止める前に、俺を押しのけてマイアがガルドの前に立った。
「なに? 弟に文句があるなら私が聞くけど!」
マイアに強い口調でそう言われてガルドはタジタジになった。
「あ、いや」
俺は姉のいたわりに嬉しく思いながら、ここで隠れているわけにはいかないと思って、一歩進み出た。マイアの心配そうな顔を手をそっと握りしめることで紛らわしながら、ガルドに向かって
「勝負をしましょう!」
と言った。
瞬間、周囲がざわめいた。ガルドは状況がわからないのかうろたえていた。
「勝負?」
ボーダンが首をかしげた。
ちょっと待ってくださいと言って、俺は少し離れて荒れ地に大きな丸を描いて、さらに中に二本の線を描いた。
「なんだいこれは?」
良く分からない、という顔のボーダンに説明した。
「この線で向き合って勝負を始めるんです。でも怪我するといけないので殴るのと蹴るのは無しで、あくまで力だけで勝負でしましょう。押されたり持ち上げられたりして外に出るか、投げるとか倒すとかして足の裏以外の身体が地面についたら負け、という感じです」
皆ポカンとしていた。
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