情報収集、軽トラ女子
旅、行きたいなぁ。
沖縄に行きたい。
早く治まってくれないかな、あれやこれや。
ルーゼンの街から来たジリアさんも、今夜はこの夜営場所で1泊する予定だったらしい。
『一緒に夕食を』とのお誘いがあったのだが、貴重な食料を使わせるのが忍びないので丁重にお断りした。
まぁ逆に、私がスープをご馳走したんだけど。
「大変、美味しく頂きました。ありがとうございます。」
「あー、いえいえ。ついでなんで。」
「ルーゼンには初めて向かわれると仰ってましたね。」
食事中、漁村から出稼ぎに行っている人たちを呼び戻す目的でルーゼンの街に行くということは話した。
が、サファギンやカジキマグロの事は言わずにいた。
「えぇ、トリノスという宿屋で働いている人に手紙を預かってきましたので。」
「トリノスですか。あそこはルーゼンでも一般の方々に人気のある宿屋なんですよ。」
「あ、じゃあ街に着いて人に聞けば直ぐに分かりますね。」
「そうですね。南門の門番をしている衛兵に聞いて頂ければ、教えてくれますよ。」
流石に門の近くから街の中じゃ、軽トラちゃんに乗るわけにはいかないよね。
この世界ではオーバーテクノロジーの軽トラックを見られるのは、あんまり良くないし。
だから知らない土地でちょこまかと動き回らないで、スパッと目的地に行きたい。
あー、ついでにアレらの後始末の仕方も聞いとくか。
「あのぅ、ジリアさん。ひとつお伺いしたい事があるんですが。」
「はい。私にお答え出来る事でしたら何なりと。」
「道中で盗賊を3匹取っ捕まえたんですが、門番さんに引き渡しても良いもんなんでしょうか?」
「ん?」
ジリアさんは微笑みながら首を傾げた。
「この街道に盗賊が現れたのですか?そしてそれをケーコさんが捕らえた……と。」
「はい。今、荷台に乗せてます。」
時間経過しないエリアに収納してるけど、一応【荷台無限収納変化】の技術だから荷台には間違いない。
「ケーコさんは素晴らしい魔法使いなのですね。盗賊の件といい、私を襲っていた魔物を瞬時に退治して下さったり……。」
魔法使いどころか、軽トラちゃんとナビちゃんが居なきゃ何にも出来ないんだけど。
敢えては言うまい。
「分かりました。私が門番宛に一筆書いてケーコさんにお渡ししましょう。」
「それは助かります。ありがとうございます、ジリアさん。」
「いいえ、このくらいでお役に経てるのであれば幸いです。」
明朝
約束通りジリアさんは南門の門番宛に手紙を書いてくれた。
朝早くに出発すると聞いていたので、サファフライサンドを手渡すと深々と頭を下げて去って行った。
この時ジリアさんを鑑定しなかった事を後悔するのは、しばらく経ってからだった。
軽トラ女子「よーし、私たちも出発しよう!」
軽トラちゃん「はーい。」
ナビちゃん《ところで……お役所と、いったいどのようなイザコザが有ったのですか?》
軽トラ女子「それ聞く?……強いて言うなら、たらい回し。」
ナビちゃん《ありがちですね》
軽トラ女子「いや、その度に手続きに行かなきゃなんなくて大変だったんだから!もっと横の繋がり持てやな!!」




