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人魚とお風呂、軽トラ女子

北の大地にも、ようやく春の気配がしてきました。

雪の代わりに雨が降り、しかし翌朝には氷点下でカチンコチン。

桜の蕾よ、耐えてくれ。

サンちゃんがグランマロールを食べ終わるのを待ってから、一緒にお風呂に行ってきた。

大衆浴場の女将さんがサンちゃんを見て、


「アンタが入った後は、何故かいい香りがするんだよねぇ。出汁でも出てるのかい?」


と、冗談混じりに聞いてきた。


《まっさかぁ!おば様ってば面白ーーい!!》


そんなやり取りを見ていた私は、微妙な顔をしていたに違いない。


(人魚のお魚部分なら出汁出そう)


浴室に入り、湯船に突撃しようとするサンちゃんの首根っこを掴んで先に髪と身体を洗わせる。まだお風呂になれていないみたいなので髪は私が洗ってやり、背中はお互い洗いっこした。

うむ、スレンダー。


《……ケーコちゃん。人魚は泳がなきゃいけないから、お胸が大きいと邪魔になるの。アタシだけが控え目なんじゃないんだからね!》


何で考えてることが分かった?

サンちゃん、恐ろしい子。


《戸倉様は思っていることが、顔に出やすいのです》


あーそー。

晩ご飯まで時間があるから、じっくりゆったりお湯に漬かった。


「おぉぅ……。ちょい熱めで良い温度。」


《お風呂って気持ちいーよね!アタシもたまに温水が流れる川の上流に行ってブクブクしてたんだよぉ!!》


人魚は猫舌では無いだけじゃなく、熱めのお湯でも平気……。

私はわりと、じっくりゆったりお湯に漬かって

「あ"ぁ……」だの「うぃ~」だのと声を発するが、サンちゃんは静かに入浴している。

たまに湯船のふちに腰掛けて、半身浴に切り替えたりしながらお湯を楽しんでいる様だ。

……でもね、サンちゃん。他のお客さんが居ないからって下半身をお魚に戻すのはやめときな。出汁が出て、後から入ったお客さんがお腹空いてくるから軽トラちゃんのお風呂だけにしといた方が良いよ。


《フルーツ牛乳、美味しーー!!!》


湯上がりのお楽しみ、サンちゃんはフルーツ牛乳をチョイス。私は安定のコーヒー牛乳。


《こんなに美味しい物をケーコちゃんは毎回飲んでたの?》


「うん。」


《旅の途中でも、お風呂上がりに飲みたいな》


「んー。コーヒー牛乳なら作れそうだけど、フルーツ牛乳のフルーツの割合は分かんないから無理かな?」


《えぇー、残念》


《こちらで買い置きをして、無限収納で保存しておけば宜しいのでは?》


あ、せやな。

ナビちゃんの助言で、とりあえずサンちゃん用にフルーツ牛乳を5ダース(60本)女将さんから買わせて貰うことにした。

まぁ、量が量だから明日の朝までには仕入れとくと言われたけど。


カラカラン……

どさ、どささささ!

軽トラちゃん「トナカイさん……。魔石とお肉と毛皮になっちゃった?」


ピコン

?{おめでとうございます。はじめての魔法獣、サンデレインディア退治を記念して技術点1000をプレゼント致します}


軽トラちゃん「えええぇっっ!!!」


ピコン

?{魔法獣、サンデレインディア1体の急性アルコール中毒を原因とする死亡により技術点500を取得致しました}


軽トラちゃん「え!?待って待って。トナカイさん死んじゃったの?」

ナビちゃん《……はい。アナウンスの通りに》


ピコン

?{おめでとうございます、称号【死を呼ぶ酒の使徒】を取得しました}


ナビちゃん《あぁ……戸倉様にまた、物騒な称号が……》

軽トラちゃん「うわぁぉぁぁん!トナカイさーーーん!!!」

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