尊敬する、軽トラ女子
美味しいクロワッサンが食べたい、今日この頃。
田舎にはスーパーマーケットのインストアベーカリーは有っても、個人で経営しているパン屋はありません。
……どっかでレシピ拾ってこようかな。
《軽トラちゃんの寝室が広かったから、余計に狭く感じちゃうね》
「確かに。」
前回連泊した3階の1人部屋よりは広いものの、流石にファミリールームみたいな軽トラちゃん'sルームには敵わないだろう。
「この宿屋はご飯が美味しいから、期待しても良いよ。」
《ご飯、大事!!》
「確か晩ご飯の時間は鐘5つ半からだった筈だから、先にお風呂に行ってこようか?」
《えぇー、お買い物は明日?》
「これから商業通りに行ったら、かなり遅くなるからな……。」
《サンディさん、明日ゆっくりとお店を見て回りましょう》
《そーだね。焦ってお買い物なんて、楽しく無いもん。我慢する》
うむ、聞き分けが良い娘だ。
なるべく希望通りに買ってあげよう。
でもその前にクトレー商会に行って、色々と売り付けて資金調達しないとな。
まぁどうせ今夜もリバイゾさんは飲みに来るんだろうから、そん時に軽く交渉しとこう。
《じゃあ、お風呂に行こうよ!色んなヒトと入るお風呂も楽しみ!!》
「んだね。ひとっ風呂浴びた後の一杯も楽しみだ。」
《ケーコちゃんは、そればっかり》
《まったくです》
……
………
…………
「さぁて、今夜は何かなぁ?」
トリノスの裏にある大衆浴場で汗を流し、晩ご飯を食べに来た。
アリーさんが南の漁村に帰ったからか、見たことが無い女性が働いていた。
「お姉さん、すいませーん。ビールと果実水下さーい!」
「は~い!少々お待ちを~。」
軽く手を上げて飲み物を注文すると、直ぐに持ってきてくれた。
「は~い、お待たせ~。」
「ありがとうございます。」
《ありがとう!》
よし、ではでは……
かんぱーーい!!!
「そして~、今夜のメニューはコルティガサーモンのムニエルですよ~。ふうふうしながら食べて下さいね~。」
お、おぉ!!!
大きな切り身のムニエルだ。
レモンスライスの香りが食欲をより刺激するぞ。
《すっごーい!表面カリっとしてるのに、中はふんわりしてるぅ》
「うん。サーモンの皮もパリっとしていて美味しい。」
《アタシ、サーモンの皮は硬いから食べたこと無かったけど美味しいのね!》
あぁ、そう言えば鮭の皮って靴が作れるくらいしっかりしてるもんな。
《サーモンもお料理の仕方で随分と変わるのねぇ》
うむ、確かに。
だが、それだけじゃない。
このガーリックバター……ボスさんの手作りだな。
パセリがフレッシュだ。
「このガーリックバターだけでも売ってくれないかなぁ?」
これでガーリックトーストやラスクを作ったら無限に飲める、危険な代物だ。
流石はボスさん、リスペクトしまくり。
軽トラちゃん「フンフフーン、フンフーン」
ナビちゃん《ご機嫌ですね、軽トラさん》
軽トラちゃん「今ね、ラジオ聞いてるの。」
ナビちゃん《この時間でも放送している番組があるのですか?》
軽トラちゃん「うん。トムって人じゃないけどね。」
ナビちゃん《そうですか》
軽トラちゃん「ボクもリクエストしたんだ。」
ナビちゃん《……いつの間に?いえ、その前にどの様な手段で?》
軽トラちゃん「え?念話でだよ。」
ナビちゃん《!?》
軽トラちゃん「ラジオで宛先を言ってる間に、アドレスを3回念じてから自分の名前とメッセージやリクエストを送るの。」
ナビちゃん《……流れ星へのお願いの様な方法なのですね》




