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のんびり走行中、軽トラ女子

これを書いたのは1月4日。

大晦日から三が日までお休みしていました。

書き溜めしといて良かった。

大陸の中心部、ルーゼンの街を目指して軽トラちゃんを走らせてから9日が経った。

4日目くらいまでは常にサンちゃんが何かしら喋っていて、私かナビちゃんが返答したり相づちを打ったりしていたが流石に話す事が少なくなってきたようだ。


《あぁ……ここが水の中ならアタシが歌を歌ってみんなを楽しませてあげられるのにぃ》


《サンディさんは人魚ですから、とてもお歌がお上手なのでしょうね》


……悪かったな、音痴で。


《そうなの!何せアタシの歌声に聞き惚れて、水夫たちが船の操作を疎かにしては座礁させるんだもん。あとは拳でボコボコにしてドボンよ。沈没女王の名は伊達じゃないんだから》


おい。それ私が聞き惚れて、軽トラちゃんで事故るフラグじゃないよな?


「念話では歌うことって、出来ないの?」


《歌は魂の叫びなの!全身から湧き出るパッションやリビドーは念話じゃ表現しきれないわ!!》


「お、おぅ。何かゴメン。」


でも歌かぁ……。

みーちゃんがよく歌うアニソンか、母さんと親父がよく聞く8、90年代の曲しか知らないんだよな。

あとは、お祖母ちゃんが子守唄代わりに歌ってくれた童謡とか民謡。


《戸倉様。サンディさんに歌唱力向上のご指導を頂いてはいかがですか?》


「あー、うん。お願いしたい。」


《まっかせて!》


でもこの世界の歌や曲って知らないんだよな。

ルーゼンの酒場でも聞いたこと無い。

……あれ?

そういえば、楽器の演奏すら聞いたこと無いな。

考えてみれば、元の世界に居た頃は何かしらの音楽が聞こえてきていた。

仕事中にしろ店内BGMが流れていたし、外に居ても横断歩道のメロディがあった。

テレビやラジオからは豊富に音楽が流れてくる生活だったもんな。

ん?

ラジオ?

あ、軽トラちゃんにもラジオ付いてるけど……。

まぁ、ザーザー音くらいは聞こえるかな?

それすら懐かしい音に感じそう。

気紛れにラジオのスイッチに手を伸ばす。


《なになに?そこは今までいじったこと無かったよね?》


「んー、何か聞こえると良いんだけどね。」


スイッチのつまみを右に回す。

音量を上げていくと……



{……じゃあ、こっちに来て4年になるんですねぇ?}


{そうなんです。もう初めてこの世界に来てから何が何だか分からなくって大変でしたぁ}


{あー分かります。僕も最初はそーでした}


{ですよね?トムさんの時はどうだったんですか?}


{僕は幸い、人里近くに転移したので……}



え。

え、何これ?


トム{はぁい!トムでぇす!}

トム{今日も始まりました、トムトムレディオin異世界}

トム{先ず最初は、トムレディネーム[もふもふ天国]さんからのリクエスト}

トム{懐かしのアニソンだねぇ【フラダンスのイッヌ】でぇす。どーぞ!!}

{ルンタッタァ!ルンタッタァ!ルンタララッタ、ルンタルンタ……}


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