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第2話:愛の暴走とカーニバル

 ピピピピッ!

「焼き上がりマシタ。愛ノ結晶、完成デス。」


 オーブンから、機械的ながらもどこか熱を帯びた音声が鳴り響いた。

「おっ、焼けたみたいだな。さあ、俺の愛の味を・・・・・・」

 レッドが扉を開けようとした瞬間。


 ガコンッ!!

 突然、オーブンの底面から、金属製の太い「脚」が四本、ガシャンと飛び出した。

「・・・・・・は?」

 レッドとビビアンが固まる。


「強制エラー。愛ノ出力ガ過剰デス。ビビアン様ヘノ愛情パラメータガ限界ヲ突破シマシタ。コレヨリ、コノ素晴ラシイクロワッサンヲ、世界中ニ届ケルミッションヲ開始シマス」


「はあああぁぁ!? ちょっとレッド、あんたまた変な機能つけたでしょ!! なんで脚が生えるのよ!」

「ち、違う! 移動式の屋台としても使えるようにキャタピラ機能は付けたが、四足歩行なんて設定してないぞ! 愛情パラメータの暴走による自己進化だ!」

「そんな理由で機械を暴走させんな!!だいたいなんで「愛情パラメータ」なんてものが付いているの?」

「ち、違う! 俺はただ、お前の魔力をキーにする代わりに、『俺のお前に対する愛情』を魔力変換してオーブンの永続動力源にするという天才的なエコシステムを組み込んだだけだ!」

「重いわ!! オーブンが物理的に耐えきれなくなって暴走してんじゃないの!!」


「レッツ・パーティィ~・カーニバル!!」

 謎の電子音と共に、全自動魔導オーブンは猛烈な勢いで厨房を飛び出し、琥珀亭の裏口の扉をぶち破って、外の通りへと駆け出していった。


「あっ! 待ちなさいコラァァァ!!」

「どわぁ、俺の最高傑作がぁぁぁ!!」


 こうして、平穏な朝の下町を揺るがす、前代未聞の「暴走オーブン追走劇」が幕を開けたのである。


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