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割とどうでもいい世界で  作者: くまじ
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10 初めてのEランク依頼

翌日、粗方のフリーランサーが仕事に出発した頃合いにギルドに行き、Eランクボードを見てみると薬草採取の依頼が目に止まった、定番依頼のようだが薬草の事を知らない事に気付き、報酬が3ネラの同じ村への荷運び依頼が2件あったのでそれを受ける事にし、達成後に薬草の勉強をしようと決めた。


「ソフィアさんこの依頼を受注します」

「はい、こちらですね…この依頼は荷車が必要になりますね、ギルドの荷車を20リギルでお貸しできますがお使いになりますか?」

「はい、あの、空間収納が使えますので大丈夫です」

「そんなのですね、でしたら荷運びの依頼は受けて頂けそうですね、なかなか不人気な依頼でもありますので」

「不人気?そうなんですか?」

「村まで荷物を積んだ荷車を引くとなると、3ネラが見合うと考えるかどうかと言ったところですね、他に依頼があればそちらを選ぶと考えるでしょう」

「そうなんですね、そうだ、仕事から戻ってきたら薬草の勉強をしたいんですが、資料とかありますか?」

「ございますよ、調べ物をする場所もありますので、資料は準備しておきますね」

「ありがとうございます、いってきます」

「ソフィアさんありがとう、いってくるわ」

「奈津希は市場の方の倉庫に行ってくれる?オイはもう片方の職人街の倉庫に行くよ」

「分かったわ、この村だったら東門を通るから、門を出て待ち合わせにしよか」

「それじゃ、そういう事で行こう」

二人はそれぞれの場所へ向かう。


「ここだけど、あの人達かな?おはようございます、すみません、ギルドで荷運びの依頼を受けた者ですが、こちらでしょうか?」

「ああ、良かった受けて貰えたか、受けて貰えなかったと思っていたが、荷車はあるのかい?」

「荷物はここで収納しますね」

空間収納を展開し、空間に黒いワームホールのような影が出現する。

(インベントリは手を翳して物体が光の粒子のようになって消え、取り出すときは手を翳して光の粒子が物質化するように見える)


荷物は煉瓦や漆喰、釘や金槌、鋸などだった、それらをどんどん空間収納に放り込んでいく。


「収納終わりました、東門へ向かうで良いでしょうか」

「あ、ああ…収納魔法って凄いんだな、初めて見た」

「そうなんですね、それでなんですが、村へのもう一つの荷運びの者と待ち合わせしてるのですが、よろしいでしょうか?」

「ああ、あいつらの分か、構わんよ、まさかソッチも収納魔法なんて事じゃないよな?まぁ、俺らがあいつらの荷運びを手伝えばいいが」

「待ち合わせの者も空間収納は使えますので、お手間は取らせません、では東門へ向かいましょう」



「え〜と、指定の倉庫はここら辺、あの人らかな?」

「おはようございます、ギルドで荷運びの依頼を受けた者ですが、依頼者は皆さんでしょうか?」

「そうだか、お嬢ちゃんが荷運び?一人?えっと荷車はあるかい?」

「荷物は私が空間収納で運びますので、ご心配は無用です、荷物はこちらでよろしいですか?」

(いつもと口調が違うが、55歳の社会人だ当然場に合わせた話し方もする)

「空間収納?そうなのか?荷物はそこにあるものだ」

「承知しました、では収納していきます」

塩、砂糖、小麦、ワイン、肉…荷物は食材みたいね。

どんどん荷物を収納魔法に放り込んでいく奈津希、依頼主達は初めて見る収納魔法に目を奪われ気付かなかったが、奈津希は一人でワイン樽を持ち上げていた。

「収納が終わりました、東門を出るでよろしいでしょうか?」

「ああ、それでいい」

「分かりました、では参りましょう、それでもう一つの村への荷運び依頼を受けた者と、門で合流するようにしていますので、少し待つかも知れませんがよろしいでしょうか?」



東門へは奈津希が先に着いた、門を出て待つこと体感で5分ほど、干城も到着し、目的の村タスカ村へ向かった、先頭に干城、村人を挟むように殿に奈津希。


道中襲ってきたゴブリンは干城が対処した、昨日言っていたとおり向ってきたら躊躇なく殺していた、魔石を抜き、土魔法で穴を掘ってゴブリンを埋めた。


後方から襲ってきたゴブリンは奈津希が魔法で対処した、こちらも同様に処置した。


依頼者である村の人達の足に合わせて3時間程歩いた、途中の道は轍があるので獣道とまでは言わないが、整備が悪い道だったので荷車を引いてたら大変だっただろうなと思っていたらタスカ村に到着した、タスカ村は人口800人程のキグリス騎士爵の領地だそうだ、もう少し街道に投資すれば良いのにと思ったが、騎士爵家に余裕はないのかもと思った。


村長さんや村の人達に早い到着を驚かれたが、指示された場所に荷物を収納魔法から取り出す姿はもっと驚かれた。


干城と奈津希は荷運びの依頼が残っていた理由が理解できた気がした、村の人も一緒に運ぶとはいえ、整備の悪い道を荷物を積んだ荷車を引き、体力も相応に消耗してるところにゴブリンが襲ってくる、空間収納だから普通に歩いて来たが、到着時間は倍かそれ以上かも知れない、そうなると1日仕事だ依頼を受ける優先度は低いだろなと思った。


村長さんから報酬を1レラ上乗せするよう書かれた依頼達成のサインを貰い、帰ろうかとした時に早く終わった礼に是非昼食を振舞いたいと言われご馳走になる事にした、タスカ村の近くを流れる川で取れたヤマメのような魚、ボガンの塩焼き、村で作るチーズと野菜を使ったホワイトシチューのようなスープ、黒パンと水で薄めたワイン、どれも美味しかった、お礼を言って村をあとにし、身体強化して走り、奈津希は「おかしい異世界飯は不味いんがラノベの定番やのに、今まで食べたどれも美味しいとか」ブツブツ言っていたら1時間弱くらいで王都に到着した昼過ぎといったところだった、ソフィアさんは受付にいなかった、対応してくれた金髪ショートの受付嬢はカレンさんと言ってくれた、依頼達成までの早さに驚いていたが、何か聞かれる事はなく、淡々と処理を済ませて依頼達成報酬を渡してくれた、受付嬢は誰も顔で採用してるのか?と思う程美人さんや可愛い人ばかりだが、手続きや処理は淡々と早い、感心するほどプロの受付だ。


今回の収入は報酬アップで4レラ、F依頼に比べると収入が倍くらいにはなるが、優良判定で報酬アップの倍だから、他のフリーランサーからすれば上がり幅はもっと広いのか?いやいや、F依頼の時も報酬アップ、今回も報酬アップたから、割合としては変わらないのか?いやまて、というか二人で一件づつだから一人4レラは破格なのかも?




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