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アラフォーおっさんのSF無双記~最強コロニーとロボットをもらったので自分と美少女クローンだけの楽園を築く~  作者: 白銀天城


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ソニックホーク隊とユー兄弟

 地球連合のソニックホーク隊とやらの実力を見てみよう。移動を続ける艦隊から離れ、小惑星を探り、周辺を探索し続けている。全部で4チームいるようだ。


『ソニックチーム1。異常なし』


『ソニックチーム2、異常なーし。次の小惑星へ向かうぜ』


 結構な速さで飛び回り、宇宙の闇にブーストの軌跡が灯る。小惑星を手探りで調べては、次へ行くという地味な作業だ。


「ハヤテ様はどうやって位置をチェックしてると思いますー?」


「俺たちのドローンみたいに探知機を飛ばしているか、隠密部隊がいるか?」


「同盟軍のレーダーだけが高性能という可能性はありませんの?」


「可能性は低いでしょう。連合と同盟の技術はほぼ同レベルです」


 長距離レーダーではないということか。だとしたらなんだ。先回りは無理だし、追ってきてるなら少数だろうか。


『異常なし。周辺に敵の反応がないなら、ここでまけるはずだが』


『あちらも全速で追ってくるだろう。我々は岩礁地帯を慎重に抜ける分だけ、追いつかれる可能性が増える』


『ここは我々が調べます。どうか本隊は進軍してください』


『やむをえんか。通信が届く距離にはいるように』


『了解』


 じわじわと同盟軍が追いついてくる。お互いのレーダーに補足される頃、再び狙撃が開始された。今回は小惑星群が盾になるためか、極端に戦艦への被弾が少ない。だが被弾はしたのだ。


『自分の艦が足止めをします!』


『ならん、犠牲など出すべきではない』


『しかし、このままでは追いつかれます!』


 どうやら残ろうとする連中がいるらしい。通信で揉めているが、このまま追いつかれれば被害はでかいだろう。それはそれで見てみたい。


「必死だな。殿を出すのか」


「犠牲が出てもアイドルを逃がすようですわ」


「ふんふむ、そろそろぶつかりあいも見たいですねぇ」


 あっちの話し合いはまとまりそうだ。さあ戦闘を見せてみろ。


『自分たちの艦は最新型です。多少遅れても追いつけます。ソニックホーク隊と一緒に撹乱してやります』


『わかった。だが必ず追いついてこい。無駄死にはするな』


『了解です! 連合の力を見せてやりますよ!』


 チームごとに散って小惑星に隠れるソニックホーク隊。戦艦は奥で隠れたまま、同盟軍が来るのを待っているようだ。


『レーダーに反応あり。来ます!』


 やがて同盟軍の先発隊がやってくる。羽無しのコスモクラフトだ。ライフルとソード装備だろう。歩みは遅い。少しだけ、ほんの少しだけ孤立した機体にソニックホーク隊の機体が迫る。ブーストを切ってゆっくり背後までたどり着く。


『まだ敵影なし。このまま、うわっ!?』


 油断したコスモクラフトが、背後からビームクローで刺されて爆散する。それを合図に、一斉に攻撃に移った鷹がコスモクラフトを沈めていく。


『敵が隠れていました! 応援を、があぁ!?』


『焦るな。待ち伏せくらい想定していただろう。距離を取って撃ち続けろ』


『遅いぜ宇宙人!』


 地の利かパイロットの腕か知らないが、小惑星に激突してもおかしくない速度で飛び回っている連合軍。どうしても射撃だけでは追いつかず、接近戦になればソニックホーク隊が有利だ。こういう場所で戦うことを想定されているのだろう。汎用タイプのコスモクラフトでは分が悪い。


『特殊部隊か。こちらもユー兄弟を出せ』


『了解、出番だぞ!』


 同盟軍も隠し玉がいるらしい。これは楽しみだ。出てきたのは、流線型の戦闘機っぽい何か。やたらと腕がついていて、コスモクラフトの3倍くらいのボディだ。でかい目もついている。明るい赤色の機体だ。


「おいおい、色物っぽいが大丈夫か?」


「変なのー」


 変な機体はすべての腕からビームを出し、小惑星を掴んでぶん投げて突進していく。大雑把な暴力という表現が当てはまりそうだ。


『ソニックチーム2、敵の化物を発見。得体が知れねえぞ』


『ソニックチーム3、そちらに合流する。気をつけろ』


 この宙域に向けてあの化物機体から通信が飛んでいる。


『ふうははははは! 我はショー・ユー』


『我はラー・ユー。我ら無敵の兄弟なり!』


 名前判明。どっちも男臭いおっさんの声だ。


『ソニックチーム3、やつの背後を取る』


 3機のバトルフレームが並んでこっそり移動。だが直前で化物の腕が真逆に曲がり、ビームによる牽制がかする。慌てて退避するソニックチームのみなさま。


「あの腕便利だな」


「便利っぽいですけど、結構技術いりますよ? ごっちゃになったら邪魔ですし」


「リリーの言う通りですわ。つまり、それだけの操縦技術があるのでしょう」


「設計からして複座式ですね」


 兄弟で操作しているということだろうか。それはそれで凄いな。


『落ち着け。ソニック1と2でコスモクラフトを処理する。3、4で化物退治だ。小惑星をうまく盾にしろ』


『了解!』


 ソニックホーク隊はあくまで機動力で戦うつもりだ。だが化物も素早い。素早いのできもい。もう全行動がきもい。


『逃げ切れると思ってんのかあ! 甘いぜ連合!』


 化物の前面に巨大なドリルが2本出てくる。回転しながらビームを発生させてさらに加速。小惑星をぶっ壊して掘り進めて砕いていく。


『おいおいなんだありゃあ!』


『回避だ!』


『できねえんだなあ、これがよお!』


 化物は直進してくる。しかもすべての腕が1方向にビームを連射してくるため、すべて回避するのはほぼ不可能だ。対応していたソニック4の機体に次々と被弾していく。


『しまった!? うわああ!』


『だめだ! 回避できない!』


『ぎゃあぁぁ!』


 ソニックチーム4が撃墜された。こりゃ化物有利かもな。


『よくも仲間を……撃て! 撃ちまくれ! あれだけでかいんだ、撃てば当たる!』


 ビームガンによる連射が化物を襲う。だが前方からの射撃はすべてビームドリルにかき消されていく。


『ふうはははは! 無駄無駄あ!』


『ぬふはははははは! 散れい!』


『そんな……だが側面を撃てば!』


『無駄と言うとろうがあ!』


 化物の位置取りがやたら上手い。側面を狙われないように、的確に移動しつつ、ソニックホーク隊の背後から迫る。


『くそっ、だめだ! 追いつかれうわああぁ!』


『ちくしょう、もらったぞモンスターが!』


 バトルフレームが側面に回り込んで、ビームを連射する。しかし、小惑星を腕で掴んで引き寄せて盾にすることで防いだ。


『なにい!?』


『ぬふははは! 無駄じゃい! そうれ!』


『ぐわああぁ!?』


 ソニックチーム3もビームの雨によって撃墜されていく。やるねえ。ここまで強いとは思わなかったぜ。ただの色物じゃないようだ。


「同盟軍もやるもんだな。あんなもん投入してくるとは」


「軍で採用する機体には見えませんのに、不思議ですわね」


「見てて面白いから嬉しいですけどねー」


 同盟軍は化物以外ほぼ始末されたようだ。ザコ散らしに行っていたソニックホーク隊が全機合流する。


『コスモクラフトは減った。あの化物に対処するぞ』


『待て、ソニックホーク隊は帰還しろ。もう殿の役目は果たした』


 ここで艦長からストップがかかる。ソニックホーク隊はもうチーム1と2しか残っていない。全滅は避けたいのだろう。


『そいつは無理だぜ。今背中を見せれば撃たれる。あの化物はこっちと同じくらい速い。仕留めるしかないんだ』


『……わかった。なら本艦も加わる。なんとか主砲を当てれば落とせるはずだ。主砲発射用意! ソニック1、2は全方位から撃ち続けてくれ!』


『了解! 任せなあ!』


 宇宙を飛び回り、ひたすら化物に向けてビームを撃ちまくっている。それでも致命傷を与えることはできない。


『諦めの悪いハエどもが! 我らに敵無し!』


『消え去れい!』


 猛スピードで敵を追う化物。バトルフレームを破壊しながらも、全方位からの攻撃はじわじわと効いていく。多数の腕が破壊されていけば、当然手数も減っていく。隙をついてソニック1と2の隊長機が、化物の機体にビームクローを突き立てた。


『もらったぜ!』


『ぬううううう! 負けん! 負けんぞ!』


『その程度では落ちぬ!』


 ブースターを斬り裂かれて速度が落ちた化物は、煙を上げて停止する。


『主砲発射!』


 すかさず極太のビームが発射された。戦艦の主砲だ、ビームドリルでもかき消せない。苦し紛れに隊長機を掴もうと腕を伸ばす化物。だが味方機が体当たりで隊長機を逃がす。


『逃げてください!』


『馬鹿野郎! お前らが犠牲になることは……』


『逃げて!』


 捕まった味方機は、そのまま主砲の渦に飲み込まれていく。


『ありえん、我らは不敗、不敗の兄弟ぞ!』


『こんなばかなああああぁぁ!!』


 爆散し、宇宙に大輪の花火をあげる化物。だが犠牲は大きい。残ったのはソニック1と2の隊長機のみ。絞り出すようなか細い声が聞こえた。


『ちくしょう、お前らが死ぬことねえだろうが……』


『すまないみんな……オレがもっと強ければ……』


『2人ともすぐに戻れ。敵の本体が来る。逃げるなら今しかない』


『……了解』


 こうして化物退治は終わり、殿を務めた戦艦は全速力で味方を追っていく。ひとまずは戦闘終了だ。さて次はどんなトラブルが待っているかな。

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