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アラフォーおっさんのSF無双記~最強コロニーとロボットをもらったので自分と美少女クローンだけの楽園を築く~  作者: 白銀天城


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遭難中の連合を観察しよう

 アイドルライブが終わり、帰還する予定だった連合艦隊。だが謎の龍により帰還予定のコロニーが壊滅。宇宙を漂うことになる。さあどうする。


「ふっふっふ、連合の危機管理能力が問われているぞ」


 3人で俺の部屋に集まり、のんびりと眺める。地球連合の艦隊は戦艦が10。警戒のためにバトルフレームも出ている。


「あいつら気合入ってますねぇ」


 リリーがごろごろしながら画面を見ている。シオンは俺の横で微笑みながら紅茶を飲んでいる。各自好きに見物するのさ。


「ステラリンクも一緒みたいですわ。慎重になっているのでしょう」


「連合艦隊、通信で物資の補給を試みています。どうしますか?」


「当然ルートは同盟軍にバラす」


 簡単に解決したらつまらない。味方との合流は妨害させてもらおうか。


「さあがんばれ連合軍。アイドルを送り届けられるかな?」


「楽しみ方が複雑でよくわかんないです」


「アリの巣観察するような気持ちだ。巣に水入れたり、食べ物置いてみたり」


 ノイジーが観察キット系統の商品を、モニターに出してくれる。素早い。やるな最高級AI。


「ほうほう、観察キット。こんなのあるんですねぇ」


「基本は観察して楽しむ。毎日の変化とかな」


「観察日記でもつけますー? 連合絵日記!」


「はははっ、夏休みの宿題みたいだな」


 観察日記とかやったっけ。もうずっと昔で覚えていない。けどこういうのを見ているのは嫌いじゃない。少し手を加えて成り行きを見守る系のゲームとかもやったことある。あのノリで楽しめばいいのだ。


「しかしゆっくり進みやがるな」


「連合の航行技術が、エゴ・サンクチュアリに比べれば化石もいいところですから。イベントが起きるまで暇でしょう。オーナーには別のタスクも並行して行うことを推奨します」


「いいだろう。何かあれば知らせろ」


 楽園のプールで泳ぐ。軽く泳いで水中を歩いたりと、トレーニングっぽいことをする。こうやって少しでもスタミナを付けるのだ。


「少しは腹も引っ込んだかな」


「そのままムキムキを目指しましょー」


 俺の腹をぺしぺし叩いてくるリリー。今回2人はビキニである。腹が見えたので、逆にリリーの腹をつまんでみる。無駄な脂肪が少ないのに柔らかい。若いからだろうか。


「お前らずるいな」


「最高の存在ですからねー」


「ハヤテ様はそのままでも素敵ですよ」


「そうかい。だったら人生変わってたんだろうが……まあいい。適当に遊ぶぞ」


「あそぶぞー!」


 遊んで疲れて寝ていたらら夕飯の時間だ。水着からパジャマに着替えて部屋に戻る。すでにテーブルには食事が用意されていた。


「おかえりなさいオーナー。夕食はミラノ風ドリアとマリゲリータピザです。ファミレスをイメージしました」


「お前のレパートリーすげえな」


 ノイジーはなんでもできる。ありがたいね。食いながら報告を受ける。戦艦10という結構な数のせいで、半端な敵軍は攻められないらしい。


「分断できないかね。こっちから殺すのはつまらん」


 できれば間引くのは避けたい。リアルな動きを観察したいのだ。


「ゆっくり待てばいいと思いますわ。同盟軍も、このチャンスを逃すわけにはいきませんもの。必ず動きがありますわ」


 シオンがリリーの口についたソースを拭いてあげながら、冷静に分析している。俺にアイスティーを渡してくる心遣いもありがたい。


「ステラリンクが乗ってるってわかってるんだしねー。実質トップが遭難しかけてるんだから、倒しちゃえば同盟のアイドルの勝ちはほぼ決定! さあどうなる?」


 ピザもぐもぐしながら観戦モードのリリー。なくなりそうだし俺ももらおう。うむ、チーズがとろけて最高にうまい。シンプルで質が高いな。


「敵も大艦隊を出すか、じゃなきゃ龍みたいなイレギュラーを出すか、あと何がある?」


「ハイパーバスターキャノンのような超長距離砲が存在します。運がよければ連合軍が射程範囲に入るでしょう」


「ほほう?」


 なんでもコロニー丸ごとに匹敵する、巨大なレーザー兵器があるらしい。同盟軍の隠し玉か。いいぞ、面白くなってきた。


「そっちに行ってくれなきゃ意味がないな。そこは祈るしかないか」


「今はなーんにも起きてませんからね。もう少し動きがあってからが本番ですよ」


「今は中立地帯です。同盟軍の支配宙域に突入させれば、迎撃も可能性が出るでしょう。反対に連合軍と合流されれば、何もイベントは起きないと推測されます」


「そりゃつまらん。頼むぞ同盟軍。情報は流してやるからな」


 飯食い終わって食休み。シオンの膝枕でうとうとしていると、ノイジーから報告が入る。


「朗報です。同盟軍の艦隊反応が近づいています」


「よしよし、見物に行くぞ」


 楽園ごと移動。連合艦隊をより近くで見よう。モニターに映るのは、まだ戦闘していない地球連合の艦隊だ。さっき見たときより散開しているような気がする。


「さてどう出る? 生半可な艦隊じゃ沈まないだろう」


 すると何本ものビームが艦隊に飛来する。戦艦の主砲クラスから、スナイパーライフルのビームまで様々だ。何機かのバトルフレームが撃墜され、戦艦をかすめていく。


「通信傍受」


『敵襲! 迎撃用意! 今出ているものをすべて迎撃に回せ!』


 砲撃が来た方向へと進んでいく機体たち。だがすぐに攻撃が終わる。


『攻撃がやんだ? 今のうちに体勢を立て直せ!』


「同盟軍が遠ざかっていきます」


「ほほう?」


 狙撃された方向へ飛んでいく部隊も、敵が近くにいないとわかって戻される。目的がわからんな。今ので全滅どころか戦艦も落とせていない。


『警戒を怠るな。また撃ってくるやもしれん』


『攻撃されました! 7時方向!』


 また遠距離砲撃と狙撃が続く。連合が反撃に主砲を撃ち、部隊が出ようとすると攻撃が止まる。さっきと同じだ。


『そういうことか。全機全速でこの宙域を離脱! 中立地帯の奥へ行く!』


「何かわかったらしいな」


「同盟軍の攻撃位置をマップに出します」


 2回の攻撃は、同盟軍の支配地域ギリギリから撃たれている。なるほどね。なかなかいやらしい攻撃だ。嫌いじゃないぜ。


「遠距離から狙撃して、あたったらラッキー。追ってきてくれたら自分たちの宙域でバトル。逃げるなら狙撃続行と。面白い作戦だ」


「はえー、やーらし」


「即座に逃げを選択したようですわ。これはどういう意図があるのでしょうか?」


「中立地帯の奥には、地球連合の支配宙域が存在します。そこまで岩礁地帯を通過して進むつもりのようですね」


「なるほど、スピード勝負だな」


 面白くなってきた。そして賢い。次の狙撃が来る前に逃げ切るつもりだろう。そこそこの速度で宇宙を進んでいく艦隊。


「なーんで迎撃じゃなくて撤退なんですか?」


「情報の差でしょう。連合軍は狙撃がどこから、どのくらいの距離から飛んできているかわからない。追いかけた先が罠だったら全滅しますわ。逃げるしかないと思うのですけれど……」


「正解だな。敵の数もわからないのに、突っ込んでいる場合じゃない。そもそも補給ができないんだ。戦闘を避けるほうが賢明さ」


 俺たちは連合軍を監視し続ける。3回目の狙撃は外れ。数も少ない。


『見られているな』


『はい』


『敵の斥候がいる。我々の位置が知られているのだ』


 しかめっ面の軍人2人は確信しているようだ。片方がサブロウ中佐。もう1人は立ち位置からして上司だろう。冷や汗をかいている。


『しかし、いったいどこから』


『ソニックホーク隊を出せ。周辺の小惑星を調べさせる。まだ数は少ない。すぐ見つかるはずだ』


『了解。ソニックホーク隊、出撃せよ!』


 全身黒で肩に鷹のマークが入った部隊が発進する。3人1組で複数のチームがあるようだ。背中のブーストが羽に見えるし、機動力がかなり高い。素早く近くの小惑星を探索しだした。


「あいつらの情報出せるか?」


「ソニックホーク隊。地球連合の特殊部隊のひとつ。機動力と索敵能力による隠密、斥候部隊ですね。乱戦では遊撃隊として敵の撹乱や暗殺を得意とします。頭パーツの索敵装置と、ボディパーツのブーストで高速移動しながらの索敵が可能です」


 頭・ボディ・両腕・足のパーツ換装で違うコンセプトにできるのが、バトルフレームの特徴だ。こういう連中も作れるんだな。


「面白そうだ。さて同盟軍はどうやって位置を特定しているんだかな」


 こいつらの活躍に期待しよう。

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