十七話
ギルドの食堂で少し早めの昼食をとりながら先ほど気になった事を聞いてみる。
『さっき言ってた迷宮って何?』
迷宮とは世界に満ちる魔力が局地的に溜り周囲を飲み込み変質させ出来る空間
全ての迷宮は魔力をさらに集める性質を持ち迷宮内では魔術などを使うと威力や効果が上がる
世界各地に存在し内部は元の環境と似た場所が多い
どこかに核となる物がありそれを破壊するか持ち出すと破壊される
迷宮を管理する国はその情報を全てギルドに報告する義務がある
『と言う感じね。ちなみにこの町の西の方に一つ迷宮があるわ。』
この世界に慣れたら行ってみようと思いつつもう一つ聞く。
『さっき支部長に渡した書類って何?』
明らかにおかしかった。今までスキルがどれだけ危険な物かと言う話をしていたのに、一枚の紙を見ただけですぐに許可が下りるなんておかしい。
『簡単に言えば、あなたの行動はすべて私が責任をとるという事をギルドに伝えただけの事よ。』
『すべてってどうして!!何をするのか分からないのに!!』
『言ったでしょ私たちは家族だって。それに私があなたにきちんと分別を教えるから何も問題ないわ。』
『でも……』
『あなたが問題を起こさなければ良いだけの話よ。簡単でしょ。』
軽くウインクされ強引に話を切られた。そう言われては何も言えない。
『じゃあさっき貰ったカードを出して。』
ギルドカードを取り出す。ちょうど手のひらサイズのカードは取り出しやすい。
『あなたのクラスは……』
クラス 異界の漂流者 魂を食らうモノ
『これって……』
『異界の漂流者は異界人だからでしょう。魂を喰らうモノはスキルの影響ね。』
やっぱりかと肩を落とす。このスキルが常に身の回りに付きまとう事になるんだろう。
『スキルは……』
スキル 喰らい獲る魂 切断 砂地闊歩
『やっぱりこの三つね。まあこれからスキルもどんどん増えるから安心しなさい。』
バンッと軽く背中を叩かれる。以外に力が強くちょっと痛い。
『あんまり暗い顔してちゃだめよ。私に恩返しをしたいなら強くなった方がいいでしょ。』
『そうだねもう少し前向きに考える事にするよ。』
くよくよしても仕方ないだろう。まだどうなると決まったわけでもないと開き直る。自分がしっかりしたらいいだけの話だ。
『よしそれでいいわ。あとは村での狩りをしたり勉強をしていきましょう』
そう言って立ち上がった愛華さんに遅れないようにと、残りをかき込みその背を追う。後は村に帰る馬車に乗るだけだ。




