受け入れろ、俺の…本質の底にある本来の弱さを
更なる第三者のジジイ介入戦闘となったニジは、
カイド「くはははははははははははは!さあ行くぞ行くぞ行くぞ行くぞ行くぞ行くぞおおおおおおおお!!」
カイド「そりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃあああああああ!!」
ニジ「く!(無茶苦茶な攻撃しやがる!この爺さん!!バリやべェって!!)」
両目から謎の金色怪光線を出しながら手当たり次第にそこら辺の木や大きめの岩を片手一つで抜くよう軽々と持ち上げ、ニジへ向けて連続に野球ボールの感覚で豪速にポイポイと投げつける。
ニジは冷や汗を流しながら猛スピードで飛んでくる木々を何度も身を翻し、連続にアクロバットな側転回避する。
その間カイドは木々や岩をニジへと投げつけながら猛スピードで走り詰め、ニジは猛スピードで迫るジジイ走りの姿に少しビビりつつ、ニジは投げつけてきた木々と岩の投擲を回避しながら右手を強く丸めてカイドの接近攻撃を見極めるよう待った。
が、
カイド「くくくく。」
ニジ「?(いつでも殴れる範囲内だというのに攻撃してこない?何故?)」
微妙な距離で突然とカイドの動きが棒立ちするようにピタッと止まり、ニジはその行動に首を若干傾げた。
ニジ「!」
その直後、ニジの腹部へと大きな衝撃が入るよう…
カイド「見える全てが事実ではない。油断したのぉー、小僧。」
ニジ「う、ぐ…!(クソ!やられた!気配騙しか!?)」
ニジの側にいつのまにかカイドがおり、同時にニジの腹部にカイドの大きな拳が深く突き刺さるようニジの身体の内部からメキメキと内臓ごと擦り潰れていく音が鳴り響く。
ニジ「(一発でコレかよ!こりゃ…ヤバいな。)っー!!」
喉奥から上がってくる血の塊を覚えたニジは歯を食いしばり、歯の隙間から上がってきた本来口から吐き出す量の血を少量に抑えるようニジはダメージを少しでも抑える為に耐え折れそうになった両足も力を込めて踏ん張った。
それを横から見下ろす目つきで見ていたカイドはニジへと、
カイド「小僧、お前はなんの為に戦っている?」
ニジ「な、に…?」
カイド「主がこの日まで貫いていた意志、それはいっときの甘ったれたぬばたまの一つに過ぎん。」
ニジ「何を…仰って、るんだか!」
ニジは苦し紛れに反撃のバックキックをカイドへ振るうも、カイドは見切っているようにノールックで瞬間移動するようニジの前方へ移動するように避け、カイドは続けてニジへと…ニジが抱く根本的な想いを見据えている言動で言い放つ。
カイド「今の世に求めるものは、あらゆる事象・野心・闘争を力で粉砕する大末期時代じゃ。」
カイド「主が抱くそのヌルい思想を持つ限り、この時代を生き残る事はできん!だからこそ今ワシが主を是正しちゃる。」
カイド「この数秒先を生き残るには、小僧!何が必要じゃあああ!?くはははははははは!ホレホレホレホレホレホレホレホレホレホレ言ってみいいいい!!」
ニジ「そ、そんな…の!!」
カイドは腹を片手で抑えて負傷しているニジに向けて容赦なく突き指す人差し指から謎の金色ビームを連続発射し、ニジは猛スピードで撃ってくる指先レーザー攻撃の雨の間を素早く走って隙間を縫うようにカイドの下へと向かう。
ニジは放たれてくるカイドのレーザー光線の雨を掻い潜るように避け続けるが、足の大脚部や左脇腹、右額側頭に掠って傷ができ、ニジは掠った部分から血を流すも構わず指先一つだけで連続に撃つカイドの猛攻を潜り抜けながら懐へカッ飛ぶよう飛び込んだ。
ニジ「暴力は、もう必然的。…ですが!!」
カイド「ほお。」
直後、ニジは青く光らせた右手を力強く丸めたまま、カイドの大きな左脇へ目掛けて避けられないほどの速度でめり込ませた。
ニジ「状況によって…だが、一線だけは絶対に…超えては、ならない!!」
ニジ「俺は、実直でありてェんだよ!!」
ニジの十八番である青拳殴撃をカイドの左脇腹に炸裂させ、カイドの背後までニジが打ち込んだ青い光が貫通するように飛んだ。
が、
カイド「人が人である事を忘れるな、か。実に良いのぉ。」
カイド「残念じゃがそうじゃない!そんな事言ってる場合じゃないわあああああああああ!!」
ニジ「ぐあああああああああ!!」
カイドには全く効かないよう平然としており、瞬時にニジの右腕を掴んだカイドが容赦なく着ているニジのコートの右袖ごと引き千切り、一瞬にして右腕がカイドの片手一つで千切り取られるよう無くなったニジは大量に吹き出る血を残る左手で抑える。
リクト「うわ…。」
アマノ「フェフェフェフェ!いい悲鳴だねェーーー!!」
カイド「言ったハズじゃああ!!主は甘ったれのぬばたまに長らく毒されておると!!」
カイド「理解するまでワシが何度も是正しちゃる!!オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラアアアア!!!」
カイドは千切り取ったニジの右腕を後ろへ投げ捨て容赦無く片腕の無いニジへと拳だけで滅多撃ちにし、ニジはカイドの凄まじい拳にサンドバックされる形でまともに受け続け口から血を、痰を受ける度に吐き出しながら後ろへと下がっていった。
ーーーーーーーーー
そして拳一つでボコリ続けた重篤のニジをカイドは情け無用で、
カイド「甘い奴は死ねェーーーい!!ジジイビーーーム!!」
ニジ「が、は…!!」
カイドが突き指した指先から太めの金色レーザーを一直線に放ち、ニジは撃ってきたカイドのレーザーを腹部に受けてそのまま背中まで貫通し穴が開くよう血がたくさん噴き出ながら後ろへと吹き飛ぶ。
ニジ「(い、意識が…飛び…そう、だ…。)」
ニジ「(力が…入ら……な……)」
ニジはその後ろにあった木へと背中から打ち、口から血を更に多く吐いて力無く横向きに崩れるよう倒れ込んだ。
カイド「男同士の熱い戦いになると思ってたがのぉー…ガッカリじゃ。」
カイド「こんなに甘くてヌルい奴だったとは。」
ニジ「…。」
カイドは血塗れで倒れたニジへと見下す目つきで、徹底的にトドメを刺すべくゆっくりと歩く。
ニジは意識が途切れ途切れの間にて、
ニジ「(この日まで戦ってきた事全てがぬばたま、か。…随分と残酷な事をズバーと言って下さって…。)」
ニジ「(まぁ…その通り、なんだが…。)」
ニジだけ時間が遅くなったかのように歩き迫るカイドの動きが遅く見え、更に倒れている自身の近くに転がっている千切り取られた右腕が見えた。
更に倒れているニジの側面へとしゃがみ込むように現れた…
幼いニジ「…。」
ニジ「(心配か?そりゃそうだよな。この怪我を見ちゃぁな。)」
幼いニジ「…。」
まだ5歳の頃の幼いニジが泣きそうになる目つきで血塗れのニジへと無言で見つめ、ニジは側まで来た幼いニジへと静かに返す。
ニジは一瞬目を閉じて、
ニジ「(一人で必死に鍛錬して、誰かの為に戦うよう強くなる想いがあったこそここまで来れた。)」
ニジ「(だが本来は…本来の俺は…。いくつかの本で見た英雄とやらに憧れて戦ってきたかもね。でも今の世界はそうじゃない。)」
ニジ「(人が持つ腹黒い野心が解き放たれたこの世界で、どうすればいいか。どう生きていくか。)」
ニジ「(もう誰かのための善でありたいのは完全な幻想に過ぎない。ならば…)…。」
リクト「え!?た、立ちあがろうと…してるのか!?アイツ!?」
アマノ「へえ。」
カイド「…。」
ニジは静かに残る左手に力を込めるよう、震える両脚と一緒に倒れていた身を少しずつ起こし始め、それを見たリクトとアマノと歩むカイドは静かに息絶え絶えのニジの言葉を…
ニジ「もう、心配…ないさ。大丈夫…。」
幼いニジ「…。」
そう小さく吐いた時、ニジしか見えない幼いニジが静かに微笑み、千切り取られた右腕の断面へと手を翳し光になるよう吸い込まれていった。
そして半分立ち上がったニジに、
ニジ「受け入れろ。俺の…本質の底にある【弱さ】を。」
カイド「!」
リクト「え!!?う、腕が!!」
アマノ「…。」
ニジの全身にかけて青い光が炎のように燃え上がるように包み込み、かつ地面に落ちていたニジの千切り取られた右腕も指先から動き、青い光に覆われるよう立ち上がったニジの元へ吸い寄せられるように断面へとくっつき、繋ぎ直す肉の音を立てながら右手を顔面近くへ上げた。
後、
ニジ「アイツが言ってた事、やっと今理解したわ。」
ニジ「俺は今、前へ進む為に生きる!!」
ニジの両手両脚が完全に濃い青の【澄んだ蒼】へと至り、上げた右手を払うと共に露わになったニジの蒼く輝く眼光と縦に割れた瞳孔と両目に向けて多数枝分かれする様に浮かびあがった蒼く光る血管のような線。
それを見たカイドはククッと笑った後、より大きな笑い…待ち望んでいた歓喜の声をあげた。
カイド「クックックックックック!フフフハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
カイド「ようやく、己の本懐と向き合い戦神へ至ったか!!いいぞおおおおお!!これぞ、ワシが見たかった本来の闘眼たる真の姿!!」
カイドはようやく完全に覚醒したニジの燃え上がる蒼い炎のような光を全身に覆う姿へ、
カイド「ワシとアマノ含めて、3人目の【リミテッド/オーバーウォーリア】を目にする事になろうとはのぉ!!」
ニジ「後で教えて貰います?その変な厨二設定言語。今はー」
ニジは瞬時にカイドの下へシフト移動するよう瞬間移動し、移動中カイドから受けた傷も癒え流れ出ていた血も止まり、貫通していた腹の傷も衣服と共に塞がる形で完全に完治したニジは、
ニジ「好き勝手に無双しやがったアンタを、此処でぶちのめす。いい?」
カイド「ははははははははは!いやじゃっ!ワシは常に最強でありたいんじゃーー!!わっはっはっはっはっはっはっはっは!!」
素早く裏拳をカイドへ放ったもののカイドは笑いながら瞬間移動するように避け、ニジは別方向へと移動し着地したカイドへと振り向きつつ最終ラウンドとなる鐘が何処かから鳴り響いた。
続く。




