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前世の記憶?厨二ノート?無駄に派手な異世界冒険譚!  作者:
【第3章】力に手を伸ばす

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【34話】噂のダンジョン

街で耳にした噂のダンジョン。

「高く売れるお宝が眠っている」という言葉に、俺たちは足を向けた。

資金調達も兼ねた、軽い実践訓練だ。


森を抜け、入口にたどり着く。

周囲には魔力のざわめきがあるが、空気は思ったより穏やかだ。


「……本当に強いのかな」

リュカが眉をひそめる。

俺も息を整える。

胸の奥には、期待と少しの緊張が混ざっている。


中層を進む。

モンスターはいるものの、以前より成長した自分たちには手応えを感じる程度だ。


「……動き、速くなったな」

俺は闇の力で敵の動きを止める。

リュカは矢を無駄なく正確に撃ち込み、セラは魔力を使わずに軽く敵を制圧する。


「成長したな、俺たち」

自然に心の中でそう思った。


やがて通路が開け、広い空間が現れる。

中央には宝箱。

そして、濃い魔力がそこから滲み出していた。


「……この魔力、異様だな」

リュカが慎重に足を止める。

俺も手をかざすと、腕に微かに震えを感じる。


「罠は……ない?」

俺の問いにセラは短く答えた。

「ありません。安心して開けてください」


息を整え、俺は蓋を開く。

中にあったのは、見覚えのある黒く光る細い腕輪。

内側には小さく刻まれた文字、《BATTLE MAKES ME STRONG》。

前世の俺、なんだそれ。


見た目は地味だが、空気が重くなるのが分かる。

その時、ノートが熱を帯び、新たなページが追加される。


修羅場誘発腕輪トレーニング・ヘル・ブレス


・近くにいるモンスターのレベル・戦闘力を使用者に合わせて引き上げる

・闇属性の魔力を注ぐと起動。※誤作動注意

・経験値もアップ


一見地味だが、触れると手首が微かに熱を帯び、周囲の空気まで変化する。

その存在感は、どこか狂気じみていた。


セラが淡々と説明する。

「トウマ様、この腕輪は“成長を強制する装備”です。危険ですが、成長効率が良いです」

リュカは眉をひそめ、興味深げに腕輪を見つめる。

「……危険すぎるわね」


俺は腕輪を手首に巻き、試しに少し力を込めてみる。

範囲内の小型モンスターたちの動きが瞬間的に変化した。

本気を出すたび、敵は少しずつ賢く、強くなる。


「……成長を実感できる、ってわけか」

胸の奥が熱くなる。

腕輪を握りしめながら、俺は自然と笑った。


森を抜けると、夕日の中で歩く自分たちの影が長く伸びる。

腕輪を握った手首をそっと見る。

静かな空気の中で、この瞬間をしっかり噛みしめる。


「……明日から、もっと強くなれる」

そう確信しながら、俺は森を後にした。

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