EPISODE.79話〘故郷が繋ぐ絆と進化の光〙
すみません。夕方になりました。
本日1話分の投稿です。
最後まで読んで頂けたら幸いです。
翌日――。
俺たちは、ペルナギとサクメの故郷である『水の精霊の里』へ向かう事にした。
だが、場所が分からない。
そこでペルナギとサクメに聞いてみると、二人はエアネスへ何かを伝えていた。
すると、エアネスが説明してくれる。
[南エリアの南東にある森林、その奥にある湖だそうです]
[わかった。……でも、その前にレイディアとニーナシュンのレベル上げをしておくぞ。今のレベルじゃ、向こうで即やられる可能性があるからな]
[了解っす]
[ハイ] [ワォン!]
[クヴァ!] [クワァ!]
[[…コク(頷く)]]
俺たちは商業ギルドへ向かい、クエストを受注した。
受けたクエストは二つ。
―採取クエスト:【煉炎草】×5
報酬:5000G
―討伐クエスト:【ジャリスネーク】捕獲×5
報酬:5000G
俺たちは西南の砂漠へ向かった。
道中のモンスターは、従魔たちが次々と殲滅していく。
そして一時間後――。
目的地へ到着した。
俺は【捜査】を発動し、続けて【鑑定】を使用する。
[…見つけた。煉炎草だ]
俺たちは煉炎草を採取し、次の目的地へ向かった。
さらに一時間後――。
ジャリスネークの生息地へ到着した。
俺は再び【捜査】と【鑑定】を発動する。
[固まってるな……。これは普通に戦うと面倒だぞ]
俺が考えていると、レイディアとニーナシュンが俺たちの袖を引っ張ってきた。
[ん?どうした、レイディア?]
レイディアは何かを伝えるように指を差す。
すると、エアネスが通訳してくれた。
[雷魔術を使って欲しいそうです。ニーナシュンも同じ事を言っています]
[なるほど……。リョウ、やるぞ]
[了解っす]
俺たちは頷き合い、同時に魔力を放った。
[[我が名はトレン(リョウ)。汝に命ずる――雷鳴轟く雷神よ、我に力を授けよ。雷獣の怒りを受けよ!! 奥義:【サンダーレインショット】!!]]
次の瞬間――。
無数の雷撃が砂漠へ降り注いだ。
地中に潜んでいたジャリスネークたちが次々と飛び出し、そのまま雷撃を受けて倒れていく。
[…なんつう威力だよ……]
[やばいっすね……]
俺とリョウは苦笑しながら、レイディアとニーナシュンの頭を撫でた。
[ありがとな、レイディア]
[ニーナシュンも助かったっす]
二人は嬉しそうに微笑んでいた。
[よし。レイディアとニーナシュンの実力も分かったし、街に戻るぞ]
[了解っす]
[それじゃ、ナーチ。少し力を貸してくれ――【ワープ】]
俺たちはホームへ転移した。
その後、商業ギルドでクエストを納品し、再びホームへ戻る。
俺はそのままアイテム製作に取り掛かった。
[トレン、何作ってるっすか?]
[ポーションだよ。回復アイテムの在庫が結構減ってきたからな]
[あー、確かに減ってたっすね。自分も覚えた方がいいっすか?]
[無理して覚えなくて大丈夫だよ。リョウは戦闘特化のままでいい]
[了解っす。じゃ、自分は他の準備しておくっす]
[頼む]
俺は黙々とアイテム製作を続けた。
すると、レイディアとペルナギが近寄ってきて、興味深そうに作業を見始める。
その後、レイディアは【錬金】、ペルナギは【合成】を使い始めた。
しばらくして――。
二人は完成したアイテムを俺へ差し出してきた。
[ありがとな、ペルナギ、レイディア]
俺は二人の頭を優しく撫でる。
二人は嬉しそうに微笑んでいた。
そして、俺は受け取ったアイテムを【鑑定】した。
…………………………………………………………
アイテム:【エリクサーポーション】
性能: HP・MP全回復 攻撃・防御・状態異常を完全無効化
説明: レイディアとペルナギの共同製作によって生まれた幻のポーション。
どうやって作ったのか不明。
…………………………………………………………
……いやいやいや。
不思議なのはこっちだよ!!
なんで毎回こうなるんだよ!?
運営さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!
俺は心の中で盛大にツッコミを入れていた。
[トレン、アイテム製作終わったっすか?]
[ああ。ペルナギとレイディアが手伝ってくれたから、ポーション類は十分確保できた。……それじゃ、水の精霊の里へ出発だ]
[了解っす]
俺たちは南東の森林へ向かった。
ちなみに道中は――聞かないで欲しい。
従魔たちが敵を一撃で殲滅していた。
(改めてレイディアとニーナシュンも強すぎるんだけど!? 運営、絶対何かやってるだろ……)
数時間後――。
ようやく南東の森林入口へ到着した。
[やっと着いたな。ペルナギ、サクメ。ここから案内頼む]
[[…コクコク(頷く)]]
俺たちは森林の奥へ進んでいく。
俺は【捜査】と【鑑定】を発動したまま周囲を確認していた。
[リョウ、敵は少ないけど素材はかなり多いぞ]
[マジっすか?でも勝手に採取はダメっすね]
[ああ。大精霊ウンディーメード様に許可をもらってからだ]
すると、リョウがペルナギたちを見ながら呟いた。
[でも、ペルナギとサクメ……なんか凄く嬉しそうっすね]
[ああ……。やっぱり故郷だからだろうな]
俺は少しだけ視線を落とした。
[正直、無理して俺たちと一緒にいてくれてるんじゃないかって思う時があったんだ]
[それ、自分も感じてたっす]
俺たちはペルナギたちに聞こえないよう、小声で会話を続けた。
[俺は、もし望むなら契約解除してもいいと思ってる]
[自分も同じ考えっす。水の精霊の里の話になった時の顔……普段と全然違ったっすからね]
[俺はこれからも一緒にいたい。でも、ペルナギ自身の気持ちを優先したいんだ]
[……そうっすね]
そして俺は従魔たちへ視線を向けた。
[エアネス、ナイトディラン、ヴィーシュ、ヴェイルガー、レイディア、ニーナシュン。この話はまだ内密で頼む]
[[[…コクコク(頷く)]]]
それから数時間後――。
俺たちは、ついに『水の精霊の里』へ辿り着いた。
すると、一人の女性がこちらへ歩いてくる。
[トレンさん、リョウさん。水の精霊の里へようこそ]
[[大精霊ウンディーメード様!!]]
[ペルナギ、サクメもお帰りなさい。皆、ゆっくりしていきなさいね]
[[よろしくお願いします]]
俺たちは案内され、水の精霊たちが暮らす美しい街並みを見ながら、大精霊ウンディーメードの宮へ到着した。
[改めて歓迎するわ]
[ありがとうございます。来るのが遅くなってしまい、申し訳ありませんでした]
俺たちは頭を下げた。
[気にしなくて大丈夫よ。今日はゆっくり休みなさい。部屋は用意してあるわ]
[[ありがとうございます]]
案内された部屋で、俺たちは久しぶりにゆっくりとした時間を過ごしていた。
従魔たちも自由行動にしている。
たまには、こういう時間も悪くない。
すると――コンコン、と扉がノックされた。
扉を開けると、そこにはウンディーメード様が立っていた。
[突然ごめんなさいね。少し話してもいいかしら?]
[もちろんです。どうぞ]
ウンディーメード様は部屋へ入ると、静かに口を開いた。
[……ペルナギとサクメの相談でしょう?]
[[!!!!]]
俺たちは思わず固まった。
[どうして分かったんですか!?]
[あなたたちがこちらへ向かっている時、水の精霊たちから報告を受けていたのよ]
俺たちは事情を説明した。
全てを聞き終えたウンディーメード様は、静かに頷く。
[なるほどね……。それなら、私から二人に話してみるわ]
[お願いします]
その日は、そのまま静かに時間が過ぎていった。
翌朝――。
俺たちが起きると、再びウンディーメード様が部屋を訪れた。
[昨日から預かっていたペルナギとサクメだけど……理由が分かったわ]
[聞かせて頂いても?]
ウンディーメード様は苦笑しながら答えた。
[ただのホームシックだったわ]
[[……え?]]
[[えええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!?]]
俺たちは思わず叫んでしまった。
[南エリアへ着いてから、故郷へ行きたくて仕方なかったみたいね。でも、場所も分からないあなた達を困らせたくなくて、我慢していたそうよ]
[そう……だったのか]
[私たち、全然気付けてなかったっすね……]
すると、ウンディーメード様の後ろから、そっと顔を覗かせるペルナギとサクメ。
[ペルナギ……]
[サクメ……]
[ほら、ちゃんと自分の気持ちを伝えなさい]
二人は頷き、俺たちへ抱きついてきた。
俺はペルナギを優しく抱きしめる。
[ごめんな。もっと早く連れて来てやれればよかった]
[サクメも、ごめんな]
すると二人は、ぶんぶんと首を横に振った。
[これからも、一緒に旅をしてくれるか? 無理はしなくていい。ちゃんと自分で決めてくれ]
ペルナギとサクメはエアネスへ何かを伝えた。
そしてエアネスが微笑みながら言う。
[これからも一緒に旅をしたいそうです]
俺とリョウは、二人の頭を優しく撫でた。
[これからもよろしくな、ペルナギ]
[サクメも、これからも一緒っすよ]
二人は本当に嬉しそうだった。
――その瞬間。
ペルナギとサクメの身体が、突然まばゆい光に包まれた。
[[ま、まさか――進化ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?]]
次回はペルナギとサクメの進化を
お送り致します。お楽しみに
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本当にありがとうございます。(`・ω・´)ゞ
ランキングも入ってるのは
ひとえに読んで頂いてる皆様のお陰です。
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