EPISODE.67話〘共闘の狼煙、第一作戦成功〙
今回は
黎極黒虹翼龍オードラレックVS【月乃轟璃雷】編
をお送り致します。
最後まで読んで頂けたら幸いです。
グラディア山岳の洞窟入り口へ到着した俺たちは、リョウの提案した作戦を【月乃轟璃雷】【光冥乃氷輪】【炎國乃黎闘翠】の全メンバーへ説明した。
すると全員が、その作戦に了承してくれた。
「それじゃあ、まずは俺たち【月乃轟璃雷】が先に行かせてもらうよ。行くぞ! 作戦開始だ!」
「「「「了解!」」」」
最初に【月乃轟璃雷】が、黎極黒虹翼龍オードラレックのいる場所へ向かっていった。
移動しながら、メンバーたちは小さく会話を交わす。
「それにしても、トレンとリョウは面白い作戦を思いつくよな」
「ああ、本当にな。でも、あの二人は戦闘中でも冷静に判断できるから凄いよ。……まあ、無茶をするのが弱点だけどね」
「本当だよなぁ。俺たちを巻き込まないようにしながら戦うって、不思議なヤツらだよな。なぁ、アージェラ」
「ええ、そうね。あの黒炎翼戦の時も、不思議と私はトレン君とリョウ君を助けたいって思ったのよ。イザギーラにもそう言ったのを覚えてるわ」
「私はあの時、体調を崩していて二人の戦いを見れていなかったからね。今回作戦を聞いた時は本当に驚いたわ。あの状況で、よくこんな作戦を思いつくものよ」
「そっか。ネイラはまだトレンたちの本気の戦闘を見たことなかったな。……まあ、そのうち分かるさ。俺たちが加勢したくなる理由がな」
イザギーラは笑いながら武器を構えた。
「さて、お喋りはここまでだ。準備はいいか? ゼッキも【聖盾】になったしな。ゼッキ、頼んだぞ」
「ああ、任せな! トレンたちの作戦通りにやってやるさ」
「それじゃ行くぜ! みんな、戦闘開始だ!」
「「「「【闘神】! 【闘忍】! 【聖盾】! 【賢者】! 【聖女】!」」」」
すると気配を察知した黎極黒虹翼龍オードラレックが、巨大な咆哮を響かせた。
「ギジャァォォォォォォォォォォォォォ!!」
次の瞬間――。
無数の羽根が凄まじい速度で飛来する。
「オラァ! 【カードシールド】!」
「なるほどな……トレンの言った通り、とんでもない数だ。ならば――!」
ゼッキが前へ出て、力強く叫ぶ。
「我が名はゼッキ! 聖なる守護神よ、我に護る聖なる盾を! 汝の加護を捧げ、我に力を!!」
「奥義――【シールドクロスプロテクバリア】!!」
その瞬間、巨大な光の盾が出現し、オードラレックの羽根攻撃を正面から受け止めた。
激しい衝撃音が連続して響く。
だが――盾は砕けない。
「この盾は、そう簡単には破壊されねぇよ!」
大量の羽根攻撃を完全に防ぎ切った。
「ギギギギギジャァォォォォォォォォ!!」
オードラレックは嘴を開き、黒炎砲を放とうとする。
だが、その瞬間。
「上がガラ空きだぜ! 喰らいな!」
「【双剣術】最終型奥義――【廻天六煉千本剣舞】!!」
上空から無数の剣閃が降り注ぎ、オードラレックを斬り裂いた。
「ギジャァォォォォォォォ!!」
体勢を崩し、地面へ落下するオードラレック。
その瞬間を、イザギーラは見逃さなかった。
「逃がさせねぇよ! 喰らいな! 【武闘術】最終奥義――【烈風氷炎衝撃波】!!」
「!!!! ギギジャァォォォォ!!!」
強烈な衝撃波が直撃し、オードラレックは岩壁へ吹き飛ばされる。
「今だ、ネイラ! 決めろ!」
「我が名はネイラ! 天空に輝く光よ! 神々しき光魔術を我が魔力に応え顕現せよ!」
「光魔術奥義――【ホーリーリングレイザー】!!」
放たれた光線が、オードラレックの右側の羽翼を貫いた。
「これで飛べなくなったな」
「時間よ!!」
アージェラの声に、メンバーたちは即座に集結する。
その直後、オードラレックが黒炎砲を放った。
しかし――。
ゼッキの盾が、その攻撃を反射した。
跳ね返された黒炎砲は、そのままオードラレック自身へ直撃する。
「ギジャァァァァァ!!」
そして次の瞬間、空間が開いた。
【月乃轟璃雷】のメンバーたちは素早く空間へ飛び込み、その場から離脱する。
空間の出口は、洞窟入り口へと繋がっていた。
「お疲れ様でした。イザギーラさん、ゼッキさん、シンシュンさん、アージェラさん、ネイラさん」
「トレンの情報通りだったから、上手くいったよ」
「でもトレン、これを渡された時、ちゃんと説明してよね。急にトレンの声が聞こえてきてびっくりしたんだから」
「す、すみません……時間が無かったので。アージェラさんたちに渡したのは――」
「それは私が説明しましょう」
「シーラレイさん、ウルティさん」
シーラレイとウルティが近づいてくる。
「シーラレイ、どういう事? あなたは知ってるみたいだけど」
「ウルティにも今から説明するところだったの。ちょうどアージェラたちも戻ってきたし、一緒に説明するわね」
「それで、これは何のアイテムなの?」
「それは“虹色結晶”よ」
その言葉に、【月乃轟璃雷】と【炎國乃黎闘翠】のメンバーたちが驚いた。
「なっ!? 虹色結晶だって!?」
【光冥乃氷輪】のメンバーたちは既に知っていたため、落ち着いている。
「トレンがアクセサリーとして加工した特別な結晶なの。トレンの杖にも使われているわ」
「しかも、その結晶を通してアージェラたちの戦闘も見えていたのよ。最後の転移空間も虹色結晶の力なの」
驚きの声が広がる中、トレンは前へ出た。
「さて、次は俺たち【光冥乃氷輪】の番だ。今度は洞窟から追い出す作戦だぞ!」
「「「おう!」」」
「トレン、頼むよ」
「了解です。敵に気付かれない場所へ転移させます。――【ワープ】」
すると【光冥乃氷輪】の前に空間が現れた。
「それじゃ第2ラウンド開始だ!」
【光冥乃氷輪】のメンバーたちは空間へ飛び込んでいく。
そして転移先―。
そこは、黎極黒虹翼龍オードラレックから約200m離れた位置だった。
「本当に凄すぎるわ……。しかも敵が全く気付いてないなんて」
「だな。さて――オードラレック、第2ラウンド開始といこうか!」
「「「「了解!」」」」
こうして――。
【光冥乃氷輪】VS黎極黒虹翼龍オードラレック、第2ラウンドが幕を開けるのだった。
次回は
黎極黒虹翼龍オードラレックVS【光冥乃氷輪】編
をお送り致します。
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