EPISODE.39話〘生産職グループの初仕事 ―進捗状況1%の意味―〙
最後にお知らせがあります。
最後まで読んで頂けたら幸いです。
[……!? ここは?]
[……イベント専用マップみたいっすね]
俺たちは転送され、イベント専用マップにいた。
周囲を見渡すが、他のプレイヤーの姿は見当たらない。
おそらく分散配置されているのだろう。
すると突然、目の前に画面が表示された。
【プレイヤーの皆様へ】
【現在、生産職型を選択したプレイヤーをグループごとに振り分けています】
【このエリアにいるグループは第1グループです】
【各グループの人数は20名となっています】
【それでは本題に入ります】
【生産職型の方は依頼クエストをこなしてください】
【クエストの進捗状況に応じてストーリーが変化します】
【また、協力クエストも存在しますのでご注意ください】
【なお、プレイヤーは分散配置されていますが、街までの距離は全員同一です】
【それでは――イベントを開始します】
【皆様の健闘を祈ります】
なるほどな……街に行って依頼クエストを進めるタイプか。
[ぼちぼちやるか]
俺たちは街へ向かって歩き出した。
街の手前まで来た時――
一人の老人が倒れているのを見つけた。
[大丈夫ですか!? しっかりしてください!]
[……すまないね。街に戻る途中で倒れてしまってな……]
[大丈夫っすよ。俺たちが家まで送りますよ]
[…そうか、ありがとう。お言葉に甘えさせてもらうよ]
俺たちは老人を支えながら、家まで送り届けた。
[ありがとうよ、若いの。お茶を出すから、上がっていきなさい]
[しかし……ご年配の方と子供しかいないですね、リョウ]
[そうっすね……ちょっと気になるっす]
その会話を聞いた老人が口を開いた。
[この村の若い者や親たちはな……討伐の出稼ぎに行っておるんじゃよ。この時期は一ヶ月ほど戻らん]
[なるほど……]
[だからな、生産の方が手薄になっておるんじゃ]
状況は理解できた。
[それなら――俺たちが手伝いますよ。できる範囲でですが]
[そうっすよ。手伝います]
[おお……それは助かる。ではお願いしようか]
その瞬間――
【依頼クエストが発生しました】
■依頼内容
・畑の水やり/間引き/土の耕し
・作物の天敵撃退または殲滅
■依頼主:ロウハ
なるほど……こういう形でクエストが発生するのか。
[受けます]
[自分はこっちやるっす]
俺は畑作業、リョウは天敵殲滅を担当することにした。
[頼んだよ]
お茶をいただいた後、俺たちは畑へ向かった。
二手に分かれて作業開始だ。
[さて……まずは土を耕すか。エアネス、頼む]
[はい、トレンさん]
俺とエアネスで畑を耕していく。
かなり広いが、二人なら何とかなる。
耕し終えた後、次は種まきだ。
[ヴィーシュ、この種を上から均等に撒いてくれ]
[クヴァ!]
ヴィーシュは空へ舞い上がり、綺麗に種を撒いていく。
その後、俺とエアネスで土をかぶせる。
[ペルナギ、水やりを頼む]
ペルナギは静かに頷き、畑全体に水を行き渡らせた。
その時――
上空から鳥型の魔物が現れた。
[エナバートじゃ……農作物を荒らす天敵じゃよ!]
[了解っす。任せてください]
リョウがすぐに動いた。
[ナイトディラン、【威嚇】!]
[グルルル……!!]
威嚇を受けたエナバートは、逃げる間もなく気絶し地面へ落下。
そのままナイトディランが噛み砕き、殲滅した。
だが――
ナイトディランは警戒を解かない。
次の瞬間、さらに多くのエナバートが飛来した。
[やっぱり来たっすね……ヴェイルガー、【風斬波】! サクメ、【流水刃】!]
[クワァ!]
[……(頷く)]
二体の連携により、敵は一瞬で殲滅された。
[ひとまず大丈夫そうっすね……でも警戒は続けるっすよ]
その後も作業を続け――
ようやく全ての作業が完了した。
[ふぅ〜……終わったな。お疲れ]
[お疲れっす。戻りましょう]
俺たちはロウハの家へ戻った。
[ただいま戻りました。作業、終わりました]
【依頼クエスト完了】
【進捗状況:1%】
なるほど……こうやって積み重ねていくのか。
これは確かに協力型イベントだな。
他のプレイヤーが分散されている理由も納得だ。
[おお!お疲れさん!夕食ができとるぞ。従魔達の分もあるから、一緒に食べなさい]
[ありがとうございます。いただきます]
[いただきます]
俺たちはロウハと共に食事を楽しんだ。
食事中、俺は宿屋について尋ねてみた。
すると――
[宿屋はあるがな……部屋数が少ない。だから、よければここに泊まっていきなさい]
まさかの申し出だった。
聞けば、宿屋は10部屋しかないらしい。
……これは確実に取り合いになるな。
リョウも同意見だった。
[では、お言葉に甘えさせていただきます]
[そうか、それは良かった。2階の部屋を使いなさい]
食事後、後片付けを終え――
俺たちは2階へ上がり、それぞれの部屋に入った。
[……長い一ヶ月になりそうだな(実際はリアルで2日だけどな)]
そう呟きながら、俺たちは眠りについた。
今回、1話分予定でしたが、リアル仕事が終わりましたので、急遽もう1話分投稿します。
夕方になる予定です。
読んで頂いてる皆様、よろしくお願いします。(`・ω・´)ゞ




