EPISODE.30話〘絆が宿る防具と孵化の兆し〙
本日2話分の投稿です。前編と後編になっております。
まず1本目の前編です。
リョウの槍を製作した後、俺は少し休憩を挟み、防具の製作に取りかかった。
素材一覧を確認しながら、俺はある素材に目を止める。
――[黒炎翼ラウザーバード]の素材だ。
羽根×5
毛皮×5
そういえば、あの戦いの後は気を失っていたから、ドロップをしっかり確認していなかったな。
改めて確認すると――
黒炎翼ラウザーバードの羽根×10
黒炎翼ラウザーバードの羽毛×10
黒炎翼ラウザーバードの毛皮×5
黒炎翼ラウザーバードの嘴×1
黒炎翼ラウザーバードの魔石×1
(リョウの方も同じ内容だったな)
[……よし]
[黒炎翼ラウザーバードの羽根と毛皮でマントを作る。エアネス、手伝ってくれ]
[ハイ、トレンさん]
俺たちはマント製作に取りかかった。
するとエアネスが、少し遠慮がちに言う。
[トレンさん……このマント、私に作らせてもらえませんか?]
[……いいのか?]
[はい、やってみたいです]
その言葉に、俺は頷いた。
[わかった。任せる]
エアネスが主体となり、マントの製作を進める。
俺はその仕上がりを見ながら、補修と調整を加えていく。
そして数十分後――
マントが完成した。
[……出来たな]
俺は【鑑定】を行う。
…………………………………………………………
防具名:【黒炎翼エアローブ】
レア度:★8 品質:★10
耐久:4600
耐性:火無効・風無効
効果:防御力+400 体力+150
重量:20
…………………………………………………………
[……は?]
思わず固まる。
(耐性“無効”ってなんだよ……!?)
[なんでやねん!]
とんでもない性能だった。
防御力も異常に高い。
[エアネス……これ、お前が作ったんだよな?]
[はい……どうでしょうか?]
[どうもこうも……凄すぎるだろ]
俺は苦笑しながら、エアネスの頭を撫でる。
[これは俺が使わせてもらう。ありがとうな]
[……はい!]
エアネスは嬉しそうに微笑んだ。
[さて……次はリョウの鎧だな]
[ハイ、一緒に作りましょう]
続いて鎧製作に取りかかる。
使用する素材は――
虹翼ルガーギスの羽根×5
翡翠鉱石×100
虹翼ルガーギスの牙
風鋼鉱石×10
俺は鉱石をインゴット化し、エアネスは鎧の型を作成する。
作業を分担し、効率よく工程を進めていく。
型に流し込み、成形。
そこからさらに調整を加え、最後に牙と風鋼インゴットを合わせて叩き込む。
――数時間後。
[……完成だ]
ようやく鎧が仕上がった。
[エアネス、お疲れ様。かなりいい出来だと思う]
[はい、トレンさん。頑張りましたね]
[ああ……その前に【鑑定】だな]
俺は鎧を確認する。
…………………………………………………………
防具名:【虹翼鋼翠鎧】
レア度:★8 品質:★10
耐久:4600
耐性:風無効
効果:防御力+350 体力+200
重量:20
…………………………………………………………
[……またかよ]
思わず天を仰ぐ。
(なんでこんな性能になるんだよ……)
[なんでやねん!]
俺は心の中で全力ツッコミした。
[……よし、リョウに渡すか]
俺とエアネスは工房を出て、リョウを呼んだ。
[トレンさん、どうしました?]
[リョウ、お前の鎧が完成したぞ]
[マジっすか!? ありがとうございます!]
リョウは嬉しそうに鎧を受け取り、その場で装備する。
[おお……これで次の討伐、かなり楽になりそうっす]
[その前に、詳細見せるぞ]
[……ちょっと待って下さい。嫌な予感しかしないんすけど!?]
俺はそのままステータスを見せた。
――結果。
[ええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?]
やっぱりこうなるよな。
その時だった。
[ワォォォォン!!!]
ナイトディランが突然吠えた。
[どうした!? ナイトディラン!?]
リョウが驚く。
だが、俺はすぐに気づいた。
[……まさか]
[孵化が始まったのか?]
[ワォン!!]
[マジっすか!? 行きましょう!]
[ああ、急ぐぞ]
俺たちはすぐに移動する。
向かう先は――設置していた卵孵化器。
新たな変化が、今まさに始まろうとしていた。
夕方頃に後編を投稿します。
いよいよ後編は従魔の卵の孵化編です。
お楽しみ




