EPISODE.29話〘絆が宿る一振り、煉雷イグニッション槍誕生〙
2本目の後編です
よろしくお願いします(`・ω・´)ゞ
ホームへ戻った俺たちは、素材が揃ったのを確認し、早速リョウの槍製作に取りかかった。
使用する素材を取り出す。
[鉄鉱石]
[火鉱石]
[煉雷鉱石]
[翡翠鉱石]
それぞれ5個ずつ。
鍛冶錬金工房へ入り、作業を開始する。
[さて、エアネス。一緒に作業に取りかかるぞ]
[ハイ、一緒にリョウさんの槍を作りましょう]
まずは事前に作っておいた槍の型を取り出す。
次に各鉱石を溶かし、インゴットへ加工する。
鉄インゴット
火インゴット
煉雷インゴット
翡翠インゴット
すべて完成し、いよいよ本番の製作工程へ入る。
まず、鉄インゴットを溶かし、型へ流し込む。
槍の基礎となる形が出来上がる。
続いて火インゴットを流し込み、取り出して打ち始める。
槍の輪郭が徐々に整っていく。
さらに翡翠インゴットを溶かし、接合して叩き込む。
持ち手の部分が形成され、武器としての形が完成していく。
[これで完成ですか? トレンさん]
[いや……まだだ]
俺は最後に残った素材へ視線を向ける。
[この【煉雷インゴット】を合わせて完成だ。ただし……これは今まで以上に集中しないと失敗する]
俺はそう説明したが、内心では強い緊張を感じていた。
――失敗するかもしれない。
そんな直感が頭をよぎる。
その時だった。
エアネスがそっと俺の手に手を重ねた。
[トレンさん、大丈夫です。私も一緒にやりますから]
優しい声だった。
[……そうだな]
俺は小さく息を吐く。
[ありがとう、エアネス。お前がいるならやれる気がする]
エアネスの頭を軽く撫で、俺は最後の工程へと意識を集中させる。
[それじゃあ、行くぞ]
[ハイ、トレンさん]
煉雷インゴットを溶かし、槍へと重ねる。
そしてハンマーで叩き込む。
――この素材は危険だ。
扱いを誤れば暴走し、爆雷を引き起こす特性を持つ。
だが、不思議と手は迷わなかった。
エアネスと共に作業しているその感覚が、集中を極限まで高めてくれる。
叩く。
叩く。
叩き続ける――。
そしてその瞬間。
槍が光を放った。
[……出来た]
静かに呟く。
[トレンさん……やりましたね]
[ああ……完成だ]
俺は槍に【鑑定】をかける。
…………………………………………………………
武器名:【煉雷イグニッション槍】
レア度:★8 品質:★10
耐久:4600
耐性:火・雷・風
効果:攻撃力+200 腕力+100
付与:【雷撃】【火焔斬】
重量:30
…………………………………………………………
[……なんだこれ]
思わず固まる。
(付与付きってなんだよ……)
とんでもない武器を作ってしまった。
俺は心の中で叫んでいた。
[……とりあえずリョウに試させるか]
俺とエアネスは工房を出て、リョウを呼んだ。
[完成したぞ。試してみてくれ]
[マジっすか!? すげぇ……じゃあ試してくるっす!]
[その前に少し休ませてくれ。集中しすぎて疲れた]
[了解っす! 自分は冒険者ギルドで軽く討伐してくるっす]
[ああ、使い心地を見てきてくれ。問題があれば調整する]
[任せて下さいっす! 行くぞナイトディラン!]
[ワォン!]
リョウとナイトディランは討伐へ向かった。
――数十分後。
リョウが戻ってきた。
[どうだった?]
俺が聞くと、リョウは少し間を置いてから口を開いた。
[……ヤバいっす]
[おいおい、不具合か?]
[違うっす。メチャメチャ凄いっす]
予想外の反応だった。
[この槍、自分と一体化してるみたいで……思い通りに動くんすよ。めちゃくちゃ扱いやすいっす]
[……そうか]
安心した。
[一応、詳細も見ておくか?]
[お願いしゃす]
俺は槍のステータスを見せる。
その瞬間――
[ええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?]
やっぱりこうなるよな。
[なんすかこれ!? 付与付き!? だからナイトディランの支援かと思ったら武器だったんすか!?]
[まあ……そうなるよな]
俺も同じ反応だったしな。
こうして、
俺の【ドリアードの杖】
リョウの【煉雷イグニッション槍】
それぞれの武器が完成した。
[さて……次は防具だな]
俺はそう呟き、次の製作へ意識を向ける。
――だが。
この後、俺たちは“ある事”を完全に忘れていた。
それが後に大きな事態へ繋がる事を、
この時の俺たちはまだ知らなかった。
今回、前編と後編をお送りしました。
次回も前編と後編を予定をしています。
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