EPISODE.299話〘予想外だらけの近況報告――そして協力要請〙
今回も『VRMMOでスローライフするつもりがなぜかソロ最強プレイヤー?』をお読みいただき、ありがとうございます。
今回は前回に引き続き、久しぶりに集まった六人の会話が続いていきます。
それぞれが最近どのように過ごしていたのか、どんな話が交わされていくのか、ぜひ最後まで楽しんでいただければと思います。
それでは、EPISODE.299話をお楽しみください。
※文書が文字バケしたため、再々変更しまして
申し訳ありません。
エリアボスの話を聞き終えたあと、俺はナギサとバレグに気になっていた事を聞いた。
「そういえばナギサ、バレグ。新たな従魔はどうなった?」
「あの時に契約した従魔ですか?」
ナギサがそう答えた瞬間、ナナとマイが反応した。
「「ちょっと待って!! いつの間にそんな従魔と契約してるのよ!!」」
二人の声が重なった。
「【始まりの街】で商業ギルドの依頼をこなしていた時、あるイベントが発生したんです。」
「もしかして、また丸一日依頼を受け続けたの?」
「はい、受けましたよ。」
「相変わらず凄いわ、二人共。それでどんな内容なの? ナギサ。」
「九尾狐の救出です。」
「「え?……えええぇぇぇ~!! 九尾狐!?」」
ナナとマイは驚きの声を上げた。
「場所は北西の森林にある【ゼベロイヴァンの森】です。その場所は別名『モンスター群れの住処』と呼ばれている場所だそうです。」
「私たちも予想外な展開に遭遇したけど、ナギサとバレグも予想外だったのね。」
「そうなんです。私たちは直ぐに向かいました。そしたら九尾狐が大量の魔物に襲われていて、今にもやられそうだったんです。」
「もう無我夢中だったのよ。それで私は全MPを使う雷魔法の奥義【雷帝の裁き】を使ったの。大量の魔物は殲滅させたのよ。」
「一撃で殲滅させたの!? 凄すぎるわよ。」
ナナとマイは、ここまでの話に驚き続けていた。
「ちょ、ちょっと待って……一旦飲み物を飲んで落ち着きましょう。」
「そうね……流石に情報量が多過ぎるわ。」
二人はそう言いながら、目の前にある飲み物へ口をつけた。
その時だった。
ナギサが何気ない様子で話を続ける。
「それでバレグから回復ポーションをもらって、九尾狐に【ポーション・上】を使って回復させたの。そしたら突然契約画面が表示されて、そのまま契約したのよ。」
ブーーーーーーーーーーーーーー!!
ナナとマイが盛大に飲み物を吹き出した。
俺とリョウは笑いを堪えようとしたが、二人の反応を見て耐える事が出来なかった。
「ゴホッ……ゴホッ……九尾狐をテイムしたの!?」
「実はそれだけでは無いんです。」
「ゴホッ……ゴホッ……嘘でしょ!? まだあるの? この後に。」
「はい。テイムした九尾狐について行くと、大怪我をして倒れている【シヴァータイガー】がいたんです。」
「「シヴァータイガー!?」」
再び二人の声が重なった。
「かなり危険な状態だったので、私は持っていた【ポーション・上】を全部使って回復させたんです。」
ナナが嫌な予感を感じたのか、バレグを見る。
「まさか……シヴァータイガーを……。」
「バレグがテイムしましたよ。」
ナギサがさらっと答えた。
「「何、さらっと言ってるのよ!! 冷静過ぎるわよ!! なんでそうなるのよ!!」」
ナナとマイが思わずツッコミを入れ、俺とリョウはその様子を見ながら笑っていた。
ナギサとバレグの話を聞き終え、俺とリョウは顔を見合わせた。
「まあ、俺たちもいろいろあったけどな。」
「そうっすね。」
ナナたち四人が、俺たちへ視線を向ける。
「そういえばトレンたちは、最近どうしてたの?」
「俺たちは東エリアを拠点にしていて、特殊イベントが終わったあとにオークションへ参加したんだ。その時に、バウトとサンオンっていう二人のプレイヤーと知り合ったんだ。」
俺は四人に、バウトとサンオンと知り合ってからの事を簡単に説明した。
そして【氷臨樹の苗】を育てるため、各属性の肥料が必要になった事も話す。
「それで今回は【火属肥料】を集めるために、バウトとサンオンにも協力してもらって、四人で火の精霊の里へ行ったんだ。」
「火の精霊の里に四人で向かったのね。」
「そうっす。それで里にいる間に予想外な事が起きて、ファヴァンとヴァルーラが進化したっす。」
「「え?……ええええぇぇぇ〜!! なんでそういう展開になるのよ!! おかしいわよ!!」」
四人から一斉にツッコミが入った。
「ちょっと待って。どうして二体が進化したの?」
「それが俺たちにも分からないんだ。どういう経緯で進化のトリガーが入ったのか分からなくてな。」
俺とリョウは、進化した本当の理由については話さなかった。
あの事は、俺たち二人だけに留めておく事にしていたからだ。
「進化先が三つあったんだ。【イフリードナイト】【イフリードヴェネス】【イフリードエンペラー】の三つだった。」
「自分、画像保存していたっすよ。」
リョウはそう言うと、保存していた三つの進化先の画像を四人に見せた。
「「凄っ!! 進化先が強すぎるわよ!!」」
四人は画像を見ながら驚いていた。
「相変わらずトレンとリョウの従魔たちも、とんでもない事になってるわね……。」
「まだ序章っすよ。予想外はまだあるっすから。」
リョウはさらっと話す。
「「え!?」」
四人は驚いた表情でリョウを見る。
「それで次の日に【火属肥料】を採取してたんだけど……そこでバウトとサンオンが予想外の素材を見つけたんだ。」
「予想外の素材?」
マイがそう言うと、俺はさらっと答える。
「実はバウトが【火臨樹の苗】、サンオンが【火霊樹の種】を見つけた。」
「「ちょっと待って!!」」
今度は四人全員からツッコミが入った。
「ちょっと待って! もしかして素材採取してた時に、そんな予想外の素材を火の精霊の里で見つけたの?」
「何よそれ!? 普通に肥料を採取しに行ったんじゃなかったの!?」
「俺たちもそのつもりだったよ。」
「バウトとサンオンが見つけた時は驚いたっすよ。」
ナギサが呆れたように俺たちを見る。
「トレンたちも十分予想外な事に遭遇してるじゃない。」
「まあ……否定出来ないな。」
俺がそう答えると、リョウがさらに話を続けた。
「しかも二人共、その素材をイフリードライム様に返そうとしたんすよ。」
「確かに私たちも【水臨樹種】の時、そうしたよね?」
「ああ。でもイフリードライム様から、自分たちで育てるように言われたんだ。」
「そうなるわよね。私たちと同じように。」
ナナがそう話した、その時だった。
リョウが何気なく、さらりと爆弾を投下する。
「そのあと、バウトとサンオンは火の精霊とも契約したっすよ。」
一瞬、四人の動きが止まった。
「…………え?」
そして――。
「「なんでやねん!! なんですぐ契約する流れになるのよ!! おかしいわよ!!」」
「やらかし組にいるなら、流れから察すればわかるっすよ。」
「「わかるわけ無いわよ!! 一緒にしないでよ!!」」
四人から一斉にツッコミが入り、俺とリョウは思わず堪えきれず笑っていた。
しばらく四人からツッコミを受けたあと、俺は話を戻した。
「まあ、そんな事もあったけど、目的だった【火属肥料】はちゃんと集める事が出来たよ。」
「ホームに戻って、【氷臨樹の苗】に【火属肥料】を5袋撒いたっす。」
マイは俺たちの話を聞きながら口を開く。
「そっちはかなり長いチェーンイベントみたいね。」
「ああ、かなり長いイベントだと推測している。」
「こうして見ると、それぞれ特殊イベントが発生してるっすね。」
確かにリョウの言う通りだった。
俺たちだけではなく、ナナとマイ、そしてナギサとバレグにも、それぞれ予想外なイベントが発生している。
しばらく六人で話をしたあと、ナギサとバレグは改めて俺たち四人を見る。
「それで改めてお願いしたいんだけど、エリアボス討伐に協力してもらえない?」
「俺はもちろん協力するよ。」
「自分も協力するっす。」
ナナとマイも頷く。
「私たちも協力するわ。」
「もちろんよ。」
四人の返事を聞いた俺は、ナギサとバレグにもう一つ確認する。
「それなら、サンオンとバウトも参加させたいけど大丈夫?」
「大丈夫ですよ。なるべく仲間が多い方が、少しでも勝率が上がればいいわ。」
「そうですね。私たちの従魔たちも含めて、皆さんと一緒に闘う事になります。改めて協力をお願い致します。」
「ああ、任せてくれ。」
こうして俺たちは、バウトとサンオンも加えて、始まりの街のエリアボス討伐に挑む事になったのであった。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今回は久しぶりに集まった六人が、それぞれの近況について話していく回となりました。
ナギサとバレグの新たな従魔について明かされ、ナナとマイが驚く中、今度はトレンとリョウからも火の精霊の里で起きた予想外な出来事が次々と語られました。
それぞれが知らない間に様々な特殊イベントや出来事に遭遇しており、六人らしい賑やかな近況報告となりました。
そして最後には、始まりの街のエリアボス討伐へ向けて四人が協力する事を決め、さらにバウトとサンオンも加わる事になりました。
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これからも『VRMMOでスローライフするつもりがなぜかソロ最強プレイヤー?』をよろしくお願いいたします。




