EPISODE.285話〘水底洞窟への採掘、ナナとマイが予想外の収穫〙
いつも読んでいただきありがとうございます。
今回は、ヴィーナとエルマの進化を見届けた後、トレンとリョウが武器製作に必要な鉱石を求めて採掘へ向かうお話となります。
ウンディーメード様の許可を得た四人は、三体の水の精霊に案内され、湖の中にある洞窟へ向かうことになります。
そして採掘を始めたナナとマイは、思いがけない鉱石を発見することになります。
最後まで楽しんでいただけたら嬉しいです。
それでは、EPISODE.285話をお楽しみください。
ナナとマイの従魔、ヴィーナとエルマの進化を見届けた俺たちは、今まで喋る事が出来なかったエルマが初めて言葉を話した事に驚きを隠せなかった。
俺はエアネスへ視線を向けた。
「エアネス。今まで喋れなかったエルマが、どうして喋れるようになったんだ?」
「それは私にも分かりません。ですが、風の大精霊シルフフィム様なら知っているのかもしれません。すみません。お役に立てなくて……。」
エアネスは申し訳なさそうに下を向いた。
「そんな事ないよ。エアネスは最初に契約した時から喋れたから、もしかしたら何か知っているかと思って聞いただけだよ。そう自分を責めるなよ、エアネス。」
俺はそう言いながら、エアネスの頭を優しく撫でた。
そして俺は、ウンディーメード様にある場所へ行く許可をお願いする事にした。
「ウンディーメード様、お願いがあります。」
「なんでしょう、トレン?」
「武器製作に必要な鉱石を採掘したいんです。以前、里周辺での採掘許可は頂きましたが、今回必要な鉱石がある場所へ行く許可を頂けないでしょうか?」
「自分も同じ鉱石が必要っす。自分からもお願い致します。」
ウンディーメード様は俺とリョウのお願いを聞くと、静かに頷いた。
「分かりました。いいでしょう。」
そしてウンディーメード様が指を鳴らした。
すると俺たちの前に、三体の水の精霊が現れた。
「この子たちに案内させます。目的の場所まで連れて行ってくれるでしょう。」
「ありがとうございます、ウンディーメード様。」
「ありがとうございます。助かるっす。」
俺とリョウがお礼を伝えると、ウンディーメード様は今度はナナとマイへ視線を向けた。
「ナナ、マイ。あなた達も一緒に行きなさい。」
「私たちもですか?」
ナナは突然自分たちも同行するように言われ、不思議そうに聞き返した。
「ええ。あなた達にも、いずれ必要になるのですから。」
「どういう事でしょうか?」
マイが尋ねると、ウンディーメード様は二人を見ながら微笑んだ。
「それはあなた達二人が自分で考える事です。以前のトレンとリョウも同じだったからね。」
ナナとマイはウンディーメード様の言葉を聞いて、少し考えていた。
「……分かりました。私たちも一緒に行きます。」
「私も行きます。」
こうして俺たち四人は、三体の水の精霊の案内で目的の場所へ向かう事になった。
俺たち四人は、三体の水の精霊に案内されながら採掘場所へ向かっていた。
【水の精霊の里】を出てから一時間ほど歩くと、大きな湖へ到着した。
「湖? ここに採掘する場所があるのか?」
俺が不思議に思っていると、三体の水の精霊が俺たちの前へ出た。
すると水の精霊たちは水属性の力を使い、俺たちの周りに大きな水玉のようなものを作り出した。
そして俺たちに、その中へ入るように身振りで伝えている。
「この中に入ればいいのか?」
三体の水の精霊は頷いた。
俺たち四人はそれぞれ水玉の中へ入り、従魔たちも同じように水玉の中へ入った。
「……あれ? 普通に歩ける。」
「本当っすね。それに全然苦しくないっす。」
ナナとマイも不思議そうに水玉の中を確認していた。
するとエアネスが俺たちへ伝えた。
「この水玉の中なら、水の中でも普段と同じように行動出来るそうです。」
「なるほど。それで湖の中へ行くって事か。」
三体の水の精霊は再び頷くと、そのまま湖の中へ入っていった。
俺たちも水の精霊たちの後を追い、そのまま湖の中へ入っていく。
水玉に包まれているため、水の中でも普通に歩く事が出来た。
そしてしばらく湖の中を進んでいると――。
「あれは……洞窟?」
湖の中に、大きな洞窟の入口が見えてきた。
三体の水の精霊は洞窟の入口を指差し、ここだと言うように俺たちへ促していた。
「ここから入るのか?」
三体の水の精霊は頷くと、そのまま洞窟の中へ入っていった。
俺たちも水の精霊たちの後を追って、洞窟の中へ入る。
洞窟の中をしばらく進んでいると、少しずつ通路が上へ向かっていた。
そしてその先に、僅かに光が見えてきた。
「あそこから光が見えるな。」
「本当っすね。上に続いているみたいっす。」
俺たちはそのまま水の精霊たちについて行き、上へ向かって進んでいく。
やがて水面が見え、そのまま水の中から出た。
「ここは……。」
水中から出た俺たちの目の前には、広い洞窟が広がっていた。
俺たちが水中から出ると、三体の水の精霊たちは俺たちを包んでいた水玉を解除した。
「採掘場所はここなのか?」
俺が尋ねると、三体の水の精霊たちは首を左右に振った。
そして何かを伝えるように、エアネスへ身振りをしていた。
「もう少し奥だそうです。」
「分かった。案内をお願いする。」
三体の水の精霊たちは頷くと、そのまま洞窟の奥へ向かっていった。
俺たちも水の精霊たちの後を追い、洞窟の奥へと進んでいく。
そして一時間ほど歩いた頃――。
三体の水の精霊たちが足を止め、ここだよと言うように俺たちへジェスチャーをしていた。
「ここなのか? ありがとう。それじゃ採掘するぞ。」
「了解っす。採掘するっす。」
「私たちも採掘しましょう、マイ。」
「ええ。【水の精霊の里】でしか採れない鉱石を採掘しましょう。」
こうして俺たち四人は、三体の水の精霊たちに案内された洞窟で採掘を始めた。
採掘を開始した俺たちは、それぞれ洞窟内にある鉱石を掘り出していた。
「珍しい鉱石がかなりあるな。」
「確かにそうっすね。でも、ここなら超希少幻鉱石もありそうっすね。」
俺とリョウがそんな会話をしながら採掘を続けていると――。
突然、少し離れた場所からナナとマイの叫び声が聞こえてきた。
「「え?………ええええぇぇぇぇー!! 【水轟極霊氷縁黎雫鉱石】!?」」
俺とリョウはナナとマイの叫び声を聞き、二人のところへ駆けつけた。
「どうした? 凄い叫び声が聞こえたから来たんだけど。」
「そうっすよ。びっくりしたっすから、気になって来たっす。」
するとマイが、採掘した鉱石を俺たちへ見せた。
「トレン、リョウ。実は超希少幻鉱石の【水轟極霊氷縁黎雫鉱石】を採掘したのよ。」
「しかも私も採掘したのよ。」
ナナとマイは興奮しながら俺たちへ伝えていた。
だが、俺とリョウは意外と冷静だった。
「【水轟極霊氷縁黎雫鉱石】なら、俺たちも所持しているよ。なぁ、リョウ。」
「そうっすね。自分も【水轟極霊氷縁黎雫鉱石】を持ってるっすよ。前に普通に採掘したっすからね。」
するとナナとマイは俺たちの言葉を聞いて、一斉にツッコんだ。
「「超希少幻鉱石は普通に出ないわよ!! なんでそんなに冷静に言ってるのよ!! おかしいわよ、二人共!!」」
俺とリョウは、ナナとマイのツッコミを聞きながら心の中で笑っていたのだった。
そして採掘を始めてから二時間後――。
俺たち四人は採掘を終え、それぞれ自分たちが採掘した鉱石を【鑑定】して確認する事にした。
まずは俺とリョウが採掘した鉱石だ。
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【水鉱石】×80
【水硬鉱石】×50
【水霊結晶鉱石】×45
【翠黎氷結晶鉱石】×35
【水黎氷霊華鉱石】×30
【水霊氷黎極雫鉱石】×25
【水氷岩黎轟極鉱石】×20
【水轟極霊氷縁黎雫鉱石】×15
――――――――――――――――――――――
一方、ナナとマイも自分たちが採掘した鉱石を【鑑定】して確認していた。
――――――――――――――――――――――
【水鉱石】×50
【翠氷鉱石】×30
【水硬鉱石】×20
【水霊結晶鉱石】×30
【水黎氷霊華鉱石】×40
【水霊氷黎極雫鉱石】×25
【水氷岩黎轟極鉱石】×25
【水轟極霊氷縁黎雫鉱石】×10
――――――――――――――――――――――
かなりの量を採掘する事が出来た。
俺は採掘した鉱石を確認すると、三体の水の精霊たちへ視線を向けた。
「ここまで案内してくれてありがとう。お蔭で必要な鉱石も採掘出来たよ。」
三体の水の精霊たちは嬉しそうに頷いていた。
「それじゃ、里に戻ろうか。」
「了解っす。」
「そうね。かなり採掘出来たわね。」
「確かにそうね。戻りましょう。」
俺たち四人は採掘を終え、三体の水の精霊たちの案内で来た道を戻って行った。
そして再び湖を抜け、【水の精霊の里】へ戻るのであった。
今回もお読みいただきありがとうございます。
今回はヴィーナとエルマの進化を見届けた後、トレンとリョウが武器製作に必要な鉱石を求め、ナナとマイと一緒に採掘へ向かいました。
三体の水の精霊に案内されて辿り着いた水底洞窟では、様々な鉱石を採掘することが出来ました。
そしてナナとマイも、超希少幻鉱石【水轟極霊氷縁黎雫鉱石】を発見することになりました。以前同じ鉱石を手にしたトレンとリョウとは違い、二人の驚いた反応も楽しんでいただけたら嬉しいです。
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