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VRMMOでスローライフするつもりがなぜかソロ最強プレイヤー?  作者: うさだデジ子
第1エリア〜東エリア・バグヴァラの街編

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EPISODE.280話〘再び水の精霊の里へ――故郷に喜ぶ従魔たち〙

今回もお読みいただきありがとうございます。


今回は、ナナとマイから相談を受けたトレンとリョウが、再び南エリアへ向かいます。


商業ギルドのクエストをきっかけに、故郷である水の精霊の里へ向かう事になったヴィーナたち。


そして、以前にも見た事のあるような懐かしい出来事が起こります。


それでは本編をお楽しみください。

翌日――。


俺たちはいつも通り会社で仕事をこなしていた。


すると、一人の若い社員が西石のところへ相談に来た。


「西石部長、新規契約でちょっとご相談をお願いしたいのですが。」


「どうした? 何かトラブルか?」


「そうでは無いのですけど……あの……。」


若い社員は何か話しづらそうな表情をしていた。


「わかった。ちょっと会議室で話そうか。話しづらそうだな。」


西石はそう言うと、俺のところへ来た。


「東条本部長、ちょっと別室で話し合いしてきます。」


「わかった。ちゃんと悩んでいる事もケアしろよ。」


「わかりました。」


西石は若い社員と一緒に会議室へ向かった。


それから三十分後――。


西石と若い社員が戻って来た。


先程まで悩んでいた若い社員の表情は、すっかりスッキリした顔になっていた。


すると西石が俺のところへ報告に来た。


「どうやら解決した感じだな。何に悩んでいたんだ? 西石部長。」


「はい。実は大型契約だったみたいで、しかも今契約している会社からの紹介だったみたいです。それで相手が超大手企業の三条グループだそうです。」


「なる程な。それは若い社員にとってチャンスでもあるけど、日が経つにつれて重圧も感じていたんだな。」


「それが原因です。大手企業との契約について自分なりにアドバイスして、重圧を感じずにいつも通り仕事をすればいいと伝えました。それと、相談相手もいるんだから一人で悩まないように話しました。」


「西石部長、ご苦労さん。今後も私と西石で、社員のケアを怠らない様に心がけよう。」


「わかりました。」


こうして俺たちは午後の仕事もこなしていき、16時には退社した。


俺は西石に、七瀬社長と井野秘書へ今からログインすると伝えておいてくれと頼んだ。


自宅へ戻った俺は夕食と入浴を済ませ、そのままログインした。


少し遅れてリョウもログインしてきた。


「マイに連絡して、ログインするって伝えておいたっす。」


「わかった。それじゃ南エリアに向かうぞ。」


「了解っす。」


俺たちは【ワープ】で南エリアのパラエムの街の手前へ移動し、そこから街へ入って行った。


街へ入った俺たちは、一度ホームへ戻り、従魔の編成をする事にした。


俺はエアネス、ヴィーシュ、ペルナギ、レイディア、セフィラ。


リョウはナイトディラン、ヴェイルガー、サクメ、ニーナシュン、シドレアを編成した。


「それじゃ、ナナとマイとの合流に向かうか。」


「了解っす。」


俺たちはホームを出ると、商業ギルドへ向かった。


商業ギルド前へ到着したその時、ちょうど商業ギルドからナナとマイが出て来た。


「トレン、リョウ。待っていたの?」


「いや、俺たちも今来たところだよ。」


するとリョウが、ナナとマイの従魔たちを見ていた。


「ナナとマイの従魔も増えたっすね。」


「ええ、私たちそれぞれ三体になったわよ。だけど前にも言ったけど、今はアイテム製作に没頭中なの。私とナナもね。」


ナナとマイは今の状況を俺たちに話した。


「それで、クエストは受けたのか? ナナ、マイ。」


「ええ、さっき受けたところよ。ヴィーナがテンション高くて困っているのよ。」


俺とリョウはヴィーナを見る。


確かに異常なくらいテンションが高かった。


「まさに前のペルナギとサクメが、異常なくらいテンション高かった時を思い出すっすね。トレン。」


「ああ。説明が聞けないから大変だったな。」


俺たちがそう話していると――。


ペルナギとサクメが突然水玉を放った。


バシャァァン!!


二つの水玉がヴィーナの顔面へ命中し、そのまま倒れてしまった。


「???」


ヴィーナは何故自分が攻撃されたのか分からない様子だった。


するとペルナギとサクメ、それにエアネスとナイトディランが、静かに殺気を放ちながらヴィーナを睨みつけていた。


そしてエアネスがヴィーナへ話した。


「いい加減にしなさいね、ヴィーナ。自分がどういう状況なのか分かっていない様ですね。」


ヴィーナは周りを見渡した。


「……………ガタガタガタガタ」


ヴィーナはようやく自分の状況を理解し、怯えながら大人しくなった。


「本当にヴィーナが、前のペルナギとサクメと同じ状況になるとはね。」


「そうっすね。もうその辺にしとくっすよ。出発出来ないっすよ。」


リョウがそう言うと、エアネスたちは殺気を収めた。


するとペルナギとサクメは、ナナとマイの前へ行き、申し訳なさそうに頭を下げた。


「な……なんでペルナギとサクメが私たちに謝っているの?」


するとエアネスが、ペルナギとサクメが訴えている事を伝えた。


「同じ水の精霊として、みっともないところを見せてしまって申し訳ありませんと言っています。」


ナナはペルナギとサクメを見ると、優しく話した。


「だ……大丈夫だから頭を上げて。ね。元はといえば、私がヴィーナの気持ちをちゃんと分かってあげられていないのよ。まだヴィーナとの信頼や連携も足りないって感じているから。謝罪は受け取ったからね。」


ペルナギとサクメはゆっくりと頭を上げた。


「それじゃ、そろそろ行きましょう。ね、ナナ、トレン、リョウ。」


「わかったよ。それじゃ行くか。」


「了解っす。」


こうして俺たち四人は、パラエムの街を出発し【水の精霊の里】へ向かった。


ペルナギとサクメはヴィーナと一緒にいるのだが、ヴィーナは先程とは違い、すっかり大人しくなっていた。


何やらペルナギとサクメがヴィーナに訴えているみたいだが、何を話しているのかは分からない。


俺はそのまま様子を見る事にした。


道中に現れる敵は相変わらず、俺たち四人の従魔たちが次々と瞬殺していった。


一方、ナナとマイは俺とリョウの従魔たちの攻撃を見て驚いていた。


そして俺たちは、南東の森林の入り口へ到着した。


「ナナ、マイ。この先に【水の精霊の里】がある。そして探している素材もあるよ。」


「分かったわ。ヴィーナ、ペルナギちゃん、サクメちゃん。案内をお願いね。」


「「「………コクコク」」」


三体の水の精霊は頷いた。


こうして俺たちは森林へと入って行った。


数時間後――。


俺たちは森林の奥にある湖へ辿り着いた。


「ここが入り口なの? トレン。」


ナナが俺に聞いた。


その時――。


突然、声が聞こえた。


「久しぶりですね、トレン、リョウ。そして初めましてね、ナナ、マイ。ようこそ【水の精霊の里】へ。」


「「お久しぶりです。ウンディーメード様。」」


俺とリョウはウンディーメード様に挨拶をした。


「「え!! 水の大精霊ウンディーメード様!!!?」」


まさか水の大精霊ウンディーメード様が出迎えてくれると思っていなかったナナとマイは驚いていた。


「どうぞ中へ入りなさい。」


「「ありがとうございます。」」


こうして俺たちは、再び【水の精霊の里】へ入るのであった。

今回もお読みいただきありがとうございます。


今回は、ナナとマイとの約束を果たすため、トレンとリョウが再び南エリアへ向かいました。


商業ギルドで受注した【水薬草×5】のクエストに反応し、異常なくらい嬉しそうにしていたヴィーナ。


その姿は、かつて水の精霊の里へ向かう事になった時のペルナギとサクメを思い出させるものでした。


そして四人は南東の森林を進み、再び【水の精霊の里】へ。


久しぶりに再会した水の大精霊ウンディーメードと、初めて里を訪れたナナとマイ。


ここからヴィーナたちにどんな出来事が待っているのか、引き続き見守っていただければと思います。


最後になりますが、ブックマークや評価、ご感想をいただけますと、今後の執筆の励みになります。


これからも『VRMMOでスローライフするつもりがなぜかソロ最強プレイヤー?』をよろしくお願いいたします。

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