EPISODE.246話〘シークレット出品――雷属性専用・轟雷帝大剣〙
いつもお読みいただき、本当にありがとうございます。
今回もシークレット出品の続きとなります。
新たに登場するのは、圧倒的な性能を持つ雷属性専用武器『轟雷帝大剣』。
一体どのような武器なのか、ぜひ注目していただけたら嬉しいです。
それでは、EPISODE.246をお楽しみください。
『世界樹の杖』が二十六億Gで落札され、会場内では未だ興奮が収まっていなかった。
元最強四天王【聖神賢者】バゼラムが所有していた『生きている杖』。
まさか本人まで登場するとは思っておらず、俺とリョウも驚かされた。
そして、シークレット出品はまだ続いている。
参加者たちは次に何が出品されるのか期待しながら、壇上へ視線を向けていた。
主催者は会場全体を見渡すと、ゆっくりと口を開く。
[皆様、大変お待たせいたしました。それでは、次なるシークレット出品をご紹介いたします!]
その言葉と共に、一振りの巨大な大剣が壇上へ運び込まれた。
その大剣を目にした瞬間、参加者たちから小さなどよめきが広がる。
俺とリョウも、壇上へ運び込まれた大剣をじっと見つめていた。
主催者は大剣の傍へ立つと、高らかに告げる。
[今回ご紹介する武器はこちら――『轟雷帝大剣』です!]
会場内の視線が、一斉に『轟雷帝大剣』へ集まった。
[こちらの『轟雷帝大剣』は、西エリア・ログドライの街で製作されたオリジナル武器になります。]
その説明を聞き、参加者たちは興味深そうに大剣を見つめる。
主催者はさらに説明を続けた。
[『轟雷帝大剣』は雷属性専用武器。攻撃力は――10000!]
[さらに武器そのものに雷属性が付与されており、奥義【雷帝斬鉄剣】を使用することができます!]
[そして、この武器による攻撃が命中した場合、雷属性攻撃【サンダーウェーブ】による追加攻撃が発動します!]
その瞬間――。
会場内から大きなどよめきが巻き起こった。
[攻撃力10000だと!?]
[しかも雷属性専用武器……!]
[奥義だけじゃない! 攻撃が命中するたびに追加攻撃まで発動するのか!?]
参加者たちは『轟雷帝大剣』の性能に驚きを隠せない。
特に雷属性を扱う者たちは、食い入るように大剣を見つめていた。
主催者は参加者たちの反応を確認すると、続いて使用されている素材について説明を始める。
[そして、『轟雷帝大剣』の製作には五種類の鉱石が使用されています。]
[雷轟翠晶鉱石、轟霊縁雷鉱石、雷光鉱石、雷鉄轟鋼鉄鉱石、そして雷鉱石です。]
その鉱石名が告げられると、会場内の鍛冶師や商人たちが互いに顔を見合わせる。
聞いたことのない鉱石が含まれているのか、どこで入手できるのか分からない様子だった。
[なお、これらの鉱石の詳しい入手場所については判明しておりません。]
その説明を聞いた瞬間、俺とリョウは思わず顔を見合わせた。
[トレン……これって。]
リョウが小声で尋ねてくる。
俺もすぐに気付いていた。
[ああ。でも場所のことは言わないでおこう。]
[もちろんっす。]
俺たちはそれ以上何も言わず、再び壇上へ視線を戻した。
あの鉱石がどこで手に入るのか、俺とリョウは知っている。
――光の精霊の里。
だが、精霊の里の場所を俺たちから他の参加者へ教えるつもりはなかった。
その時、少し離れた場所で『轟雷帝大剣』を見つめていたサンオンが静かに口を開く。
[まだ俺の知らない素材で製作された武器があるんだな。]
驚くというよりも、サンオンは自分の知らない素材や武器製作が存在していることへ興味を示しているようだった。
主催者は再び説明を続ける。
[続いて、今回こちらの武器が出品された理由についてご説明いたします。]
[出品者は『轟雷帝大剣』を二振り所有されていましたが、新たな武器が完成したため、そのうちの一振りを今回のシークレット出品へ出されたそうです。]
参加者たちは、その説明を聞きながら再び『轟雷帝大剣』へ視線を向ける。
攻撃力10000。
雷属性が付与された雷属性専用武器。
奥義【雷帝斬鉄剣】。
そして攻撃が命中することで発動する【サンダーウェーブ】の追加攻撃。
さらに、入手場所すら判明していない鉱石を使用して製作されたオリジナル武器。
先ほどまで以上に、参加者たちの視線が『轟雷帝大剣』へ釘付けになっていた。
そんな会場内の様子を確認した主催者は、大きく頷く。
そして――。
『轟雷帝大剣』の競りを開始するため、ゆっくりと会場全体を見渡すのであった。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今回は、シークレット出品に登場した雷属性専用武器『轟雷帝大剣』の性能や、製作に使われた鉱石について描かせていただきました。
圧倒的な性能を持つ『轟雷帝大剣』を巡り、次回はいよいよ競りが始まります。
果たしてどこまで競り額が上がり、誰が『轟雷帝大剣』を競り落とすのか、楽しみにお待ちいただけると嬉しいです。
最後になりますが、ブックマークや評価、ご感想をいただけますと、今後の執筆の励みになります。
これからも『VRMMOでスローライフするつもりがなぜかソロ最強プレイヤー?』をよろしくお願いいたします。




