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VRMMOでスローライフするつもりがなぜかソロ最強プレイヤー?  作者: うさだデジ子
西エリアの街・ギレンバラの街・オークション編

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EPISODE.239話〘サンオンの傑作――人々を魅了する聖精霊盾〙

いつも『VRMMOでスローライフするつもりがなぜかソロ最強プレイヤー?』をお読みいただき、ありがとうございます。


前話では、北エリアの大商人サンオンが登場し、赤精霊盾を巡る競りが繰り広げられました。

今回は、サンオンが製作したオリジナル防具が出品されます。


会場の参加者たちを魅了する、その防具の性能と白熱する競りを、ぜひ最後までお楽しみください。

赤精霊盾の競りが終わっても、俺たちは会場内に残る熱気に圧倒されていた。


[凄かったっすね、トレン。]


俺は小さく頷く。


[ああ。武器と防具は参考にさせてもらうよ。俺たちには俺たちらしいオリジナル武器と防具があるからな。]


[そうっすね。どれも大切な装備っす。それに、俺たちなら新しい武器や防具を製作してみたいっすからね。]


俺はリョウの言葉に笑みを浮かべ、小さく頷いた。


[ああ。そのためにも、今日はしっかり参考にさせてもらおう。]


俺たちが話をしていると、主催者は次の出品物へ視線を向けた。


[それでは、二つ目の出品物をご紹介いたします。]


[二つ目の出品物は――『聖精霊盾』です。]


その名が告げられた瞬間、会場内の空気が再び張り詰める。


主催者はゆっくりと説明を続けた。


[こちらの聖精霊盾は、光の精霊の里でしか手に入らない超希少な盾です。]


[現在でも光の精霊の里の所在を知る者はほとんどおらず、市場へ流通することは極めて稀となっております。]


参加者たちは真剣な表情で耳を傾けていた。


主催者は一呼吸置き、力強く告げる。


[そして、この聖精霊盾は北エリアの大商人サンオン様が製作されたオリジナル防具です。]


その一言が響いた瞬間、会場内は大きなどよめきに包まれた。


[なっ……サンオン様のオリジナル防具だと!?]

[まさか出品されるとは思わなかった……。]


主催者は会場内を見渡しながら、さらに説明を続ける。


[この聖精霊盾は、光属性の攻撃を吸収し、その力を盾へ蓄えます。]


[そして蓄えた力を、同じ光属性の攻撃として相手へ撃ち返す特殊能力を備えた、カウンター型の盾となっております。]


その説明に、会場内から驚きの声が上がる。


[光属性を撃ち返すだと!?]


[そんな盾、聞いたことがないぞ……。]


[さすがはサンオン様のオリジナル防具だ。]


参加者たちは驚きの表情を浮かべながら、壇上の聖精霊盾へ熱い視線を送っていた。


主催者は静かに頷く。


[なお、この聖精霊盾は完全オーダーメイドにて製作された一点物です。サンオン様ご本人より、同じ盾を再び製作する予定はないとのお言葉をいただいております。]


その言葉に、会場内はさらに大きなどよめきに包まれた。


俺は静かに聖精霊盾を見つめ、小声で呟く。


[あの盾はいい性能をしているな。ただ、耐久は少し物足りないか。]


リョウも小さく頷く。


[そうっすね。一般のプレイヤーなら十分な性能っすけど、俺たちの装備は耐久が五桁っすからね。耐久千くらいだと少し不安っす。]


俺は苦笑しながら答えた。


[ああ。普通に考えれば十分すぎる性能なんだけどな。俺たちの装備が規格外なんだ。]


俺たちは再び壇上へ視線を向ける。


会場内では、聖精霊盾を競り落とそうとする熱気が、さらに高まっていくのであった。


主催者は会場内を見渡すと、大きく息を吸い込んだ。


[それでは、『聖精霊盾』の競りを開始いたします。開始価格は三百万Gからです。]


その言葉と同時に、参加者たちが次々と声を上げる。


[三百万G!]

[五百万G!]

[一千万G!]


競りは開始直後から勢いよく進み、会場内の熱気はさらに高まっていく。


しかし、その直後だった。


[五千万G!]


一気に跳ね上がった競り額に、会場内が大きくざわめく。


そして、その勢いは止まらない。


[一億G!]


その一言が響いた瞬間、会場内は騒然となった。

主催者も思わず驚きの声を上げる。


[いきなり一億Gです! まだまだ競りは続いております!]


しかし、競り額はなおも止まる気配を見せない。


[一億二千万G!]

[一億四千万G!]


一億Gを超えてもなお、競り額は上がり続けていた。


会場内には緊張感と熱気が入り混じり、誰もが壇上の聖精霊盾へ視線を向けている。


サンオンのオリジナル防具には、それだけ人を惹きつける不思議な魅力があった。


俺とリョウも、その熱気を肌で感じていた。


その時、一人の王都貴族が静かに立ち上がる。


(ここが勝負どころだ。何としても手に入れたい。)


王都貴族は迷うことなく声を張り上げた。


[一億七千万G!]


その一言に、会場内は再び大きなどよめきに包まれる。


主催者は会場全体を見渡しながら声を上げた。


[一億七千万Gです! 他にご入札はございませんか!?]


一瞬、会場が静まり返る。


しかし、その静寂を破るように、一人の商人がゆっくりと立ち上がった。


西エリアから招待されたNPC商人だった。


商人は壇上の聖精霊盾を真っ直ぐ見つめ、静かに口を開く。


[サンオンのオリジナル防具は、今回を逃せば二度と手に入らない。ほかの出品は諦めても構わん。]


そう呟くと、覚悟を決めたように大きく息を吸い込んだ。


[二億Gだ。]


その瞬間、会場内は今日一番のどよめきに包まれた。


主催者も興奮を隠せない。


[ついに今回最高競り額――二億Gです!]


主催者は会場全体を見渡し、確認する。


[二億G、他にご入札はございませんか?]

誰一人として札を上げる者はいなかった。


[二億G……他にございませんね?]


主催者は力強く頷き、高らかに宣言する。


[それでは、『聖精霊盾』は二億Gで落札です!]


会場からは割れんばかりの拍手が沸き起こり、サンオンは静かに一礼を返した。


[二億Gで落札って……サンオンって本当に凄いプレイヤーなんっすね。]


俺は静かに頷く。


[ああ。完全生産職プレイヤーみたいだからな。俺たちとはまだ接点はないけど……いつか機会があれば、一度話してみたいもんだな。]


リョウも笑みを浮かべる。


[そうっすね。俺も話してみたいっす。]


俺たちはそう話しながら、次に始まる出品へ静かに視線を向けるのであった。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


今回は、サンオンのオリジナル防具『聖精霊盾』を中心としたオークションをお届けしました。


一点物だからこその価値や、競りならではの緊張感を感じていただけていたら嬉しいです。


次回は、防具の最後の出品『無属性マント』が登場します。

どのような性能を秘めたマントなのか、そして会場はどのような盛り上がりを見せるのか、ぜひ楽しみにお待ちください!


これからも『VRMMOでスローライフするつもりがなぜかソロ最強プレイヤー?』をよろしくお願いいたします。


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