EPISODE.222話〘魔獣王との終焉――真・奥義と己の限界を越えて〙
特殊鉱石採掘編・
リョウVS魔獣王ファルヴァイ編・後編
をお送り致します。
最後まで読んで頂けたら幸いです。
魔獣王ファルヴァイは真の姿を現した。
まさに魔獣族を統一した王の風格を漂わせていた。
漆黒のオーラを放つ、魔獣人ファルヴァイの姿だった。
[ギジラァァァァ!]
[不思議な感覚っすね。冷静な判断は理解出来る……クライザーヴァイザのお陰だよ。]
(気にするな。相棒だから俺にも伝わるからさ)
[それじゃいくよ。クライザーヴァイザ【超魔人速】]
リョウが先に仕掛ける。
ファルヴァイもそれに応じて迎え撃った。
凄まじい攻撃の応酬が続く。
一見互角に見える戦いだったが、徐々にリョウが押し始めていた。
リョウはスピードを上げ、攻撃の手数を増やしながら闘っていた。
そして遂に、魔獣人ファルヴァイを捉える。
[喰らいな!【魔人烈脚剣舞】]
ファルヴァイを上空へ蹴り上げると、空中で槍を剣のように舞わせながら連続攻撃を叩き込み、最後は渾身の蹴りで地面へ叩き落とした。
[ギジラァァァ!!]
ファルヴァイは確かに避けたはずだった。
それでもダメージを受け、自分の攻撃はすべてリョウに回避されていた。
戸惑いながらも、王としての誇りを懸けてリョウを討つことを決意する。
身体から漆黒のオーラをさらに放ち、禁断の一撃を放つ覚悟で構えた。
(ヤツは次の一撃で仕留めるつもりだ。リョウ! 真・奥義でケリをつけるぞ!)
[わかった。集中するよ。]
リョウもまた、真・奥義の構えを取る。
静まり返った洞窟内に、張り詰めた空気だけが漂う。
そして岩壁から小石が転がり落ちた、その瞬間――。
リョウとファルヴァイが同時に動き出した。
[ギジラァァァァァァァ!!!]
ファルヴァイは闇の剣を上空へ放つ。
魔法陣が浮かび上がり、無数の闇の剣が一斉に降り注いだ。
その数は千本。
逃げ場など、一切なかった。
[ハァァァァァ!!]
[真・奥義【魔神幻暗黒滅殺牙突斬】]
リョウは真・奥義を発動する。
しかし、千本もの闇の剣がリョウへ突き刺さっていった。
[リョウ!!]
ローリエナは叫ぶ。
だが――あるアイテムは砕けていなかった。
【ダミーの身代わり玉】である。
何故なら、その場にいたリョウは幻だった。
幻の分身を残し、本体はすでに移動していたのだ。
その姿は――魔獣人ファルヴァイの背後にあった。
[…終わりだ。魔獣人ファルヴァイ。]
[真・奥義【魔神幻暗黒滅殺牙突斬】]
槍を剣のように構え、牙突の姿勢を取る。
誰も、その一撃を見てはいなかった。
リョウが攻撃を放ったことすら、魔獣王ファルヴァイには認識できなかった。
気付けば、ファルヴァイの胸には風穴が開いていた。
[ギジラァ…ァァ]
魔獣王ファルヴァイは、何故斬られたのか理解できないまま、身体は真っ二つとなり消滅していった。
[…終わったな。そのまま採掘を開始するよ。クライザーヴァイザ。もう少しだけ頼む]
(ああ、大丈夫だ。目的の鉱石採掘を始めよう。)
リョウはスキルを発動し、採掘を開始した。
ローリエナや従魔たちもリョウのもとへ合流する。
そして三十分後――ようやく目的の鉱石を発見した。
最初に光氷輪鉱石、次に光金銅鉱石、そして最後に光蘭雷鉱石。
これで目的だった三種類すべての採掘は終わった。
[やっと三種類……採……掘……終わっ……た]
その瞬間――張り詰めていた最後の気力が、静かに途切れた。
リョウは元の姿へ戻ると、そのまま意識を失って倒れた。
[リョウ、しっかり! 従魔たち、みんなの所へ戻りましょう。ナイトディランお願い]
ローリエナは従魔たちと共にリョウをナイトディランの背へ乗せ、トレンたちのもとへ向かうのであった。
だが、魔獣王ファルヴァイと魔獣四天王を殲滅したことで、『四精霊の樹木』の特殊イベントが発動する。
その時、トレンとリョウはまだ知らなかった。
目を覚ました二人を待ち受ける、衝撃の光景を――。
次回もお楽しみに。
これまで読んで頂いている皆様、評価して頂いている皆様、本当にありがとうございます。(`・ω・´)ゞ
これも、ひとえに読んで頂いている皆様のお陰です。心より感謝申し上げます。
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