表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
VRMMOでスローライフするつもりがなぜかソロ最強プレイヤー?  作者: うさだデジ子
西エリア・特殊イベント編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

213/221

EPISODE.212話〘特殊素材採取――奈落の絶望から覚醒した魔人・冥界王アリジロ終焉〙

トレン・【翠烈陣氷帝】VSハーデスキングミラーアリジロ編・後編

をお送り致します。

最後まで読んで頂けたら幸いです。

トレンはヴィグロッガズの言葉を胸に刻み、奈落のような絶望を振り払い、自分自身の壁を乗り越える覚悟を決めた。


そして再び、冥界王アリジロへ立ち向かっていく。


一方その頃――。


ギールオルドラたちは、トレンが立ち直るまで冥界王アリジロとの戦いを続けていた。


[久しぶりの感覚だぜ……。ヤツの攻撃も動きも、よく見える。だが、トレンが立ち直るまで俺たちが時間を稼ぐ!!]


[だな!! 半魔人化したトレンですら苦戦する相手だ。俺たちじゃ敵わなくても、時間だけは稼いでみせるぜ!!]


[この感覚……前にもあったよな。]


すると、ギールオルドラが静かに口を開いた。


[玄巌地翠ドルスダークドライガーと戦っていた時と同じ感覚だな。]


※EPISODE.187話〜189話、および戦闘後を描いたEPISODE.201話参照。


そう――。


ギールオルドラ、ヴァイザー、デルタスの三人は、極限まで集中力を研ぎ澄ませ、無意識のうちにゾーン領域へ到達していた。


だが、ギールオルドラだけは違った。


ゾーン領域をさらに超えた領域――覚醒限界突破領域へ、再び到達していたのである。


[気を付けろ!! ヤツの身体が変化し始めた!! 集中しろ!! ヴァイザー、デルタス!!]


[[了解!!]]


大ダメージを負った冥界王アリジロは、突如として天を震わせるような雄叫びを上げた。


[グギィィィィィィィィィィィッ!!]


その瞬間、全身から眩い光が溢れ出す。


鋼のような外殻に無数の亀裂が走り、轟音と共に砕け散った。


やがて、その光の中から姿を現したのは――。


巨大な魔獣ではない。


人型へと変貌した、禍々しい異形の魔獣だった。


ギールオルドラはその姿を見ても驚くことなく、小さく呟く。


[やっぱりな……。魔界の魔獣族が、まだ生き残っていたとはな。]


[五年前の魔界襲来以来だ。ゼヴァガラの街で撃退したはずだったが……まだ生き残りが隠れていたとはな。]


[だな。俺たちもトレンやリョウと一緒にいるせいで、ボス級ばっか相手にしてる気がするぜ。]


[[確かにな。]]


三人は自然と笑みを浮かべていた。


トレンやリョウと幾度も死線を潜り抜けてきたことで、恐怖も緊張も、いつの間にか消えていたのである。


その時――。


トレンがギールオルドラたちの元へ合流した。


[ギールオルドラさん、ヴァイザーさん、デルタスさん……助けていただき、ありがとうございます。ヤツの姿が変わったみたいですけど……。]


ギールオルドラは静かに頷いた。


[ああ。あれがヤツの本当の姿だ。]


[五年前、俺たちが戦った魔界襲来の生き残り――魔界の魔獣族。]


そして、重々しくその名を告げる。


[魔獣四天王の一人――冥王魔獣ハーデスミラーキングだ。]


――――――――――――――――――――――


―――――――― 運営Side ――――――――

一方、運営側もトレンたちの特殊指名依頼イベントの映像を見ていた。


[まさか、特殊指名依頼イベントを発生させたプレイヤーが現れるとはね。しかも、トレンとリョウに協力を頼むとはね(笑)]


[トレンとリョウは他プレイヤーたちに好かれていきますね。不思議っすね、主任。]


[まあ、トレンたちのプレイを見たプレイヤーたちが、今までのやり方を全て見直して、始まりの街からやり直しているらしいからな。]


[例の編集動画配信っすね。]


[だからトレンたちは楽しくプレイしてるんだよ。さて、お喋りはここまでだ。例のプログラムを発動させるぞ。準備開始。]


[冥界王アリジロ真の姿プログラム導入開始……完了。バグ無し、正常です。]


[トレンの完全魔人化プログラム、ならびに真・奥義プログラム導入開始。全員、細心の注意を払え。ここで失敗だけはするなよ。]


[完全魔人化プログラム導入……正常。真・奥義プログラム導入……正常。全システム異常なし。]


[よし、正常だ。後は……トレン次第だな。]


主任は静かに微笑みながら、再び映像へ視線を向けた。


その瞳には、これから始まる"真・奥義"の瞬間を見届けようとする期待が宿っていた


――――――――――――――――――――――


トレンはギールオルドラから冥王魔獣ハーデスミラーキングについて詳しい説明を受けた。


[そうなんですね……。そういう事が起きていたんですね。]


胸に込み上げる静かな怒りと共に、トレンは一気に集中力を高める。


やがて、その意識は覚醒限界突破領域へと到達していた。


(トレン、ヤツは魔獣四天王だ。最低で最悪なヤツだ。魔界から姿を変えて潜んでいたのなら、お前が苦戦し続けた理由も納得だ。)


[ああ……。ヤツに勝ちたい。そして、この手で殲滅する。ヴィグロッガズ、俺の身体を預ける。二人でヤツを倒そう。]


[ギールオルドラさん。十秒間だけ、ヤツをお願いします。]


[わかった!! いくぞ!! ヴァイザー、デルタス!! トレンに気付かれないように引き付けるぞ!!]


[[任せな!!]]


ギールオルドラたちは冥王魔獣ハーデスミラーキングへ再び挑んでいった。


トレンは静かに目を閉じる。


呼吸を整え、意識を極限まで研ぎ澄ませていく。


その間もギールオルドラたちは巧みな連携で冥王魔獣の意識を自分たちへ向け続けた。


そして――十秒。


トレンは静かに目を見開き、轟くように叫んだ。


[ハァァァァァァ!! 喰らいな!! 冥王魔獣ハーデスミラーキング!!]


凄まじい威圧が辺り一帯を震わせる。


同時に、トレンの全身から眩い光が溢れ出した。


ヴィグロッガズの魔力とトレンの魔力が一つへ重なり、漆黒と深緑のオーラが渦を巻いていく。


やがて光が静かに消え去る。


そこに立っていたのは――完全魔人化したトレンだった。


[[[ヴィグロッガズ!!]]]


ギールオルドラたちは思わず驚きの声を上げる。


しかし、その姿から聞こえてきたのは、紛れもなくトレンの声だった。


[ヴィグロッガズ……ありがと。いくよ。]


[【超魔人速】]


シュンッ!!


[グギィィィィ!?]


冥王魔獣ハーデスミラーキングは一瞬でトレンの姿を見失う。


周囲を警戒する。


だが、気付いた時には――。


すでにトレンは、その真後ろへ立っていた。


[喰らいな!! 真・奥義――【魔神烈脚乱舞瞬獄天翔殺】!!]


その瞬間だった。


誰一人として、トレンの動きを目で追うことは出来なかった。


冥王魔獣ハーデスミラーキングは、何が起きたのか理解する暇もない。


凄まじい速度の連続蹴撃が全身へ叩き込まれ、最後の一撃が頭部を粉砕する。


[グギィィィィィ……!?]


断末魔すら最後まで上げ切ることなく、冥王魔獣ハーデスミラーキングはそのまま消滅していった。


静寂が訪れる。


そして、完全魔人化がゆっくりと解除され、トレンは元の姿へ戻っていく。


[ガクッ……。]


限界を迎えたトレンの身体が崩れ落ちそうになった、その瞬間。


ギールオルドラたちが素早く支えた。


[おっと、トレン。お疲れさん。やっと終わったな。]


[だな。まさか魔獣四天王が変装して潜んでいたとは驚きだ。]


[俺たちが取り逃した相手だったからな……。]


ギールオルドラは小さく息を吐くと、仲間たちへ視線を向けた。


[とにかく、一旦ローリエナたちと合流だ。それでいいな、トレン。]


[お願いします……。すみません。]


[なーに、気にするな。しっかり支えてやる。]


こうして死闘の末、冥王魔獣ハーデスミラーキングを討ち果たしたトレンたちは、一旦ナギサたちの元へ合流するのであった。

次回もお楽しみに。


これまで読んて頂いてる皆様、評価して頂いてる皆様、本当にありがとうございます。(`・ω・´)ゞ


これも、ひとえに読んで頂いてる皆様のお陰です。本当にありがとうございます。


最後に、お願い致します。ブックマーク登録して頂けたら幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ