EPISODE.204話〘新たな始まり――六人協力で挑む特殊イベント〙
新たな新章編をお送り致します。
最後にお知らせがあります。
最後まで読んで頂けたら幸いです。
雑談を交えながら、やがて話題は本題へ入っていった。
[トレン、西エリアボスの事を聞かせてもらえる?]
[いいけど、掲示板や他のプレイヤー達には話さないでほしい。]
[本当は、俺達も西エリアボスの事はあまり話したく無いんだ。]
[一部だけなら話せるけど……。]
[ちょっと待って。]
[一部だけって、どういう意味?]
するとマイが静かにナナを制止した。
[……一部って言ったわよね。]
[もしかして、西エリアボスって精霊喰らいなの?]
[……そうっす。]
[正確には“従魔喰い”っす。]
[[[!!なッ!?]]]
ナナ、マイ、ナギサ、バレグの四人は戦慄した。
[正直、今の状態じゃ勝てないと思う。]
[俺達は前の戦いで、自分達の弱さを痛感した。]
[だからこそ、今回の西エリアボスに何とか勝てたんだ。]
[ナナさん、マイさん。]
[従魔達を護りながら戦い続けないといけないっす。]
[レベルだけじゃ厳しいっすよ。]
[武器、防具、スキルを整えながら、ちゃんと対策した方がいいっす。]
トレンとリョウは、本当なら全てを教える事も出来た。
だが――。
ここではエリアボス対策と従魔喰い対策について、一部だけを伝える事にした。
[……ありがと。]
[私達、認識が甘かったわ。]
[トレン、リョウ。]
[本当に感謝するわ。]
[私達も、まずは初従魔をゲットしないとね。]
[早く解除して欲しいですね、ナギサ。]
[その件なら、調査が終わったってギルド長が言ってたよ。]
[本当は今日の夕方に連絡する予定だったんだ。]
[[明日の朝、即座に行きましょう!!]]
ナギサとバレグは、息ぴったりにハモって言った。
[わ……わかりました。]
[それならナナとマイも一緒に――]
[[一緒に連れて行って下さい!!]]
[……トレン。]
[もう言うまでもないと思うけどな?]
[すまない。]
こうして翌朝、一緒に向かう事が決まり――。
俺達はログイン時間と待ち合わせ時間を調整した。
その後も様々な雑談を交えながら、閉店時間まで楽しい時間を過ごすのであった。
休暇六日目―――
翌朝。
東条はいつも通り軽くジョギングを終え、帰宅後にシャワーを浴びて朝食を済ませた。
そして西石へ連絡を入れる。
[もしもし、東条先輩どうしました?]
[ああ。]
[実は従魔達の事なんだけど、七瀬社長と井野秘書には、ファヴァン、ヴァルーラ、ガルロード、ギーガルスを見せる訳にはいかないから、西石に相談したかったんだ。]
[それでいいかな?]
[そうっすね。]
[それが賢明っす。]
[終わった後に、ファヴァン、ヴァルーラ、ガルロード、ギーガルスを優先に、依頼をこなしながら育成するっすね。]
[わかった。]
[その方針で行こう。]
[後はログインする前に、七瀬社長と井野秘書へ連絡を頼むよ。]
[俺はナギサ達へ連絡しておく。]
[了解っす。]
こうして東条は電話を切り、馬場蓮仁へ連絡した。
今からログインする事。
そしてログイン後、七瀬社長と井野秘書を迎えに行った後に合流する事を伝えた。
一方、西石も井野秘書へ連絡を入れ、ログイン後に迎えへ行く事を伝える。
そして――。
互いにログインした。
[さて、ファヴァン、ヴァルーラ、ガルロード、ギーガルス。]
[ちょっといいかな?]
四体の従魔達は、すぐにトレンとリョウの元へやって来た。
[今回も、フレンド達には知られたくないから、またお願いなんだ。]
[もちろん全部終わったら、一緒に行くから。]
[いいかな?]
ファヴァン、ヴァルーラ、ガルロード、ギーガルスは頷き、そのまま二人へ抱きついて来た。
するとエアネスが静かに伝える。
[主達の事情は理解しています。]
[だから問題無いと、四精霊の大樹で留守番すると言っています。]
トレンとリョウは四体の頭を優しく撫でた。
四体は嬉しそうに微笑む。
その後、トレンとリョウは南エリア――パラエムの街の手前まで移動し、【ワープ】を使って街へ入った。
そしてまず俺達は、ナナとマイに会う前に【炎國乃黎闘翠】のギルドホームへ向かった。
[トレン、リョウ。]
[どうしてこっちに?]
[実は、ちょっとお願いがありまして。]
[……何か訳ありだな。]
[いいぜ。それで何のお願いだ?]
あの後、ギルド四天王達はそれぞれ元の街へ戻っていた。
[レガクロスさん、実は――]
トレンは、【ワープ】についてギルド四天王達しか使えない事をナナとマイへ説明して欲しいと頼んだ。
さらに、【翠烈陣氷帝】のメンバー達にも護衛をお願いした。
そして、西エリア・ヴィレグルア森林樹に存在するヴィレダリア洞窟。
その奥に、光の精霊の里がある事も説明する。
[わかった。]
[問題無いよ。]
[メンバー達を呼んで来るから待ってな。]
レガクロスはそう言って奥へ消えていった。
五分後――。
メンバー全員が集まって来た。
[トレン、リョウ。]
[待たせたな。]
[事情は聞いたぜ。]
[だな。問題無いさ。]
[そうね。]
[ナーチにも事情を話していたんでしょ?トレン。]
[はい。]
[シーラレイさんには御迷惑をかけてしまって、すみません。]
[いいのよ、トレン。]
[私達はいつでも協力するわ。安心して。]
[ありがとうございます。]
[それじゃ、待ち合わせ場所へ一緒に行きましょう。]
こうしてトレン達は、ナナとマイとの待ち合わせ場所へ向かった。
[待たせたな、ナナ、マイ。]
[大丈夫よ。]
[……って、レガクロスさん達も?]
[今回も俺達がナナとマイの護衛をする事になったんだ。]
[トレン達から事情を聞いてな。俺達も了承したんだ。]
[そうだったのね。]
[改めて、護衛よろしくお願いします。]
[それじゃ行くか。]
パラエムの街を出た後、トレン達は街が見えなくなるまで歩き、その場で立ち止まった。
シーラレイがアクセサリーへ手を添える。
[それじゃ、行くわよ。]
[【ワープ】]
目の前に空間が現れた。
[[なッ!?]]
ナナとマイは驚愕する。
[さ、みんな入って。]
レガクロス達は慣れた様子で空間へ入っていく。
トレン達も続き、困惑しながらもナナとマイは空間へ足を踏み入れた。
そして空間を抜けた先は――。
スヴァログの街の手前だった。
[トレン……ちょっとどういう事?]
[私が説明するわね。]
[【ワープ】は、私達ギルド四天王しか使えないのよ。]
[トレン達の護衛をした時も、あなた達と同じ反応だったわ。]
[そうっす。]
[あの時は本当に驚いて、唖然としたっすよ。]
[……そうだったのね。]
[それじゃ、もうすぐ街に着くから。]
[冒険者ギルドでナギサとバレグが待ってるわ。]
[そうね。行きましょう。]
こうしてトレン達はスヴァログの街へ到着し、冒険者ギルドへ向かうのであった。
冒険者ギルド前では、ナギサとバレグがトレン達を待っていた。
[ようやく行けるようになったね、バレグ。]
[そうですね。]
[解除されるまで依頼をこなしながら資金を貯められたのは、かえって良かったですよ。]
[念願だった鍛冶錬金工房を建てられたのは大きいです。]
[そうね。]
[あの時は正直がっかりしたけど、結果的には建てられて良かったわ。]
二人が会話していると、トレン達がこちらへ向かって来た。
[お待たせ、ナギサ、バレグ。]
[トレン、リョウ、ナナ、マイ。]
[大丈夫よ。]
[えっと……そちらの方達は?]
[初めましてだな。]
[【炎國乃黎闘翠】リーダーのレガクロスだ。]
[よろしくな。]
[[よろしくお願い致します。]]
――だが、この後。
ナナ、マイ、ナギサ、バレグの四人は、更なる衝撃を受ける事になる。
その時――。
冒険者ギルドからギールオルドラ達が姿を現した。
[レガクロス、トレン。]
[今来たところか?]
[ああ。]
[今着いたところだ。]
[今回は俺達とギールオルドラ達、二つのギルドで護衛だからな。]
[ギールオルドラさん。]
[こちらが事前に話していた四人――ナナ、マイ、ナギサ、バレグです。]
[初めまして。]
[【翠烈陣氷帝】リーダーのギールオルドラだ。]
[今回、護衛を担当する事になった。]
[よろしく頼む。]
[[[[よろしくお願い致します。]]]]
まさか二つのギルド四天王達が同時に護衛を担当するとは思っておらず――。
四人は驚きの余り唖然としていた。
こうして六人全員が揃い、ナギサとバレグの特殊イベントが始まろうとしていた。
だが――。
まだこの時、トレン達は知らなかった。
この特殊イベントが後にトレン達自身にも深く関わり――。
やがて、とんでもない出来事へ繋がっていく事を。
リアル仕事で今月から繁盛時期なので、投稿出来ない日がありますのでご了承下さい。
次回もお楽しみに。
これまで読んて頂いてる皆様、評価して頂いてる皆様、本当にありがとうございます。(`・ω・´)ゞ
これも、ひとえに読んで頂いてる皆様のお陰です。本当にありがとうございます。
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