EPISODE.202話〘信頼の証――想いを刻む絆〙
引続き、その後のストーリーをお送り致します。
最後まで読んで頂けたら幸いです。
それぞれの戦いを語り終えた【月乃轟璃雷】【光冥乃氷輪】【炎國乃黎闘翠】【翠烈陣氷帝】のメンバー達。
激闘を振り返る中で、全員が自分達の未熟さを改めて痛感していた。
そして今度は――。
トレンとリョウが、自分達の戦いについて静かに語り始める。
[俺たちは、みなさんと別々になった後……。]
[轟風焔霊バルベムヴォルゼロドラゴンへ挑む前に、今まで戦ってきたボス級魔物達との戦いを振り返っていたんです。]
[そうっすね。]
[自分とトレンって、振り返ると奇襲襲撃ばっかりっすからね。]
その言葉に、その場の全員が苦笑する。
だが、トレンとリョウは真剣な表情で続けた。
そう――。
二人は最初から、様々な試練と向き合い続けていた。
単独で仲間を犠牲にしようとした覚悟。
仲間を護ろうとして生まれた傲慢さ。
そして、“勝てない”と理解した時の恐怖心。
今まで戦ってきた魔物達との戦いを、二人は洗いざらい全て語り始めた。
[そして今でも、一番心が折れて、死を悟った相手が……。]
[南エリアボス――【黎玄武雷獣ライガボルドキャッツ】っす。]
[自分達は、ヤツに相手にすらされなかったっす。]
[“帰れ”って感じだったっすよ。]
[[!!!?]]
リョウの一言で、【炎國乃黎闘翠】のメンバー達は戦慄する。
そしてレガクロス達は、あの時の事を思い出していた。
[あの当時は、本当に予想外だったからな……。]
[レガクロスは知っていたのか?]
[ああ。]
[俺達は別の町にいてな。]
[討伐が終わった時、シーラレイが真っ青な顔で俺達に伝えてきたんだ。]
[結晶ラビットのナーチから、トレン達の救援依頼を受けたってな。]
[俺達はシーラレイから内容を聞いて、即座に向かったんだ。]
[このアクセサリーを使って【ワープ】で移動したわ。]
[目的地に着いた時には、トレンとリョウはかなり重傷だった。]
[しかも、あの場には凄まじい威圧感があった。]
[だから俺達は即座にシーラレイの【ワープ】で離脱したんだ。]
するとトレンとリョウが静かに口を開く。
[俺とリョウにとって、あれが原点なんです。]
[ヤツに完全に叩きのめされて、初めて“本当の弱さ”を痛感しました。]
[本当に勝てないって痛感した相手だったっす。]
[今でも、自分もトレンも恐怖を感じる時があるっす。]
[だから、レガクロスさん達やインザクさん達、イザギーラさん達に“西エリアへ行け”って言われて……。]
[俺達は西エリアへ向かったんです。]
[そしてギールオルドラさん達と出会ってからは――。]
[壁を乗り越えたと思ったら、また新しい試練が来る。]
[その繰り返しの中で、自分達を鍛え直していたんです。]
ギルド四天王達は、トレンとリョウの言葉を聞きながら改めて理解していた。
俺達は、まだまだ未熟なのだと。
そしてトレンは、轟風焔霊バルベムヴォルゼロドラゴンとの激闘を振り返る。
[俺達はヤツのいる位置まで近付き、従魔達と一斉に総攻撃を仕掛けたんです。]
[相変わらず奇抜な戦い方だな、お前達は(笑)]
その後も、トレンとリョウは従魔達を護りながら戦い続けていた。
だが――。
戦況は圧倒的不利だった。
[ヤツは従魔喰いを狙っていた。]
[戦い続けていくうちに進化して、更に強くなっていったんだ。]
[そうっすね。]
[エアネスを狙われた時のトレンの反応は凄まじかったっす。]
[しかも、また禁断の奥義を使って、ヤツごと防御壁で囲んだっすからね。]
[自分達や従魔達を巻き込まないように。]
[あの時は、ああするしか方法が無かったからな。]
[でも、アレはヤツに大ダメージを与えたっす。]
[……そしてヤツは覚醒した。]
覚醒した轟風焔霊バルベムヴォルゼロドラゴンは、今までとは完全に別格だった。
[覚醒したヤツは容赦無かった。]
[今までの攻撃が、まるで効いていなかった。]
トレンとリョウは、完全に叩きのめされながら戦っていた。
そして――。
ヤツが従魔達を標的にした瞬間。
二人の武器が突然光り始めたのである。
トレンとリョウは、武器進化についてギルド四天王達へありのままを話した。
ただし――。
詳細については外部へ漏らさないで欲しいとお願いした。
[つまり、半魔人状態になったのは、その武器が魔力を解放したって事か?]
[そうです。]
[ただ、自分達でも武器進化の詳細までは理解出来ていないんです。]
[だから出来れば秘密にして欲しいです。]
するとギールオルドラ達は静かに頷いた。
[安心しろ。]
[俺達全員、誰にも喋らねぇよ。]
[[[[コクッ]]]]
[……ありがとうございます。]
[そう言ってくれると助かります。]
[それで、最後に俺達はヤツを殲滅したんす。]
するとイザギーラが苦笑した。
[しかし、トレンとリョウが戦った相手が、一番ヤバかった気がするな。]
[だな。]
[俺達はそれぞれ因縁の魔物だった訳だからな。]
ギルド四天王達は、それぞれの戦いを思い返しながら語り合っていく。
そして――。
イザギーラがトレン達へ、ある物を差し出した。
[トレン、リョウ。]
[これを受け取ってくれ。]
[俺達全員で相談して決めたんだ。]
トレンは雷炎竜ライファバーンの素材を受け取る。
さらに――。
インザク、レガクロス、ギールオルドラも、それぞれ炎帝ガーゴルドラゴン、氷輪竜サーベラーグルガ、玄巌地翠ドルスダークドライガーの素材を差し出した。
[どうして……?]
[これは、みなさんが勝ち取った素材じゃないですか。]
するとギールオルドラが笑う。
[いいんだよ。]
[これは、俺達全員からの感謝の証だ。]
[受け取ってくれ。]
トレンとリョウは顔を見合わせる。
そして静かに頷いた。
[……分かりました。]
[ありがたく受け取らせてもらいます。]
するとトレンは、みんなへお願いをする。
[その代わり、みなさん。]
[少しだけ協力してください。]
トレンとリョウは、あるアイテムを取り出して作業を始める。
ギルド四天王達も協力しながら準備を進めていった。
こうして西エリアでの激闘を終えたトレン達は、新たな戦いへ向けて町へ帰還するのであった。
いかがでしたでしょうか?
その後のストーリーを書いてみました。
いろんな意見があると思います。
初めて長いシリーズ編を作成して、こんなに大変なんだと思い知りました。
素人が言うのは失礼だと思いますが、御理解を頂けたらと思います。
それでは次回もお楽しみに。
これまで読んて頂いてる皆様、評価して頂いてる皆様、本当にありがとうございます。(`・ω・´)ゞ
これも、ひとえに読んで頂いてる皆様のお陰です。本当にありがとうございます。
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