EPISODE.18話〘風の大精霊シルフフィム〙
2本目の投稿です(`・ω・´)ゞ
採取を終え、街へ戻ろうとしていた俺たちは――。
グラディア山岳の主、《虹翼ルガーギス》と遭遇し、戦闘へ突入していた。
[行くぞ!! 【闘魂】!! 【剣術】――【斬撃波】!!]
リョウが放った斬撃が一直線に虹翼ルガーギスへ向かう。
だが虹翼は、空中で軽々と回避した。
……そう思った瞬間。
ズガァァァン!!
突如、斬撃が軌道を変えたかのように虹翼の左翼へ命中した。
[……何で当たった!?]
俺は思わず目を見開く。
完全に回避されたと思っていたからだ。
するとエアネスが静かに説明した。
[リョウさんが攻撃した瞬間、虹翼ルガーギスの回避方向へ【防風】を展開しました]
[……え?]
[僅かに空気の流れを変えたんです。回避先をずらしました]
どうやら俺が気付かない間に、エアネスはリョウと同時行動していたらしい。
しかも完全なアシスト。
[すげぇな……]
俺は素直に感心した。
[少しずつ削れてる! このまま警戒しながら攻めるぞ!!]
俺たちは連携しながら虹翼ルガーギスへダメージを与えていく。
そして――。
体力を三割ほど削った、その時だった。
[クオォォォォァァァァ!!!]
虹翼ルガーギスが咆哮を上げる。
嫌な予感が走った。
[来るぞ!! 警戒しろ!!]
次の瞬間。
無数の虹色の羽根が一斉に放たれた。
[ちっ!!]
俺は迎撃へ集中する。
だが、その時――。
[上からも来ます!!]
エアネスの叫び。
見上げた先には、大量の水晶塊が弾丸のように降り注いでいた。
[マズい!! 間に合わねぇ!!]
俺は即座に【ウィンド】を連発する。
しかし、防ぎ切れない――。
そう思った瞬間だった。
世界が光に包まれた。
そして――。
全てが止まる。
羽根も。
水晶も。
リョウも。
ナイトディランも。
時間そのものが停止していた。
[……何だ、これ……?]
すると、どこからともなく声が響く。
[汝よ。我が声に応えよ]
神秘的な声だった。
その瞬間、エアネスの身体が淡く輝き始める。
[我が名はエアネス。風精霊よ、どうか私へ力をお貸しください]
すると、巨大な風の渦が現れた。
その中心から、一人の存在が姿を現す。
[我が名は――風の大精霊シルフフィム]
俺は思わず息を呑んだ。
風の大精霊。
まさか、こんな存在が現れるなんて。
[汝らの戦い、見届けさせてもらった]
シルフフィム様は静かに俺たちを見る。
[今のままでは虹翼ルガーギス討伐は困難だ。故に――我が加護を授けよう]
次の瞬間。
俺とエアネスの身体が風の光へ包まれた。
【風の精霊加護】を獲得しました。
【風属性】が【風属性・上級】へ進化しました。
新魔法【トルネードエアー】を習得しました。
新魔法【風圧】を習得しました。
エアネス側にも新たな魔法が追加されていく。
【風魔術】が【風魔術・上級】へ進化しました。
新魔法【エアーストリーム】を習得しました。
新魔法【エアーショット】を習得しました。
さらに――。
【協力魔法】
【メテオエアーウィンド】を習得しました。
[……協力魔法?]
俺が呟くと、シルフフィム様は静かに答える。
[それは心と波長を重ね合わせる魔法。互いを信頼しなければ発動出来ぬ]
そして最後に、俺たちへ告げた。
[虹翼ルガーギスを討て。さすれば、我が里へ迎え入れよう]
世界が再び動き始める。
停止していた時間が戻った。
[エアネス!! 新魔法を使うぞ!!]
[はい、トレンさん!!]
[【エアーショット】!!]
無数の風弾が放たれ、虹色の羽根を撃ち落としていく。
続けて俺も魔法を発動した。
[【風圧】!!]
巨大な圧縮風が上空へ吹き荒れる。
すると水晶塊が次々と砕け散った。
[す、すげぇぇぇ!?]
リョウが驚愕する。
[説明は後だ!! まだ終わってない!!]
俺たちは再び虹翼ルガーギスへ挑む。
そして激戦の末――。
虹翼ルガーギスの体力は残り二割まで減っていた。
すると虹翼は再び咆哮を上げる。
[クオォォォォォォォ!!!]
次の瞬間。
その巨体が消えた。
[速い!?]
超高速飛行。
目で追えない。
だがその瞬間、エアネスが即座に魔法を発動する。
[【エアーストリーム】!!]
巨大な風の奔流が一直線に放たれる。
次の瞬間。
神速で突撃してきた虹翼ルガーギスが正面から激突した。
ドゴォォォォン!!
虹翼は吹き飛ばされ、岩壁へ叩き付けられる。
俺はその瞬間、決断した。
[リョウ!! ナイトディラン!! 時間を稼いでくれ!!]
[了解っす!!]
二人は虹翼へ突撃する。
その間、俺はエアネスを見る。
[やるぞ。協力魔法だ]
[はい。トレンさんなら、きっと合わせられます]
俺たちは同時に頷いた。
そして――。
二人同時に詠唱を開始する。
[[我が名はトレン(エアネス)――]]
[[風の大精霊シルフフィムの名の下に、我らの力を一つに――]]
[[協力魔法――【メテオエアーウィンド】!!!]]
巨大な暴風の隕石が空を裂く。
[リョウ!! 離れろ!!]
[了解っす!!]
直後。
超巨大な暴風魔法が虹翼ルガーギスへ直撃した。
轟音と共に、虹翼は地面へ墜落する。
そして――。
その巨体は静かに消滅した。
[……勝った……]
俺たちは、グラディア山岳の主を討伐したのだ。
その瞬間。
世界へアナウンスが響き渡る。
【グラディア山岳ボス《虹翼ルガーギス》に初討伐成功したプレイヤーが現れました】
【新たなエリアを開放します】
[[えええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?]]
俺たちの叫びが、山岳へ響き渡るのだった。
ここまで読んで頂いてる皆様、本当にありがとうございます(`・ω・´)ゞ
EPISODE.15話から各2話(15話.16話)(17話.18話)で前編、後編みたいな感じでストーリーをしてみました。投稿が出来ない時は必ず、ご報告しますので、
よろしくお願いします(`・ω・´)ゞ




