EPISODE.174話〘集結する戦力――光魔竜翼討伐会議〙
ギルド四天王全員がトレンとリョウに協力する事になり、【光魔竜翼冷翠黎轟ジンライベルエアーバーン】について情報共有を行う流れとなった。
その前に、トレンはロックバロスギルド長へ相談を持ちかけた。
[ロックバロスギルド長、ご相談があります。]
[ん? 相談とは何だ?]
[実は冒険者二人を同行させる予定なのですが、今回は奇襲される可能性があります。正直、守りながら戦う余裕がありません。]
[なるほどな。要するに、その地域を緊急危険エリア指定にする必要があるという事だな。上級ランク、かつS級ランク以上しか立ち入り出来ないよう制限を掛ける必要がある。]
ロックバロスギルド長は少し考えた後、頷いた。
[わかった。その冒険者二人についてはワシが説得しよう。但し、一つ条件がある。]
[なんでしょう?]
[【光魔竜翼冷翠黎轟ジンライベルエアーバーン】の素材を少し譲って欲しい。それが条件だ。]
[もちろん構いません。なぁ、リョウ。]
[問題無いっすよ。今回は守りながら戦える自信が無いっすからね。]
[おお! ありがとう、トレン、リョウ。それじゃ早速手配してくる。]
そう言うとロックバロスギルド長は部屋を後にした。
するとトレンはアルジェリナギルド長へ向き直った。
[アルジェリナギルド長にも素材はお譲りしますよ。ロックバロスギルド長だけというのも申し訳ないですから。]
[トレン、リョウ。本当に感謝するよ。]
[こちらこそですよ。いつもお世話になっていますから。]
話を終えた俺たちはギルドを後にし、約束していた冒険者ギルド前へ向かった。
――――――――――
[ナギサ、バレグ、お待たせしました。]
[大丈夫ですよ。]
[それじゃホームを見せてね、トレン、リョウ。]
[わかりました。案内しますね。]
トレンとリョウはナギサとバレグをホームへ招待した。
なお、『四精霊の樹木』と従魔たちは事前に非表示設定へ変更してある。
ホームへ到着したナギサとバレグは、周囲を見渡しながら感嘆の声を漏らした。
[やっぱり素晴らしいホームですね。]
[そうですね。鍛冶錬金工房付きにして正解でしたね。]
[ええ。従魔たちものびのびと過ごせますし、先に鍛冶錬金工房を購入して良かったと思っています。]
[私たちも鍛冶錬金工房を購入するわよ、バレグ。]
[はい。トレンさん、リョウさん。見せて頂きありがとうございました。]
[どういたしまして。]
[それじゃ冒険者ギルドへ向かいましょう。]
[[わかりました。]]
俺たちはそのまま冒険者ギルドへ向かった。
店内へ入ると、いつもとは違う慌ただしい空気が流れていた。
(……流石だな。上手くやってるよ、ロックバロスギルド長。)
[な、何事なの? バレグ。]
[少し受付嬢さんに聞いてきますね。]
バレグは受付へ向かい、しばらくして戻ってきた。
その表情はどこか険しい。
[大変です。俺たちが向かう予定だった南西のヴィレグルア森林樹が、緊急危険エリア指定になったそうです。]
[どういう事? なんで急に? それじゃ依頼は?]
[冒険者狩りが再び現れたんだよ、お嬢さん。]
突然聞こえた声に振り向くと、そこにはロックバロスギルド長が立っていた。
[あなたは?]
[お二人は初めましてだね。私は冒険者ギルド長のロックバロスだ。よろしく。]
[[ギルド長!?]]
ナギサとバレグは目を丸くした。
[ナギサです。]
[バレグです。]
[冒険者狩りとは……まさか私たち以外にも現れたと?]
[その通りだ。現在調査中なんだ。結果が出るのは明日になる。済まないが、それまでは別の依頼を受けて欲しい。]
[そうなんですね……わかりました。]
ナギサは少し残念そうに頷いた。
[トレン、リョウ。また日を改めて行きましょう。]
[もちろんですよ。]
[問題無いっすよ。また予定を合わせるっす。]
[ありがとうございます。]
[それじゃ今日はこれで失礼します。]
[わかりました。リアルでまた連絡しますね。]
こうして俺たちはナギサとバレグと冒険者ギルド前で別れた。
[さて、俺たちはホームに戻るか。]
[そうっすね。]
ホームへ戻ったトレンたちは、『四精霊の樹木』と従魔たちの非表示設定を解除した。
するとファヴァン、ヴァルーラ、ガルロード、ギーガルスが大樹から降りて来て、俺たちに抱きついて来た。
俺たちはそれぞれの頭を撫でながら笑う。
しばらくホームで従魔たちと遊んだ後、トレンはあるアイテムを作成した。
そしてその後、【翠烈陣氷帝】のギルドホームへ向かうのであった。
[ここかぁ。相変わらずギルド四天王のホームは凄いな。]
そう、俺たちはギールオルドラさんに呼ばれ、ギルドホームへやって来たのだ。
[やっと来たね。トレン、リョウ。ようこそギルドホームへ。]
[ギールオルドラさん。]
[中へどうぞ。みんな待ってるぜ!]
俺たちは中へ入り、大広間へ案内された。
[来たか、トレン、リョウ。それじゃ【光魔竜翼冷翠黎轟ジンライベルエアーバーン】討伐会議を開くぞ。]
俺たちは席へ着いた。
[お待たせしました。]
[大丈夫だよ。そこまで待ってないさ。]
ギールオルドラがそう言うと、その場にいた全員が頷いた。
今回集まっているのは【翠烈陣氷帝】だけではない。
ギルド四天王全員が揃っていた。
[それじゃ改めて確認するぞ。今回の相手は西エリアボス【光魔竜翼冷翠黎轟ジンライベルエアーバーン】だ。]
その言葉に全員の表情が引き締まる。
[トレン、リョウ。改めて情報を共有してくれ。]
[わかりました。]
トレンとリョウは、これまでに得た情報を説明し始めた。
こうして俺たちは、西エリアボス【光魔竜翼冷翠黎轟ジンライベルエアーバーン】の討伐会議に参加するのであった。
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