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VRMMOでスローライフするつもりがなぜかソロ最強プレイヤー?  作者: うさだデジ子
第1エリア〜西エリアの街・スヴァログの街編

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EPISODE.121話〘激震前夜、新たなる昇格〙

リアル仕事編をお送り致します。

最後まで読んで頂けたら幸いです。

翌日――。


東条は業務中、秘書から一本の連絡を受けた。

[東条部長、専務がお呼びです。至急、専務室へお越しください]

[……専務が? 分かりました]


東条は資料を閉じ、軽く息を整えると専務室へ向かった。

秘書がドアをノックし、室内へ声をかける。

[専務、東条部長をお連れしました]

[入りたまえ]

[失礼します]


東条が専務室へ足を踏み入れた瞬間、思わず表情が固まった。

そこには専務だけでなく――社長までもが座っていたからだ。


[しゃ……社長!? なぜこちらに……?]

[やあ、東条部長。急に呼び出してしまって済まないね]


予想外の人物の登場に、東条の背筋へ緊張が走る。

すると専務が穏やかな笑みを浮かべながら口を開いた。


[驚かせてしまったな、東条部長。実は君がこの一ヶ月進めてきた計画について、社長へ進捗報告をしていたんだ]


[左様でしたか……。それで、私をお呼びになった理由とは?]

東条の問いに、社長は机の上に置かれた資料へ視線を落としながら静かに語り始めた。


[東条部長。君が立案したこの“業務効率化計画”だが――他部署にも本格展開させてもらいたい]

[……!]

[三週間分の実績データを確認させてもらった。正直に言おう。ここまでの成果は、我が社の歴史を見ても類を見ないレベルだ]


社長の言葉に、東条は思わず息を呑んだ。

すると社長は、そのまま静かに続けた。

[昨日から行われていた役員会議で、君の件について正式に協議した。その結果――満場一致で結論が出た]


社長は東条を真っ直ぐ見つめ、はっきりと言い放つ。

[東条部長。君を来月付で“本部長”へ昇格させる]

[…………え?]

東条は完全に思考が停止した。

一瞬、言葉の意味を理解できず、その場で固まってしまう。


そんな東条へ、専務が笑みを浮かべながら声をかけた。

[おめでとう、東条部長。いや――来月からは“東条本部長”だな]

[あ……ありがとうございます……]

東条は困惑したまま、なんとか言葉を返した。

だが、すぐに現実へ引き戻される。


[あの……現在進行中のプロジェクトについては、どうすれば……?]

すると社長が即答した。

[もちろん最後まで完遂してもらう]

[!]


[君が作り上げる“成功例”は、今後の我が社の基盤になる。最後まで頼むぞ]

さらに社長は穏やかに微笑みながら続けた。


[それと、この件はまだ極秘扱いだ]

[極秘……ですか?]

[ああ。このプロジェクトが終了した後、私自ら君の部署へ出向き、社員全員の前で正式発表を行う予定だ]


社長は静かに笑った。

[それまでは“本部長昇格”の件は伏せておいてくれ。いいな、東条本部長?]

[……承知しました]


東条は深く一礼した。

[では、残りの業務がありますので失礼致します]

[うむ。頼んだぞ]

東条は専務室を退出し、その後も普段と変わらぬ表情で仕事へ戻っていった。


――しかし、その胸中は未だ混乱の最中だった。


…………………………………………………………


一方その頃――


東条が退出した専務室では、社長と専務が彼について話を続けていた。

[正直、ここまでの成果になるとは思わなかったぞ]

社長が感嘆混じりに呟く。


専務も深く頷いた。

[本当にそうですね。最初に東条部長がこの“効率化案”を持ってきた時、私も半信半疑でした]

専務は苦笑しながら続ける。


[まずは一週間だけ試験導入を行い、様子を見るつもりだったのです。しかし、提出されたデータを見て驚きました。想定の倍以上の成果が出ていたのですから]


[ほう……]

[その後、発案者の名前を伏せたまま、他部署にもテスト導入させました。すると――全ての部署で同様に業績が向上したのです]

専務は静かに笑った。


[流石にこれは看過できませんでしたので、即座に社長へ報告させて頂きました]

社長は腕を組みながら深く頷く。


[この案は我が社の経営方針そのものを変える可能性を秘めている。次回の役員会議で正式に経営戦略の柱として提案しよう]

[承知しております]

[専務。東条をしっかり支えてやってくれ]

[もちろんです。彼は必ず期待に応えてくれるでしょう]


社長は満足そうに頷いた。

[頼もしい限りだ。……ところで、東条が本部長へ昇格するとなると、空いた部長職の後任が必要になるな]

[はい]


[誰か推薦したい人物はいるか?]

その問いに、専務は迷うことなく答えた。

[でしたら、“西石”を推薦させてください]

[西石君か。その理由は?]


専務は用意していた資料を社長へ差し出した。

[彼は先月、超大手企業“七瀬グループ”との大型契約を成立させました]

[七瀬グループだと?]

社長の表情が変わる。


[はい。しかも相手は、七瀬グループ代表――七瀬麗花社長です]

[……ほう]

社長は資料を読み進めながら目を見開いた。


[七瀬麗花社長といえば、七瀬財閥の御令嬢としても有名な人物だな……。よく契約を取れたものだ]

[さらに契約後も、極めて良好な信頼関係を築いています。他取引先からの評価も非常に高いです]

社長は資料を閉じ、大きく頷いた。


[認めよう。西石の部長昇格を承認する]

[ありがとうございます]

[東条と西石――この二人は、間違いなく我が社の未来を支える存在になる]

[直ちに辞令の準備へ取り掛かります]


その後、社長は次の役員会議へ向かうため退室し、専務も秘書と共に慌ただしく書類作成へ移っていった。


――そして。

東条と西石はまだ知らない。

来月、自分達へ訪れる“激震の報せ”を。

すみませんm(_ _)m

誤字脱字と文書の修正を指摘を受けまして

即座に修正を致しました。

ご報告本当にありがとう御座います。

これまで読んて頂いてる皆様、評価して頂いてる皆様、本当にありがとうございます。(`・ω・´)ゞ

これも、ひとえに読んで頂いてる皆様のお陰です。本当にありがとうございます。

最後に、お願い致します。ブックマーク登録して頂けたら幸いです。

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