EPISODE.120話〘樹怨終幕、帰還と新たな絆〙
今回、運営Side編と覚醒緑地樹怨デスダーグプッギ殲滅後のストリーを書いています。
最後まで読んで頂けたら幸いです。
デスダーグプッギとの死闘を終えた頃――。
トレン達が戦っていた裏側で、運営Sideでも慌ただしい事態が発生していた。
…………………………………………………………
………………………運営Side………………………
[主任!! 西エリアの一部でバグが発生しました!!]
[状況を説明しろ。こっちで処理する。]
[は、はい!! デスダーグプッギが冒険者に変身しています!!]
[了解。そっちは俺が対応する。他のバグ修正を頼んだ。]
[了解です!!]
カタカタカタカタカタカタ――。
運営室には凄まじい速度でキーボードを打つ音が響いていた。
[主任、こちら修正完了しました!!]
[こっちも終わりました!]
[正常化確認しました!]
[主任!! 全エリアのバグ修正完了です!!]
[了解。みんな休憩入ってくれ。本当にお疲れさん。]
社員達は一斉に安堵の息を漏らし、それぞれ休憩へ向かっていった。
そんな中、一人の社員が主任へ声をかける。
[主任は休まないんですか?]
[俺か? ちょっと特殊条件が発生してな。監視中だ。]
[特殊条件……ですか?]
主任はモニターを見つめながら答えた。
[武器進化だよ。]
[…………え?]
社員は一瞬固まり、次の瞬間。
[えええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?]
[うるさい!! みんな休憩中だ!!]
[…す、すみません!! でも武器進化ってどういう事ですか!?]
主任は苦笑しながらモニターを操作した。
[覚えてるか? 以前、武器素材について問い合わせしてきたプレイヤー。]
[…あ!! 確か【トレン】ですよね!?]
[正解。あの後、上層部と会議して企画が通った。メンテナンス中に実装したんだよ。]
[まさか……あの武器製作動画って……]
[魔石を使ってた。もちろんシルエット編集済みだけどな。]
[やっぱりぃぃぃ!?]
主任はニヤリと笑った。
[一定条件を満たすと、武器は“変化”する。気付けるかはプレイヤー次第だ。]
[その条件って……]
[機密事項。上層部の一部しか知らん。]
[うぅ……気になるっす……]
[まあ、それより見てみろ。]
主任がモニターを切り替える。
そこには、デスダーグプッギを圧倒するトレンとリョウの姿が映し出されていた。
[うわっ……何これ……攻撃演出ヤバすぎません!?]
[だろ? 後でこの戦闘動画編集するぞ。手伝え。]
[了解っす!!]
こうして運営Sideは、 緑地樹怨デスダーグプッギ戦の映像編集を開始した。
――だが数日後。
公開された動画が、 凄まじい再生数を叩き出す事になるとは、 この時まだ誰も予想していなかった。
※運営Sideの続きは後の話で再登場致します。
…………………………………………………………
一方その頃。
トレン達は【翠烈陣氷帝】から、 衝撃の事実を聞かされていた。
[まさか……本当にギルド団四天王だったとは……]
[しかも全員、最初から協力前提だったんだな。]
[シーラレイとセーラアスの手紙にも書かれていたわ。]
[レガクロス、イザギーラ、インザク――あいつら全員が、お前達を信頼していた。]
ギールオルドラは真っ直ぐトレン達を見た。
[だからお前達が条件を出した時点で、俺達は了承するつもりだった。]
トレンは少し驚いた表情を浮かべた。
[……そこまで信用されていたんですね。]
[当然だ。]
ギールオルドラは笑った。
[お前達は命懸けで仲間を守る。だから信用できる。]
トレンとリョウは顔を見合わせた。
[……ありがとございます。]
[さて、行方不明者達の所へ向かうぞ。条件は守る。ギルド団リーダーの名にかけてな。]
[分かりました。では――【ワープ】]
空間が裂ける。
【翠烈陣氷帝】メンバー達は驚愕していた。
[何度見ても規格外ね……]
最初にリョウ達が入り、 続いて【翠烈陣氷帝】メンバー達が空間へ入っていく。
最後にトレンが入り、 空間は静かに閉じた。
…………………………………………………………
転移後、 トレン達は行方不明の冒険者達の近くへ到着した。
[この先に皆さんがいます。約束は守って下さい。]
トレンとリョウは深く頭を下げた。
[大丈夫だ。必ず守る。]
全員が静かに頷く。
そして――。
再会の時が訪れた。
[…ミュー……]
[…!? 父上!!]
ミューレイミは振り返り、 ネイザーラルファへ駆け寄った。
強く抱き締める。
[……済まなかった。]
[うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!]
張り詰めていた感情が、 一気に溢れ出した。
トレンは静かにその光景を見つめる。
[やっぱり……親子だったんですね。]
[気付いていたか。]
[ギルド団の話をした時、一瞬だけ表情が動いてましたから。]
ネイザーラルファは苦笑した。
[流石だな。]
[それじゃ、俺達は席を外します。]
トレン達は静かにその場を離れた。
…………………………………………………………
その後、 トレンとリョウは目的地へ向かっていた。
風烈緑麗鉱石の採掘場だ。
1時間後――。
[ここだ。]
冒険者達の案内で到着した場所を見た瞬間、 トレンとリョウは思わず固まった。
[…デカすぎるだろ。]
[塊レベルっすね……]
壁一面に、 巨大な鉱石群が埋まっていた。
トレンは【捜査】を発動する。
すると反応が大量に返ってきた。
[リョウ、採掘開始だ。]
[了解っす。]
――2時間後。
採掘結果。
…………………………………………………………
【風烈緑麗鉱石】×100
【黎風月鉱石】×50
【翠風雷鉱石】×50
【風緑鉱石】×50
【緑光鉱石】×50
【???】×5
…………………………………………………………
[…最後の鉱石、何だこれ。]
不思議な鉱石を見つめながら、 トレンはマジックボックスへ収納した。
[後で鑑定だな。]
…………………………………………………………
その後、 トレン達は【翠烈陣氷帝】と合流し、 アルデラズ洞窟を脱出。
数時間後、 洞窟の外へ到着した。
[俺達はここで別れます。]
[分かった。街で待ってるぜ。]
冒険者達は馬車へ乗り込み、 何度も礼を言いながら去っていった。
それを見送った後――。
[さて、俺達も帰るか。]
[そうっすね。帰るっす。]
トレン達は【ワープ】でスヴァログ近郊へ移動し、 徒歩で街へ戻った。
ホームへ到着後。
トレンは大きく息を吐いた。
[ふぅ〜……流石に疲れたな。]
だがその表情は、 どこか満足そうだった。
[でも……楽しかった。]
そう呟き、 トレンは静かにログアウトした。
次回もお楽しみに
これまで読んて頂いてる皆様、評価して頂いてる皆様、本当にありがとうございます。(`・ω・´)ゞ
これも、ひとえに読んで頂いてる皆様のお陰です。本当にありがとうございます。
リアクションもして頂き、本当にありがとございます(`・ω・´)ゞ
最後に、お願い致します。ブックマーク登録して頂けたら幸いです。




