シルヴァ・メーティス。
公園のベンチに腰掛けて紙袋の中味を確認する。
ごそごそっと手を入れると指に触れる金属の感触。
でも。
そんなに重くないような。
それにやっぱり手に馴染む。これって、やっぱりわたしのだ。そんな風に思えるくらい心の奥底で繋がっている、そんな気持ちになる。
袋から取り出すときらりと光る宝石の輝き。シルバーのサークレットに散りばめられた小さな宝石が銀の輝きをより綺麗に魅せている。
そのまますっと額に当ててみると……。やっぱりなんだか馴染む……。
あ、れ、れれ?
髪の毛がふわっと軽くなった? もともと毛量が多い方で最近はすっかりお手入れもしてないからけっこうボサボサで重かったのに、なんだかふんわりと軽くなった気が……。
手で触ってみてもふわふわなもふもふな手触り。まるで猫の毛のような滑らかさ。
はう。
指の先までなんだか少し華奢になったような。
まるでこれ、自分の身体じゃないんじゃないかって思うようなそれ。そんな感触。
ってどういう事!?
バッグを漁り手鏡を出して、わたしは呆然となった。
ってこれ、誰?
金色のふわふわの髪にくっきりとした瞳は綺麗な碧で。ちょっと小さめの鼻にかわいい感じの唇。
わたし、っていうかクローディアは豪奢な濃い目の金髪わりとどっさり重めの髪で、目も鼻も口もわりと大きめ、一見きつめにも見えるそんな大柄な顔立ちだったはず!
こんな少女漫画の主人公みたいな華奢な顔なはずなかったのに!
っていうかこの顔どこかマリアンヌに似てる。
ああ、でも、彼女よりももっと華奢な、ほんと少女然とした雰囲気になってるよ!
あうあうあう。どうしよう!
——はは。これってセリーヌのマトリクスだからね。
え?
誰!?
頭の中に男の人? の、声が響く。
——俺はこのサークレット、シルヴァ・メーティス。君を俺の所有者として認めよう。
はう、あなた、魔ギア、なの!?
——ああ。よく知ってるね。魔・ギア、シルヴァ・メーティス。元の主、セリーヌ・ヴァインシュタインの後継者として、君の事を新しい所有者として認めてあげるよ。
ヴァインシュタイン? って、聞いた事あるような……。
——ふーん。まあ俺、人の名前とかあんまり覚えてられないからよくわからないけど。とにかく前の主はそんな名前だったってだけさ。今の君の名は? どんな名前で呼べばいい?
はう。どうしよう。
まあいっか。
わたしの名前は「マリア・アストリンジェン」。よろしくねシルヴァ。
——うん。覚えた。新しい主、マリア・アストリンジェン。この俺、魔・ギア、シルヴァ・メーティスの名にかけて、君の命がある限り、俺は君の所有物として振る舞おう。よろしく。
はう。はい、よろしくお願いします、ね?
って、これじゃどっちが主人がよく分からなくない?
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