騎士団のテント。
バチバチ
焚き火の音?
っていうか此処どこ……?
目を開けるとそこはテント? 野営用のテントに設えられた寝床に寝かされていたわたし。
って調度品とかみるとこれ、騎士団用のテント? もしかして。
ふわっとカーテン状の幕が開き、顔を覗かせたのは……、アジャンさん?
「ああ、やっと起きた。マリア、大丈夫?」
隣にもう一人。ってマリカ?
「もう、あんまり無茶しないでねマリア姉様。あたしたちがすぐ到着する手筈だったんだから」
「あは。そっか。スタンビードは?」
「ああ、あれで全部片付いたよ。まったく、驚いた。あれだけの数の剣をコントロールするなんてあたしでも無理なんだから。無茶しすぎだよ?」
「はう。ごめんなさい……」
「でも、ま。今回は助かったよ。マリアが補助してくれたおかげだから。あれだけの大魔法が打てたのは」
うん。何度かアジャンの魔法を見ているうちにその魔法の流れがわかってきて。どこにどう魔力をのせれば良いのかも見えてきてたから出来たこと。
創造魔法自体はかなり特殊だし今のわたしがそのまま使うのは無理があるかもだけれどそれでもね。
補助ならなんとかできた。ちょっと思考が追いつかなくなって気を失っちゃったけど。
「魔溜まりはあたしがちゃんと浄化しておいたし、これで暫くは安心かな」
はう、マリカ。
「騎士団の皆はお仕事無くなっちゃって手持ち無沙汰みたいだったけどね」
「はう、ごめんなさい」
「もう、姉様ったら」
はう! マリカ?
マリカったら急にお布団に腰掛けてるわたしを抱きしめて。
「ほんとそういうとこ可愛いんだから。みんなね、姉様達のおかげで被害が広がらなくて感謝してるのよ。ありがとうねマリア姉様」
そう言ってわたしのほおに頬擦りしてくれた。
ドラこも、さっきからあたしの手にすりすりと頭を擦ってくれてる。なんだかね、心が暖かくなるのを感じて。
「でもさっきは驚いた。まさか騎士団の聖女様がマリアの妹さんだなんてな。戦闘が終わってあたしがあんたを抱きしめてさあどうしようかと思ったところに駆けつけてきたこのマリカちゃん、すごい剣幕だったんだから」
え?
「マリア姉様に何かあったんですか!」って、な。
はうあう。
「だって、みんな満身創痍な上に姉様意識がないんですもの。怪我でもしたのかと焦りました」
「はう。ごめんねマリカ、心配かけたね」
「もう、良いんですよ姉様こうして無事だったんだから。ほんと良かった」
「あたしら結局日中から日が落ちるまで半日以上戦ってたみたいでさ。今夜は森の入り口の騎士団のキャンプにお世話になることになったから。マリカちゃん特製の美味い飯もまだ残ってるから起きれたら行くよ?」
「ええ。特製のクリームシチュー作りましたからね。姉様も食べて」
そういえばなんだかおなかすいてるかも。
ちょっとまだふらっとしたけどなんとか立ち上がったわたし、そのままマリカに手を引かれテントの外に出た。
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