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20.探索準備

 ダンジョンへ行く許可が下りた。早速この体に適した装備でも見繕いにいこうかな。そんなことを考えているとアンナがやってきた。


「ずるいずるい!お姉ちゃんばっかりずるい!」

「私もダンジョンいきたーい!」


 アンナの体格は俺と同じくらいだし、どっちが年上かもわからないのに何故か俺が姉ということになっている。理由はお姉ちゃんが欲しかったかららしい。甘えたいお年頃なのかな。気が変わったら俺が妹ということにされそうだ。


「アンナちゃん」

「ダンジョンは遠足じゃないんだよ?」

「ダンジョンへ行くパーティはみんな男の人ばっかりだから。女の子だとちょっと難しいんじゃないかな?」


「へ?難しいってどういうこと?」


「いやー、そのー」

「ほら、可愛い女の子いたら攫われちゃうでしょう?」


「お姉ちゃんさっき大丈夫だって言ってたじゃん」


 思ってみればさっきジョセフに言われたセリフと似たようなことを言っていることに気がついた。


「それにね?私は魔術師だから!魔法で役に立てるよ!」


 結局、俺がアンナの面倒を見ることを条件も加わった。

 厳しい条件が加わったかと思ったが、魔術師という職業は後衛だ。冒険者の女性は全体的にみると少ない。単純に体力仕事なのでそれに向いているのが男であるというのが理由だ。だが魔術師に限って言えば男女は半々くらい、むしろ女性のほうが多いまである。それくらい肉体的なハンデが少ない職業だ。パーティ編成は何とか考えることができそうだ。


 装備を調達してアンナが何をできるのかなどの確認も行った。魔術師はパーティにおいてはマジックトラップの探知や、敵が多い場合に一気に敵をせん滅するための攻撃魔法が期待されている。強力ではあるが、沢山魔法を撃てるわけではないのでここぞといった時の攻撃手段だ。

 アンナはそれだと退屈という理由で、小規模な攻撃魔法を沢山撃つのが得意としている。主力は炎の矢を飛ばす魔法で、そこまで強力ではない。だが油などのポーション類と併用することによって火力を増強する戦い方をするようだ。

 俺は魔術と錬金術はあまり詳しくないから俺に無いものを持っている感じだ。


 時折、そんなこと言うと燃やしちゃうぞ。と冗談っぽく言うことがあるのだが、大火傷を負ったことがある俺としてはトラウマが呼び覚まされるので怒らせるのは絶対に避けることにしよう。


 両親と知り合いの冒険者とも顔合わせを行った。冒険者は二人で、男の射手と女の射手だ。二人は夫婦で冒険者をやっているようだ。夫婦ならば多少はパーティに女性が入るというリスクは低いのかもしれない。とはいえ、俺は今までパーティは全員男だったので、女性がパーティにいるとどういう影響があるのか正直想像できない。ついついリスクばかり考えてしまうが、思ってみれば長年ダンジョン探索をやっているが事件は聞いてないな。


 しかし二人も射手が増えるのは想定外だった。俺は今まで射手をパーティに入れたことは無い。

 基本的なパーティ構成としては前衛に戦士3人が基本。ダンジョンの狭い通路に3人並べばそれで道がふさがる。タワーシールドで武装していたら壁になる。道をふさいで後衛への攻撃を阻止して、前衛が近接攻撃で敵を倒していく。必要に応じて魔法をぶっ放すという感じだ。


 今は神官、魔術師、射手が二人そろっている。セオリー通りに戦士を3人募集しようかな? でも今後を考えると深部探索もやっていきたい。箱開けとかを戦士にやってもらうとストレス管理を考えるのは面倒くさそうだな。それにリスクを請け負うことが多い前衛は発言力が増す。以前は身体が大きかったから後衛でも周りは言うことを聞いたが今は違う。当面は射手のパーティにおける使い勝手を確認しつつ、神官が前衛をするパーティ構成を検討していくことにした。


 そんなわけで俺の装備は重装備にすることにした。神官は布や革でできた軽装備の者が多い。単純に筋力が無いから重装備が装備できないからだ。あまり知られていないが、奇跡の力を使えば身に着けた装備を軽くしたりすることができる。だから体の小さい今でも重装備をすることが可能なわけだ。


 装備はメイスにカイトシールド。防具は比較的動きやすいチェーンメイルと部分的にプレートを装備している。特注の兜はフルプレートのヘルメット。顔は見えないようになっていて、声を出すと歪な構造で声が変化し何とも不気味な声になる。体は小さいがいつも兜をかぶっており何とも気味の悪い声を出し少し怖い感じがする冒険者といったところか。やっぱり冒険者としてなめられないようにすることは重要だ。

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