3の2 元の世界から着いてきたんじゃないかって話
『ところで、そこに居ります私の感知外の存在は、いったいなんでありましょうか(笑)?』
「え?」
なんだよ(笑)って。なんなんだ、このダンジョンコアは。とはいえ、それよりも目の前の存在に声をかけるほうが優先みたいだし、
「君は?」
斜め前に所在なさげに立ちつくす着物の少女に声をかける。
『お知り合いでは無いのですか?ログから見るに前の世界からマスターの召喚について来たようですが。』
そんなコアのコメントに答える着物の美少女。年のころは10歳を超えたくらいかと思える3Dの生きてるリアル日本人形。しばしの沈黙の後に彼女がかたりはしめる。
「もう、一人になりたくないからついて来た。」
そう言われても思い当たることは無い。というかなぜか前に居た世界や自分のことが思い出せない。なんとか思い出そうとしていると少女が続ける。
「私はあの家でずっと一人で誰かが帰ってくるのを待っていた。そしてあなたが帰ってきた。それなのに…。またあの家で一人ぼっちで待つのは嫌だったからあなたについて来た。それにあの家はもう限界。私の力で形をたもっていた。私がいなければすぐにでも腐ちるしかない。」
なんだかおぼろげながら思い出す前に居た世界の記憶。そういや、曾祖父さんと曾祖母さんが死んでから誰も住んで無かった家に一人で引越したんだよなあ。親戚一同誰かしら取っ替え引っ替えで手入れはしていたとはいえ何十年も人が住んで無かったのに妙にキレイだったあの家。だけど、同居人なんていたっけ?というか曾祖父さん曾祖母さんが死んでからずっとって、どういうこと?
『この世界に存在しないものなのでマスターの前世の記憶に同期いたしました。座敷わらしと出ています。しかも、すでにマスターの眷属となっております。』
座敷わらし、あの家妖怪というか福の神的なアレね。なぜだか彼女がかかかわると前居た世界のことを思い出す。ところで眷属ってなんだ?というか記憶に同期って、どういうこと?
『眷属とはマスターの配下にあたる者ですね。』
配下?そんなの手続きも契約もして無いんだが。
というか、こんな隔離された場所で二人どうやって暮らしていくんだよ。食べ物はどうやって手に入れるんだ?
『外には出られますよ。採集やら狩りも出来ます。なんなら、お金は前のマスターが貯めた分が有りますし、町には片道1時間で行けますから欲しい物があるなら買って手に入れることも出来ます。』
「は?」




