話を聞く、助ける事になる
今回、ガルゴが珍しい事を言います。
「そんで、あんたの仕事って何だよ」
現在、俺達はエルフの王族であるミザイアを馬車に乗せ、改めて針緑の森に向かっていた。
「・・・・・私の仕事は、とある魔人を倒す事よ」
「魔人を……倒す……?」
魔人ねぇ……確かに、一人じゃ不安になるかもな。
「その魔人の名は、ビザルスト」
(あ~、そりゃ無理じゃな。ビザルストが相手じゃ~)
え?知り合いなのガルゴ、どんな奴よ。
(少なくとも、この前戦ったドラゴンよりは全然強いの)
・・・・・・・・・マジで?
(マジじゃ、そもそもこの前のドラゴンなんざ、ドラゴンの中では弱い部類に入るしの)
おいおいおい!!あのドラゴンで弱い!?どうなってんだよドラゴンの強さは!!
(まあ、この世界にいる種族の中では、最強じゃからな)
うわぁ、そんなドラゴンより強いの?ビザルストって魔人は……。
(うむ、恐らくは、魔王を抜けば、実力はトップクラスじゃからな)
ええ……なんでそんなのと戦おうとしてんのこの人。
(さあの、あやつは所構わず暴れる阿呆では無い。理由が分からん、普通は自殺行為じゃよ)
ううん、もう断りたくて仕方ないんだが……一応、事情を聞いてみるか……。
「なんで、そのビザルストとかいう魔人と戦おうと思ってるんだ?」
「・・・・・あんた達、エルフの国に行った事ある?」
エルフの国?なんで突然……。
「無い……エルフの国は……検問が強かったはずだけど……」
「俺もねぇな、興味も無いし」
「今のエルフの王族達は、腐りきってるのよ。犯罪を故意に見過ごし、汚職を当然の用にやる、他の種族の奴隷を作る……やりたい放題よ……だから、私が次の女王になるために、Sランク冒険者になる必要があるのよ。その為には、強力な魔人や、ドラゴンを倒すのが手っ取り早いのよ」
「それで……魔人を……」
勘弁しろよ、そんな私情に付き合わせられる筋合いはねぇし、そんな理由で最強クラスの魔人とやり合いたくねぇよ。
「・・・・・あんたの事情は分かったけど、それがなんでSランク冒険者になるのが関係してるんだよ」
「Sランク冒険者は、この世界に4人しかいないのよ。神王国にいる聖女の兄、童大陸を支配する獣王、旅をしている世界最強の鉱石人、この世にたった一人しかいない純血の吸血鬼王、この4人の発言力は、その実力も含め世界最高、どんな国の王族でも彼らに命令する事は出来ないわ」
なるほど、だからSランク冒険者になれば、次は自分が王族になれると……理屈は分かるが……。
「あんた、その中の一人でも食らい付く事は出来るのか?それが出来なきゃ話にならないぞ」
「・・・・・・・分からないわ」
おいおい、勘弁してくれよ。博打もいいところじゃねぇか。
「でも、獣王と戦った事はある……というより、知り合いなのよ」
「・・・・・・だったら、獣王に頼めばいいのでは?」
「それが、あいつと一緒じゃ私の功績にならない可能性があるのよ……だから、あんた達をスカウトしに来たのよ、突如Aランクまで跳ね上がった、あんた達を」
なるほどねぇ……とりあえず、こいつのステータスは……。
ミザイア・ジニート、種族ハイエルフ、235歳、女、成長率120
体力20000
筋力24000
防御力30000
俊敏性50000
魔力70000
スキル、炎魔法(下位)、解体術A級、気配察知A級
固有スキル、影操作(自分や相手の影を操る事が出来る。影から影への瞬間移動も可能)
あれ、結構強いじゃん。固有スキルあるし、俺が倒したアラックとかいう魔人とならため張れそうだけど、ビザルストは全然てことか。
(こやつが300人いてもビザルストには勝てんよ、ビザルストはそれほどに強いのじゃ)
よぉーし、話は断っちゃうぞ☆
「・・・・・悪いが、博打が過ぎるし、俺達にはそこまでメリットが無い。悪いが断らせてもら……」
「レイシン君……助けてあげよう?」
・・・・・・・はい?何を言ってるの?
「あの、ラミエラさん?あなたさっきまで結構キレてたよね、なんで突然……」
「うん……だけど……ほっとけない……気がするの……」
ええ……いや、さすがにラミエラの頼みでもこれは……。
「本当!?助けてくれるの!?」
「うん……大丈夫、レイシン君は……強いから……」
おいおいおい、何を勝手に話を進めてるのですかラミエラさん!!
「ありがとう……!!本当にありがとう……!!」
「でも……その前に……私達の依頼も……手伝って……それが条件……」
「もちろんよ!!こう見えても、私だってAランク冒険者なんだから、必ず助けになるわ!!」
うわぁお!!助ける事になっちまったぜ!!俺の事を信用しすぎだよ!!
(あ~……玲真よ、いざというときは逃げるのじゃぞ、今のお主では敵わぬ相手じゃ……本当に、死ぬかもしれん……)
ガルゴが逃げろってマジでやばいじゃねぇか!!これからどうすりゃいいんだよ!!チクショォォォォォォォ!!
ブックマークは増えたけど、そういえばコメントは無いんですよね。まあいいや、ブックマークだけでも凄くありがたいです。次回はバジリスクが出てきます。




