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久しぶりのギルド、ギルマスの賭け

今回は、ギルドマスターとあの女の子が久しぶりに登場します。

ドルシン、冒険者ギルド


「はあ~……最近はあんまり依頼が達成されないんですよねぇ~……」


私はこの町ドルシンの冒険者ギルドの受付嬢、リジーです。ここ最近あんまり依頼が達成されていません。一ヶ月前に来た青年がとんでもない量の素材を換金していったので、現在ここは資金難です。素材を業者に売ろうとしても、高くて買い取れないと突っぱねられるし……どうすれば良いんでしょう。


「仕方ないでしょう?ここ最近は魔物達が活発化しているのだし」


この人は私の先輩、アナ先輩、いつも冷静で憧れちゃいます。


「それでもですよ?C級の依頼もほとんど達成されないのは……」


「この町にはCランクの冒険者は一人しかいないのよ?その彼だって、今は動けないでいるし……」


この町唯一のCランクの冒険者、シギルさんは、一ヶ月前に来た青年に重傷を負わされてしまい、まだ動ける状態では無いです。


「しかし、彼を全く恐れないどころか、その青年の攻撃、見えなかったのでしょう?ならその青年なら達成出来るのではなくて?」


「それが~……王都の学園に行ってしまいまして~……」


「あら、それじゃあ……しばらくは来ないのね」


「はい~……」


正直な所、私は彼に会わなくてホッとしている。初対面の時、私は彼にかなり失礼な態度を取ってしまった。


「はあ……だけど……」


バタン、と、先輩と雑談していると、ギルドの扉が開かれる。


「あ、ようこそ冒険者ギルドへ……」


「ども~、久しぶりに来ましたよ~っと」


「レイシン君……結局……早すぎ……」


「え?あれでも?」


「な、な、な、な………」


そこには、私が悩んでいる相手が立っていた。




「さて、久しぶりだからな。ギルドマスターいるだろうか……」


「ここのギルドマスター……ウェインさん?」


「ああ、やっぱり有名なんだな。何だかんだリリエルさんもさん付けで呼んでたし」


まあ、確かに他の奴らに比べれば強かったし……。


「ようこそ冒険者ギルドへ、今日はどのようなご用件で?」


すると、俺とラミエラに受付嬢さんが話しかけて来た。前回の子とは違うんだな、いるけど。


「こいつの冒険者登録をしたい。手続きしてもらえるとありがたいんだが……」


「彼女が?あなたではなくて?」


「いや、俺はもう登録してある。Cランクのレイシンって名前なんだけど」


「え・・・・・・・!?」


ん?何をそんなに驚いているんだろうか、変な事言ったか?


「し、少々お待ち下さい……!!」


そういうと呆けてる後ろの子に何かを確認しに行った。なんだ?やっぱり変な事か?


(まあ、多分お主の事が少なからず噂になっとったのだろう。Cランクの冒険者ボコッとるしな)


あ~……そういやそんな事をしたな。そりゃ警戒されるか~……。


「ち、ちょっと!!あの男の子が!?まだ子供じゃない!!」


「し、知らないですよぉ!!でもでも、あの人ですよぉ!!あの人がシギルさんを蹴り飛ばしたんですよぉ~!!」


なんかゴニョゴニョ言ってる。手続きに時間がかかるのか?


「私が……駄目なのかな……?見た目で……」


あ、なるほどそういえば……ふむ、だったら……


「あの、こいつの実力が信じれないなら……」


「そうじゃないのだよ、レイシン君」


気がつくとギルドマスターが来ていた。なんだ、いるじゃん。


「君にはまだまだ驚かされるよ。もうあの学園を卒業するとは……やれやれ、勧める必要は無かったかな?」


「いやまぁ……確かにチョロかったですけど……いろいろあったんで」


「そうかい、それはよかった。それじゃ、彼女の冒険者登録だね?二人とも、してあげなさい」


「「は、はい!!」」


おー、ギルドマスターが一声かければちゃんと話を聞くのね。さすがだわ。


「お、遅くなり申し訳ございません。お名前は……?」


「ラミエラ・バーボートンです」


「はい、ラミエラ・バーボートン……ふぁ!?」


おお、この人なんか面白いな。主に反応が。


「バ、バーボートン家のご令嬢……ど、どうしよう……」


「あの……あんまり気にしないで下さい……私、実家には嫌われていますから……」


そういう問題じゃないんだろうな、きっと。


「レ、レイシン君!!彼女と一緒に来て貰えるかな?」


ギルドマスターも焦りながら話しかけてきた。まあ、有力貴族のご令嬢じゃそうなるよなぁ。そんなこんなで俺はまたギルドマスターの部屋に案内させられた。


「初めましてラミエラさん、私はこの冒険者ギルドのギルドマスターのウェインです」


「初めまして……あなたのお話は何度も聞いています。お会いしてみたかったです」


「そ、そんな、私はそこまで凄い人物ではありませんよ」


「元Bランクの冒険者なんですから……十分凄いです……」


へえ、Bランクだったんだな。にしては以前会ったCランク弱かったけど。


「そ、それじゃあとりあえず冒険者登録しますが……この魔力の量は……」


やっぱり気付いたか、ラミエラの魔力の異常さ。


「そしてこの……君のステータス、何があったんだい?人間やめたのかい?」


失礼な、まだまだ人間の範囲内の強さだろうに。


(なおわしが殺した勇者よりステータスは高い模様)


そうなのかよ、よくその程度で勇者名乗れたな。


「うーん……二人とも、CランクどころかSランクでも文句は言われ無さそうなんだけど……Sランクにするには本部の試験に合格してもらわないと……」


Sランクの冒険者ねぇ……あれ?でも俺は一度も依頼を受けて無いのにいいのか?


「あの、俺は一度も依頼を受けてないのですが……」


「ああ、そっか……だけど大丈夫なんだよ。実はランクを上げる方法はいろいろあるからね」


いろいろとは?


「その中に、倒した魔物の素材をどれだけ冒険者ギルドに入れるかでも上げる事が出来るんだ。強い魔物の素材なんかは、自分たちで加工して使う人も多いからね」


なるほどね~。俺が倒した魔物の素材、最初は全部売っぱらったんだよな。それでも上げる事が出来ると……だったら。


「それじゃ、こいつらなんかはどうでしょう」


俺は収納箱ボックスからあのダンジョンで倒した魔物の素材を出した。


「ま、まままままま、また大変な物を……!!アーマーコックローチ!?ゴーレムの魔石!?オークバーサーカーの皮と骨!?後々……」


オロオロしている。やばい、この人意外に楽しい人かも知れない。


「レイシン君……困らせたら、駄目……」


あ、すいません……ってそうじゃない。


「実はこのゴキブリとオークバーサーカー、ラミエラが倒したんです。これで俺と同じくらいにランク上げられません?」


「そ、それは出来ますが……ううん、仕方が無い!!特別措置です!!二人とも、Aランクにしましょう!!」


え、そんな簡単に決めてよろしいのか?


「正直微妙なラインです!!だけど、今後二人の活躍によっては……!!このギルドは更に栄える事が出来ます、賭けではありますが……こうするしかありません」


「よかったね……レイシン君……」


「よかった、のかねぇ……?」


こうして俺とラミエラは、特に依頼をクリアする訳でも無く、Aランクの冒険者になったのだった。

正直微妙に雑な気がしますが、とりあえず二人ともAランクの冒険者になりました。今後、冒険者の活動が主になります。

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