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父親と対面、激怒する

今回は、リリエルさんとラミエラの父親が出てきます。

サンタラニア聖学園、中央広場


「これはこれはバーボートン郷、このような場所で一体何の御用で……」


「ふん、私の娘を見に来ただけだ」


あれがリリエルさんとラミエラの親父さんねぇ……柄が悪い奴だな。


「お父様、なぜ突然……!?」


リリエルさんが出てきたか、怯えてるな。


「リリエル、貴様……よく分からない男に負けたと聞いたんだが、それに魔剣を使ってなお!!」


「は、はい……」


よく分からない男って……俺か?失礼な奴め。


バチィン!!


「・・・・・・・・・・っ!!」


「馬鹿者が!!恥をさらしおって……!!」


「申し訳……ございません……」


おいおい、娘に対して当たりが強すぎだろ……公衆の面前でビンタかよ。


「そして……ラミエラ……」


「・・・・・・・・はい、お父様」


「貴様……なぜ魔法が使えるようになってる……」


「・・・・・・・・・・・・・」


「魔道書を読んだな……出来損ないめ……」


「ごめんなさい……お父様……」


「やり直しの機会をくれてやったのに……チャンスを捨てたな」


シャキン


ハリアド・バーボートンは剣を抜いた。


「・・・・・・・・・!!」


「バーボートン郷!!お待ち下さい!!」


「黙れ学園長、これは貴様の責任でもある!!私の血族から魔道士を生み出した……!!これはその罰だ!!」


そして、ラミエラの首を斬り落とそうとする。


ヒュン、ガァン


「な・・・・・・・!?」


だが、その剣は振るった瞬間空中に弾き飛ばされた。


「おいおい、さすがにこれは見過ごせねぇよ、クソ野郎……」


「レイシン君……」


公衆の面前で娘をビンタするだけならまだ見過ごしても構わなかったが……こいつ、ラミエラを殺そうとしやがった。


「貴様……そうか、貴様がリリエルを倒した男か……そして、ラミエラをたぶらかしたのも貴様だな?」


「たぶらかした?娘の未来を潰そうとしたのはお前だろうが」


「なんだと?」


「レイシン君、やめて」


ラミエラが俺を止めようとする。でもごめん、こいつは許せない。


「ラミエラは、何の加護も無いのに魔力が100万超えてた、しかも呪いがかかっててその数値だった!!呪いは俺が解いた、そうしたら今の魔力は450万だ、聖女を超えてるんだぞ!!」


周りがざわつき始める。そりゃそんな魔力があったら魔法の天才なんてもんじゃ無い。賢者とか大賢者とか、そう呼ばれる者になれる。


「う、そ……魔力が450万……?」


リリエルさん、ショックだろうな。自分は優秀で、姉は出来損ないと思ってたら実は才能の塊だったんだから。


「ふん、だからどうしたのだと言うのだ、バーボートン家に生まれたなら、剣術の才能が無ければ意味の無い出来損ないだ!!」


こいつ……どこまでもラミエラを認めたくないらしい……。


「それに貴様……この私に楯突いて、ただで済むと思っているのか?」


なんだ?俺を脅して……ああそういう事ね。


「残念だけど、俺の家族をどうにかする気なら無駄だぞ、俺には家族は(この世界には)一人もいねぇ」


「・・・・・・・・・・・!!」


あれ、ラミエラがすごく驚いてる。なんで?


(お主の言い方、すごく紛らわしいんじゃよ)


「ふん……なら、貴様本人に責任を取ってもらおうか」


そう言ってこのおっさんは剣を拾い直した。へえ、俺とやる気か。


「待って下さいお父様!!」


すると、ラミエラが俺達の間に割って入った。


「レイシン君は、私を助けてくれたんです。私が、彼を頼ったから悪いんです。だから、彼には何も……罰は……私が受けます」


・・・・・・何言ってんだ?ラミエラ、おいおいおい……


「ははは」


渇いた笑いが出るよ、またか?また何も悪くないこいつが非難されてるのか……?


「よし、分かった。ラミエラ、どけ」


「レイシン君……」


「おいおっさん、賭けをしようじゃねぇか」


「賭けだと?」


「そうだよ、賭けだ、もし負けたらラミエラがする事に文句を二度とたれるな。こいつが出来損ないって言われるのも許さねぇ」


俺は、理不尽が嫌いだ。だが、それでもこの世界に来るまでは、それもしょうが無いと諦めてた。仕方ない、俺には何も無かった、力も、知識も、立場も。だが、この世界でチャンスを掴んだ、自分らしく、自由に生きるチャンスを……ラミエラだって掴んでいいはずだ。


「それで?具体的には?貴様が私と戦うのか?」


「いいや、俺じゃねえ」


俺はラミエラの方を向いた。


「ラミエラがてめぇと戦う」


「え・・・・・?」


「ち、ちょっと何を……!?」


なんでラミエラよりもリリエルさんの方が動揺してるか知らないが、こうすりゃ文句無いだろ。


「くはは!!そんな出来損ないが私と勝負だと?いいだろう、だが負ければ貴様もろとも処刑だ!!」


「上等だ、その時はこの首くれてやる」


こいつには、二度と立ち直れないようにリリエルさん以上のトラウマを植え付けてやる。


「それで?勝負は今すぐか?」


「一週間、一週間よこせ、それでラミエラをあんたより強くしてやる」


「レ、レイシン君……!?」


「くっははは!!一週間だと?いいだろう、一週間だ、貴様がどうするのか見物だ!!ラミエラ、せいぜい足掻くんだな」


そしておっさんは帰って行った。絶対にぶちのめす。


「レイシン君、どうするのかね!?一週間でハリアド郷よりも強くするって……無理では無いか!?」


「あ、あんた、お父様を舐めてるの……!?」


「レイシン君、私じゃ……」


やれやれ、落ち着きがない奴ら。


(お主が落ち着き過ぎじゃ、だがまぁ……悪くない啖呵じゃったぞ)


まあな、あいつの言動は頭に来る。


「落ち着けよ、別に何の勝算も無く言う訳ないだろう」


「でも……」


「ラミエラ」


「?」


バチィン


「「!?」」


俺はラミエラをビンタした。別にイラついてたのはあいつだけじゃ無い。


「ラミエラ、お前もお前だ。簡単に諦めてどうするんだよ」


「だって……私は……」


「剣術の才能が無いって?だったら伸ばせる物を伸ばせばいいんだよ。お前は、絶対に強くなれる。約束しただろ?強くしてやるってさ、絶対に大丈夫だよ」


俺はラミエラが努力してきたのは分かってる。その努力をあの父親は認めない。だったら認めさせるしか無い。あの父親に、ラミエラの強さを、才能を。


「お前は出来損ないなんかじゃ無い。それをお前の父親に教える、自信を持て、お前は凄い」


「・・・・・・・本当に、勝てる、かな?認めて、貰える、かな」


「ああ、大丈夫だ、俺が付いてる。策はあるしな」


「レイシン君、してその策とは?」


学園長が聞いてくる。問題無い、恐らくどうにかなる。


「学園長、俺達はこれから出かけます。一週間後の勝負が終わったらそれで俺達は卒業します。それまでに手続きを終わらせて下さいね」


「ああ分かった……ってだから策は!?」


「ええまあ、それはその内、行くぞ」


スッ


「わっ………!!」


俺はラミエラを抱きかかえた。今の俺のステータスなら……どれくらいで着く?


(30分もありゃ着くぞい)


よっしゃ、それじゃ行くとしよう。


「ラミエラ、目と口押さえとけ。全力で走るから」


「レイシン君、それって……」


グッ、ドォン


そして俺は走り出した。この世界に来てしばらく暮らしていた……キレエヌの森に。


「・・・・・・あれ?いつ移動したのかな?」


「は、はははっ、何よ、これ……」


残された者達は、あまりの速さに目で捉える事が出来ずに、しばらく放心していたという。

次回は、少しだけ玲真の七カ月間の事が出てきます。

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