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試験開始、激闘の予感

今回、ようやく敵らしい敵が出てきます。

ダンジョン試験当日、試験に挑戦する奴らは学園の中央にある広間に集められた。どうやら上級クラス以外のクラスの奴らはいくつかの班しか出ないみたいだ。実力の問題だろう。


「レイシン君、おはよう」


「ああ、おはよう」


ラミエラには昨日の事は教えていない。ラミエラの性格を考えるとまた自己嫌悪してしまう。


「あんた、本当にそいつと組んだのね……」


二人で話している所に、リリエルさんが話しかけてきた。彼女は3人の班でチャレンジするみたいだ。


「・・・・・・・・・・」


「なんだよ、文句あるのか?おい」


「な、無いわよ!!ただ、いくらあんたが強くてもそんな落ちこぼれがペアじゃ……」


「あ?群れてないと震えも止まらねぇ奴がでかい口叩くんじゃねぇよ。うせろ」


「ひ、ひぃ!!」


俺が軽く脅すと、リリエルさんはまたビビり始めた。


「リリエル様、行きましょう……!!」「こいつらに構うこと無いですよ……!!」


そして、取り巻きの奴らとリリエルさんはどっかに行った。ざまぁみろクソ共が。


「ごめん……私のせい……」


「お前のせいじゃねぇよ、あいつの性格の問題だ」


「皆さん、ちゅーもーく!!」


すると奥の方から、学園長の声がした。無駄に高い声で朝からやかましい。


「今日は待ちに待ったダンジョン試験!!この試験で合格出来れば!!晴れて卒業だ!!頑張ろう!!」


そうですね、取りあえずあんたはテンションを下げる方法を覚えてもらいたい。


「それじゃあ早速、ダンジョン試験開始と行こう!!」


いや詳しい内容を話せよ、さすがに駄目だろ。


「それでは諸君、真ん中を空けたまえ!!」


学園長がそういうと、生徒たちは中央を空け始めた。その瞬間……


ゴゴゴゴ………


地面から、洞窟の入り口がせり上がってきた。さすが異世界、何でもありである。


「それでは!!今回の試験のルールを教えよう!!」


あ、良かったちゃんと説明するみたいだ。そこまで馬鹿では無かったか。


「といっても内容は簡単!!このダンジョン内に存在するモンスターを倒せばいいだけ!!倒したモンスターの種類によって点数が変わる!!倒したモンスターの一部を持ち帰ること!!合計得点200点を超えれば、卒業する権利が得られる!!簡単だろう?」


まあ、簡単だな、以前説明受けたのと同じだ。


「後は、生徒同士の妨害は禁止!!危険だからね!!班員が1人でも怪我で動けなくなってしまったら戻る事!!その為の魔法はかかっているけど」


かかっているのかよ。そこはちゃんとしてんのな。


「いいかい?ここには闘技場の魔法はかかっていない。死ぬかもしれないと思ったら遠慮無く戻ってきなさい?な~に大丈夫!!点数の半分は次回に持ち越せるからね!!」


そりゃ親切な事だな。それでも卒業してる奴が少ないのは、単に実戦不足だろうな。


「制限時間は8時間!!さあ、始め!!」


学園長の号令で、一斉にダンジョン内に入り始める。さて、どうなることやら……。


(・・・・・・玲真、気を抜く出ないぞ。間違いなく仕掛けてくる)


だろうな、どんな方法かは知らないが、間違いなく仕掛けてくる。警戒しておこう。


「それじゃ……俺らも行くか」


「うん……頑張る」


やる気に満ちあふれていますね。そんじゃあ俺も……本気出しますかな。





ダンジョン内は意外に明るかった。というより、何処かに光源でもあるのかと思う位には明るいんだが……どうなってんだ?


(恐らく光り虫がおるな。小さいありんこみたいなもんじゃが、こういう時はありがたいの)


なるほど、その光り虫がいないダンジョンでは光源が必要だと……勉強になるな。


うわぁぁぁぁぁ!!痛いよぉぉぉぉぉぉ!!ママァァァァァァ!!助けてぇぇぇぇぇ!!


阿鼻叫喚じゃねぇか。どうやらさっさと入った奴らは大なり小なりいきなり怪我してるみたいだ。


「レイシン君……前から、来る」


〈イキキキキキキキキキキキキ!!〉


俺達の前から角の生えたゴブリンみたいなのが走ってくる。なんじゃあれは。


レッサーデーモン、成長率10


体力3000


筋力600


防御力300


俊敏性600


魔力200


スキル、精神魔法(下位)


なんだよ雑魚かよ。つまらねぇ。


ヒュッ、ゴキン


前から素直に突っ込んで来るので、首を蹴り折らせていただいた。精神魔法とか使ってくる素振り無かったんだが……。


(いや使っとったぞ?お主の耐性で弾かれただけじゃ。下位の魔法なんざ今更効かん)


そうなのか、いよいよ敵じゃねぇな。


「てかこんな奴らにあんな怯え方してたのか……情けねぇ奴ら」


「誰も、慣れていないから……私も、少し怖い」


「あ~……そういや慣れてるのこの学園で俺くらいか」


キレエヌの森での七ヶ月、地獄だったな……。


「そういや、これで何点くらいなんだ?」


「う~ん……私、今回が初めてだから……」


そうか……俺が来る前は、1人だったんだよな。そうか……。


「んじゃあ、適当に狩りまくるか。200匹も狩れば充分だろ」


「そんなに、狩れる?」


「平気だよ、キレエヌの森にいた奴らに比べりゃ……」


キャアアアアアア!!


「ん?今の叫び声……」


「リリエル……」




「何よこいつら!!一体何匹いるのよ!!」


「リリエル様、俺もう魔力が……!!」


「私達もです……!!」


「ちょっと!!そんなに早くバテないでよ!!」


あらあら囲まれちゃって……さっきのレッサーデーモンとは違うな、見た目は二足歩行の犬か?剣持ってるけど、ステータスを確認しよう。


コボルト、成長率13


体力3400


筋力800


防御力700


俊敏性900


魔力50


装備品、古くなった剣


なるほど、あれがコボルトか。一対一ならリリエルさんの敵じゃねぇけど、軽く30匹はいるな。あれじゃその内終わるな。


真光斬シャイニングスラッシュ!!」


〈グビョ!?〉


〈ゲギ!?〉


見た目に似合わねえ鳴き声だなおい。今ので二体か、効率悪っ!!


「はあ、はあ、はあ、もう!!」


あ~あ、体力計算しないでやるからだ。間抜けめ。


「リリエル様……!!」


「すいません……」


「諦めないでよ!!まだ何とか……!!」


ズカン


「きゃっ!!」


のんきに話していたら後ろから頭に食らってるし、本当に実戦経験皆無だな。


「っつぅぅぅ……」


〈ギヒヮァァァァ!!〉


追撃が入るな。もう終わったなあの班、まあ死なないだろうし、放置でも……。


火球ファイアーボール!!」


〈ギヒャア!!〉


・・・・・・いつの間に飛び出したんだ?ラミエラの奴は。


(お主が見てる時にはもう飛び出しておったぞ?何だかんだ、妹が大事なんじゃろ)


優しい奴だなラミエラは、自分の事を罵倒してた奴を助けるだなんて……。


「私の妹から、離れて……!!」


〈ギヒィィィィィィィ!!〉


まあ、呪いのせいで一匹も死んで無いんですが。


「ち、ちょっと何を余計な事を……!!」


「早く、逃げて……!!」


〈ギヒャァァァァァァ!!〉


「・・・・・・・・・・!!」


スパン、ゴトリ


「・・・・・・・・え?」


突如、ラミエラに攻撃しようとしたコボルトの首が落ちる。


「ラミエラ、突っ込むのはいいけど、せめてペアの俺には一言くれ。危ねぇから」


やれやれ、何だかんだ俺もお人好しなのかも知れねぇな。


「あ、あんたなんで……」


「いやぁ、本当は見捨てるつもりだったが、仕方無いから助けてやるよ。ラミエラに感謝しろよ?」


〈ギヒャァァァァァァ!!〉


〈グピィィィィィィィィ!!〉


「レイシン君、後ろから二匹……!!」


ズドォ、バキン


「大丈夫、分かってるから」


後ろから来た二匹のコボルトは、片方は腹に蹴りを入れて、その勢いのままもう片方は首を蹴り折った。


「まだ、来る……!!」


「問題無いさ、あいつら遅いから」


というわけで……久しぶりに全速力を出す。




私は今、何を見ているの……?先程まで私達3人を苦しめていたコボルトの群れが、瞬く間に減っていく。恐らくそれをしているのはあの男、下民の見た目で、私を一方的に追い詰めた男。恐らくというのは、あの男の姿が、早すぎて見えないからである。気付いたときには、コボルトの首を刎ね、蹴り、その数を減らす。私は再び恐怖した。もしあの時、この男が全力だったら……そう思うと、震えが止まらない。


「すごい……」


そばにいるのは、落ちこぼれの私の姉だった。昔から何をやっても強くならない、何も出来ない。そんな姉が、なぜあの男と関わっているのか……私には理解出来なかった。


「さて、これでラストだな!!」


スパン、と、最後のコボルトの首が刎ねられた。あれだけ素早く動いていたのに、疲れていないの……?


「やっぱ遅いな、こいつら。それに装備品も弱いし……相手にもなんねぇな」


「・・・・・・・・ははっ」


もう、今の私には、笑うしか無かった。あまりにも自分が滑稽で、笑うしか、無かった。




さて、28匹は俺が倒したし、もらっても問題無いだろ。なんかリリエルさんはずっと笑ってるし、疲れたのか?


「リリエル……」


ラミエラは心配してるな……まあ、そりゃそうか。じゃなきゃコボルトの群れに突っ込んだりしねぇよな。


「おいおめぇら、こいつもう駄目だから連れて外出ろ。怪我したくねぇだろ」


「は、はいぃぃぃぃ!!」


「す、すぐに!!」


なんか、ビビりながら抱えて行ったんだけど……そんなに脅してないよな?


「レイシン君……ありがとね、妹助けてくれて……」


「気にするな、お前を助けるついでだ。ついで」


さて、こいつらを解体して収納箱ボックスに入れるか……。時間かかりそう~。


「レイシン君、手伝う事は何かある?」


「そうだな……んじゃ、取りあえずこいつらの死体集めて……」


パチパチパチパチ


「素晴らしい、君はすごい能力の持ち主だね」


いつの間にか、俺達の近くに学園長が立っていた。だけど、この感じ……。


「・・・・・・・・ラミエラ、俺の後ろに来い」


「レ、レイシン君……?」


「おや?何をそんなに警戒しているのかな?」


「お前……本物の学園長じゃねぇな?本物はどうした?リリエル達は?」


「大丈夫ですよ、ちゃんと外に向かいましたって、本物も外にいますしね」


そういうと、相手の姿が変わり始めた。なるほど、だから俺達の情報をすぐに仕入れられたのか……そして現れたのは、黒い肌の長身の男だった。


(こやつは……面倒なのがいよったよ)


「あなたは……誰?」


「私ですか?私はあなたを監視していたのですよ」


「え……?」


「勇者や聖女をも超える魔力の持ち主、いずれはあのお方の敵になり得る。だからこそ、あなたを見張っていたのですがねぇ~」


・・・・・・・・なるほどな、つまりこいつが。


「お前が、昨日俺に刺客を寄こして、リリエルに呪いをかけていた張本人か」


「ええ、彼女が幼少の頃に出会いまして……その時から」


そんなに昔に……?


「・・・・・・もしかして、アラック?」


「そうですよお嬢様、お久しぶりでございます」


「なに、知り合い?」


「昔、私の家に仕えてた人……亡くなったって聞いた」


「くふふ、人間を騙すのは簡単でした」


・・・・・・・むかつく野郎だ、取りあえずステータスを見る。


アラック・ドナー、種族魔人、男、350歳、成長率105


体力80000


筋力30000


防御力32000


俊敏性18000


魔力50000


スキル、気配遮断A級、寄生、拳術A級、変化、闇魔法(中位)、土魔法(中位)、氷魔法(中位)、呪詛魔法(上位)


装備品、ブラックナックル


・・・・・・・冗談だろ?魔人だと?なんだこのステータス、シャレにならないぐらい強い……!!


「ラミエラ、今すぐ逃げろ!!」


「え……?でも」


「いいから!!今すぐ逃げろ!!五分だけ俺が止めてやる!!だから早く行け!!」


俺は龍破を抜いた。こいつと正面でぶつかるのは無理だ。ラミエラはとっとと帰ってもらう。


「そうは行けません、土壁アースウォール


奴がそういうと、俺達の後ろに土の壁ができあがる。確実にここで仕留める気か……!!


「さて、あなたは恐らく私の正体に気付いているでしょうし……彼女共々、成長する前に仕留めさせていただきます」


クソ、ラミエラには戦闘させれねぇ。ここまで差があると目を離したら殺されちまう……!!


「レ、レイシン君……」


「・・・・・・こうなったら仕方が無い、てめえをぶっ飛ばして、ここから出るしかねぇなぁ!!」


「おやおや、クフフ、出来ない事を……」


約束した、ラミエラに、呪いを解くと、強くしてやると。こんな所でつまずいてたまるか!!

次回、かなりピンチに陥ります。

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