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決闘開始、蹂躙する

今回は玲真の眠っていた性格があらわになります。

「さあさあ!!ここが決闘場さ!!観客もたくさんいるよ!!楽しみたまえ!!」


・・・・・・やっぱり頭がおかしいなこの学園長、生徒同士の喧嘩が見せ物になってるのかよ。


「うわっ、見ろよあの転入生……」「相手はリリエル・バーボートン様じゃないか……」「ただの処刑だな……」「リリエルたんハァハァ……」


・・・・・・・・一人やばいのがいた気がするけど、まあ概ね同じ反応だな。ていうか、苗字があるってことは……貴族のご令嬢かな?ここまでテンプレだと面白くも無い。


「そういえばレイシン君!!君にはこの決闘場の説明をしておこう!!」


「決闘場の説明、ですか」


「そう!!この決闘場には、命に関わるダメージが入ると外にはじき出される魔法がかかっている!!どんなにひどい怪我をしてもはじき出されれば元に戻るから安心したまえ!!」


ほほう、それはそれは……良いことを聞けたなぁ……つまり、いくらやっても死なないのかぁ……これは良い見せ物になるなぁ……。


(今すごいやばい表情しとるぞお主……まあ、程々にの)


ははは、程々に?勿論さぁ、程々に、やればいいんだろ?


(ああ~駄目じゃこりゃ、お嬢ちゃんに同情するわい)


まあそれはそれとして……既に決闘場に入っている彼女、リリエル・バーボートンのステータスを見てみよう。


リリエル・バーボートン、17歳、女、成長率30


体力2000


筋力2500(+1500)


防御力1000(+600)


俊敏性4000(+2000)


魔力2500


スキル、剣術C級、乗馬術B級、炎魔法(下位)


装備品、魔剣【グリッター】、クイックブーツ、金剛の首飾り、強化の指輪



随分とまぁ……道具で誤魔化してますね~これ。まあでも確かに、他のに比べれば……てか戦闘に必要な剣術より乗馬術の方が高いのかよ。悲しい奴め。


「さっさとしなさい!!どうせ結果は決まっているのだから!!」


「はいはい、了解しましたよ」


そう言って俺は決闘場に入った。あのうるさい学園長や上級クラスの連中も見るみたいだ。物好きな奴らめ。


「ルールは簡単よ!!参ったと言った方が負けよ!!どうせ私が勝つのだけれど!!」


そうして彼女は魔剣を抜いた。魔剣か……少し注意だけしておくか。魔剣だけな。


「それでは正々堂々!!始め!!」


学園長が決闘の始まりを告げた瞬間、彼女は俺に走り出した。まずは距離詰めか、良い判断だね、無駄だけど。


「はあ!!」


「おっと」


彼女の斬撃を避けながら、俺はどうしようか考える。多分俺の攻撃がまともに当たればそれでこの決闘は終わる。それじゃつまらない、面白味が無い。


「もう!!逃げ足だけは早い!!だったら……!!」


彼女が距離を取ると、彼女の魔剣が光りはじめる。さてさて、グリッター、きらめきだからな、何が起きるやら。


「食らいなさい!!真光斬シャイニングスラッシュ!!」


光が斬撃となって飛んできた。なるほどそういう類の力か……うん、そろそろいいかな。


「もう少し遊んでも良かったが……潮時だな」


俺は龍破を抜いて光の斬撃を切り飛ばした。恐らく彼女の攻撃が直撃したところで全く問題ないだろうが、この光の斬撃は分からないので防がせていただく。


「嘘……!?真光斬シャイニングスラッシュが……!?」


おーおー驚いてやがる。観客達もざわついてやがる。防げるとは思えなかったんだろうな。


「確かに面白かったよ。あんたの技、食らってやっても良かったが、それで負けてたら意味ないからな」


「あんた……一体何者……!?なんで防げるの!?」


「理由は明白だ、あんたが弱いからだよ」


「私が、弱い?」


何をショックを受けているのだろうか。見てりゃ分かるほどの実力差だろうが。


「あんた、恐らく組み手とか練習とかは真面目にやってるんだろうけど、実戦はほとんどしてないな?動きが単純だよ」


「な……!?」


「しかも体力計算しないで動き回っている。そんなんじゃ実戦に放り出されたら死ぬぜ?」


「だ、黙りなさい下民が!!」


おいおい、正論言われて逆上かよ。扱いやすくてありがてぇわ。


「ハアァァァァァ!!」


「仕方ない、受けて立とうか」


彼女が斬りかかってきたのを、俺は龍破で受け止めた。ただ俺の筋力が彼女の八倍くらいあるのでまぁ……押せないよね。


「ふ、ぐぅぅぅぅ!!」


頑張るねぇ、彼女は両手に対して俺は片手で持ってる。なのにかけらも動かないしかすりもしない。かわいそう。


「なんで……当たらないのよ!!」


「やれやれ……さっき言っただろう、お前の実力不足だ」


ヒュヒュンヒュンヒュン


「え……?な、何、が……?」


ズバァ


「ひ、やぁぁぁぁぁぁぁ!!」


俺は瞬間的に彼女の両手両足の腱を切断した。当然立ってられなくなり彼女は崩れ落ちる。痛いよねぇ、辛いよねぇ、プライドズタズタにされてねぇ、突然手足に力が入らなくなって……怖いよねぇ。


「ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃ!!」


おいおい怯えすぎだよ……そこまで怯えなくても大丈夫さぁ……この決闘場の中だったら死なないからさぁ……。


「わ、私の……!!」


ヒュッ、ガゴン


「はぎゃぁぁぁぁぁ!!」


俺は彼女の顎を蹴り砕く。彼女から仕掛けてきたんだ。そんな簡単に参ったなんてさせないよ?


(・・・・・・薄々感づいてはいた……しかし確信した、此奴はとんでもないドSじゃ……!!)


「ご、ごにぇんにゃひゃい、もゆ、ゆゆひで」


「なんつってんの?もしかして許しを求めてる?勘違いしちゃいけない。俺は怒ってないよ?うんうん、たまたま縁があってこの学園に来ることになって登校初日に下民扱いされて相手の実力も分からない状態で決闘を申し込まれただけだからね。こんなのキレエヌの森で暮らした七ヶ月に比べたら虫に刺された程度の事だ。気にすることないよ」


「じ、じゃあ、にゃにゅで……」


「アドバイスだよ、これからは相手を見た目で判断しちゃ駄目だぞ?っていうな」


「う、うぅ、ふぐぅぅぅぅぅ!!」


あ~らら、泣き始めちゃった。そろそろ許してやるかぁ。


「分かった分かった、許してやるよ」


「ひょ、ひょんひょう?」


「ああ、本当だ。ただねぇ……君を瞬時に回復させる力は俺は無いんだよねぇ……ああそうか、死ぬダメージを与えれば元に戻るんだよな?なんて親切な設計なのだろうここは」


「や、ま、おねが」


「それじゃ張り切って行ってみよう!!」


俺は彼女の首を切り飛ばした。すると、彼女が何の怪我も無く決闘場の入り口に立っていた。


「は、は、ふぐぅぅぅぅぅ……」


だが、泣きながら座り込んでしまった。失禁しなかっただけあの馭者のおっさんよりはマシだったのかな。俺は彼女の前に行き……。


「さて、君の怪我は消えた訳だけど……まだ、やる?」


「ま、負け!!私の負けだがらぁ!!もう許してぇ!!」


「あらそう?ならいいや」


「・・・・・・・この勝負、転入生レイシンの勝ち!!」


学園長が俺の勝ちを宣言した。だがあるのは拍手喝采ではなく……静寂だった。


「あれ?もしかして引かれてる?」


(あんな事をすりゃあ引かれるわい……)


ガルゴも若干引いてるし……まあいい、別に引かれた所で何か問題あるわけ無いだろうし。


「・・・・・それじゃあ、教室に戻りますか。ねえ皆さん?」


「「「・・・・・・・・・・」」」


無視かよひどい奴ら。そういえば自己紹介してなかったな……。


「言ってなかったけど、俺は今日からこの学園に通うことになった。レイシンっていう者だ、成長率は87、剣術と気配遮断、蹴術と解体術がA級になっているだけの一般人だ、よろしく頼むよ皆さん」


「成長率87!?嘘だろ……」「A級のスキルが四つ!?勇者様と同じくらいじゃない……」「あいつ本当は下民じゃないのか……?」


お~らら、またざわついてやがる。まあインパクトとしては充分だろう。


「成長率87……?そんな相手に私は……?」


リリエルさんも驚愕してますねーそりゃ自分の二倍以上なんだから当然か。


「嘘だと思うなら学園長に聞けば良い、そこまで長い付き合いにはならないだろうが……仲良くやろうぜ、皆さん?」


こうして俺の初登校での出来事は終わった。この学園にいつまで滞在するのか……最短を目指して頑張ろうと思った。

ひどい奴だなと自分でも思いました。元の世界で自分を殺していたんで歯止めが効きません。

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